追加しようと思ったけど、ついこの間消されたばかりなので・・追加ちょっと間開けますね。

内容脱線してたから忘れちゃったかな?一応内容はそのままで・・あげます

では何ら変わりのない続き(笑)をどうぞ















ピピ・・・・



小さな小さな鳥のさえずりが、静かな室内に響く。

完璧に外の音を遮断しているはずの室内はまるで外界から隔離された楽園のようで、その有り得ないさえずりにベットの住人は不快そうに眉を寄せ、ゆっくりと長い睫毛を上げた。





「・・・・・・・・・ふぅ・・・」




眠りについたのはほんの数時間前の事。

だが元々不眠症という事もあって眠ることをあまりに必要としなかった躰は、眠りよりもこの至福とも言える温もりを求めていた。

だから、それを邪魔しようとした鳥のさえずり・・もとい、鳥のさえずりの様なアラーム音に眉をしかめる。

いつか止まるだろうと思いながらも、なかなかやまないその音は、テギョンにとって騒音以外の何物でもなかった。


わかっている・・・


朝の弱いミニョが、極力自分の眠りを妨げないようにと鳥のさえずりのアラーム音を選んだことを。

だが・・・一分一秒でもミニョを抱いていたいテギョンとしては、やはり騒音以外の何物でもなかった。

もぞもぞっと動き出した体を引き寄せ、眠ったふりをして抱き込む。

ん・・・?と寝ぼけた声を聞こえなかったことにして、ミニョの額に唇を押し付けた。




もう少し・・・もう少しだけこのままで・・・



寝過ごしたと慌てふためくのはよくわかっていても、もう少しと願ってしまう。

時間に厳しい自分がこう願うのは間違っているのはわかっていても、ミニョ限定でどんどん我儘になっていく自分を、テギョンは抑えられなかった。








「もう!!!どうして起こしてくださらなかったんですかぁ!!」

あっちに行ったりこっちに行ったり・・・


バタバタと騒々しく動き回るミニョに、テギョンの唇が尖る。


返す言葉もなく、腕を組んだまま黙り込んでいると、ミニョが邪魔だとばかりに目の前で頬を膨らませた。

たぶん、自分の後ろに置いてあるものに用があるのだろうが、起きてからずっとまともに自分を見ようとしない態度が気に入らない。

「そんなに急がなくてもいいだろう?」と不満を隠すことなく言うと、ミニョの頬がぷっとさらに膨れた。


「!!!急がないと間に合わないんです!もういいからそこをどいてください、オッパ!!」

「・・・・・・・・・だから送ってやるって・・・」

「それはご遠慮します!!」


自分が悪いと自覚があるだけにテギョンは強く出れない。

だが、何度言っても「ご遠慮します、ダメです!」というミニョに唇を尖らせると、「何がダメなのかはっきりと言えよ?」といった。

「だって・・・・・」

「だって・・・ってなんでそんな顔をする?俺は何がダメなのか聞いているだけだろう?一方的にダメというのなら、せめて理由くらい教えろ」

テギョンのもっともな言葉に、今度はミニョが眉を下げる。

少しはにかんだように目元を赤く染めたミニョに思い当たることもあったが、ここまで頑なに嫌がられると意地でもミニョの口から言わせたくなった。

「コ・ミニョ・・・?」

「だって・・・その・・・・ああいう事はその・・・は・・・恥ずかしいから・・・・です」

やっぱりかと思いつつも、それがどうしたと心の中で呟く。

行ってらっしゃいのキスならぬ、虫よけを兼ねたキスは、最近めっきり綺麗になってきたミニョを悪い虫から守るためと、自分のものだと知らしめるために必要不可欠な物。

それなのにそれをされたくないがために『ダメ』を連呼されるのは、今のテギョンには面白くないの一言だった。

だが・・たとえ自分が不満に思っていても、こんな些細なことで言い合うのは昨日の二の舞になってしまう可能性が大きい。

それならばいっそ自分が先に折れてしまった方が、この先何かと有利なような気がした。

だから・・・らしくもなく早々にミニョに歩み寄る。


「わかった。・・・・・・・センター前には止めない。少し離れた人目につかないところで下す。キスは・・・・人目をできるだけ避ける・・ように努力する。・・・・それでいいんだろう?」

少し投げやりにそう告げたテギョンがぷいっと面白くなさそうに横を向く。

そんなどこか子供のような拗ねた仕草が可愛く見えて、ミニョは素直に「はい」♪」と答えた。





・・・・・・



「まだか?」

「あ・・ちょっと・・待ってくださいっ!」

「・・・・先に行ってるぞ?」

「あ、すみません!」


思い出した様に何かを捜しだしたミニョを置いて、先にリビングへと下りる。

この様子じゃ何も食えないな・・と思いながらキッチンへと歩いて行くと、何気なく目に入ったものに足が止まった。


「・・・なんだ、これは・・・?」



綺麗に磨かれたシンクに、空き缶が転がっている光景に顔をしかめる。

少し乱雑な置き方に、とっさにマンネ組を思い出したが、それは有り得ないとすぐに答えは出た。

生放送のラジオが終わったのは深夜4時

まっすぐに帰ってきて飲んだとしたら、こんな量ですむはずも、テレビの前で潰れていないはずもなかった。

「・・・・・・・・・・・シヌが?」


マンネ達が除外されたとなれば、後はシヌしかいない。

だがあまりにシヌらしくないその乱雑さに、テギョンは思わず唇を尖らせた。



「オッパ?どうかされたんですか?」

先に行ったと思っていたテギョンを見つけ、ミニョがパタパタと走り寄ってくる。ふと同じように視線を向けたミニョが「あれ?」と呟いたところで、テギョンはふうとため息をついた。






・・・・・



「ったく!時間がないっていうのにお前は!!」

「だってあんなこと初めてじゃないですか?だからせめてあれくらいはしておいた方が」

「確かにそうだが・・って、それならお前俺にももう少し気を」

「使ってます!!使ってるのにオッパが消したんじゃないですか!そうです!時間がないのは元はと言えばオッパが悪いんじゃないですか?」

「なんだよ?お前だって寝ぼけて俺に抱き付いてきただろうが!」

「だっ!!だ・・だ、抱き付いてないんかいません!!」


傍から見ればじゃれ合っているようにしか見えない痴話げんかが、爽やかな朝を賑やかなものに染めていく。

なんだかんだと仲良く車に乗り込む二人の姿を、ジョリーが寂しそうに見送っていた。










・・・・・・・・・・・




ガタンっ!!

ぐらりと体が揺れたと思った瞬間、躰に大きな衝撃を感じる。

予想しなかった痛みに顔をしかめると、シヌはゆっくりと瞼を上げた。

痛いだけでなく、頭も体もやけに重く感じる。

強い酒臭さにふらつく頭を動かし、自分がどこにいるのか自覚すると、シヌは胸に溜まっていた空気をすべて吐き出した。


「・・・・・・つっ・・・・!!」



殴られたような痛みが頭を何度も襲う。

あまりの痛さに壁に寄りかかると、シヌはぼんやりと天井を見上げた。


ぼんやりと・・・・

ただ何も考えないようにしていたのに。

無意識に動かした手が空になったボトルに触れた途端、記憶が甦ってきた。



『オッパ・・・』


「はぁ・・・・どうして思い出したくない事ばかり・・・・」

思い出したくないと思えば思うほど鮮やかに甦ってくる声はまるで鎖のようで、もがけばもがくほど絡まり俺を縛り付ける。

想いを断ち切れば解放されるとわかっていたけれど、すべてを捨てられるほどの勇気も持たなくて、どんなに苦しくても想いつづけると心に決めたはずなのに、それは今になって大きく揺らぎ始めていた。


出会った頃はこんなに焦がれることになると思っていなかったのに。

今はこんなにも恋焦がれて・・・・壊れそうな自分がいた。

「どうして・・・・・お前だったんだろうな・・?」


何時の間にこんなに好きになったのか?

何が俺をお前へと向かわせたのか・・?




運命というには辛すぎて・・・・見えない傷が血を流す。


いつの間にか迷い込んでしまった恋という名の迷宮は、進めば進むほど容赦のなく現実を見せつけてきて、俺は疲れ果てもう戻ることも出口を探すこともできなくなっていた。


苦しくて・・・苦しすぎて・・・・このままじゃいつか爆発してしまう。

そうなる前に・・・



でもどうしたらいいのか・・・・・と、答えを捜し始めた途端頭に激しい痛みが甦り、シヌは仕方なく壁についた手で体を支え立ち上がった。

どんなに辛いことがあっても・・・仕事を休むことは出来ない。

揺れ弱っている今だからこそ、何も考えられないくらい仕事にのめりこみたかった。

『A.N.JELLのカン・シヌ』を演じているときだけは、ミニョを忘れられる。

シヌはふらつく体で無理やり扉を開くと、酒臭い服を脱ぎ捨てシャワーのコックを思いきり捻った。









誰もいないキッチン。

いつもと同じように綺麗に片づけられたシンクに目を細めると、シヌは冷蔵庫の扉に手をかけた。



「・・・?・・・・・!!」



冷蔵庫の中央に置かれていたそれは、一見何の変哲もない陶器の器だった。

何気なく目に入ったそれから目を逸らし、水の入ったペットボトルを捜していると、ふいに何かに惹かれる様にそこへ視線が戻った。

一見普通の器。

だがそこには小さな紙が貼ってあって、そこに記されている文字に釘付けになった。

ミニョの温かさが胸にしみる。

ミニョのさり気ない優しさが・・胸を突き刺す。

小さな紙に書かれたミニョの優しさを指でなぞりながら、シヌは切なさを噛みしめるように唇を噛んだ。


くしゃ・・



シヌの掌で紙が形を変え始める。

本当なら・・その掌の紙は、そのままゴミ箱へと行くはずだった。

だが・・捨てられない。

たかがメモ一枚なのに、なぜかシヌにはその手が開く事が出来なかった。








*******still in love…21へ続く




えっと…想像以上の爆弾【淡い雪のように】のおかげですっかり脱線してこっちを放置してしまってごめんなさい。

こっちも並行して行くつもりですので、別物として楽しんで頂けたら嬉しいです

さて・・・そんなこんなでランキングに参加中です♪←おい(笑)

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さてここからはいつもの私事です

皆さん・・・グンちゃんのツイ・・・見ました?

昨夜の『フードトラック』発言に続く第二弾『フードトラック世界一周』って…まさか新事業でも計画しているんじゃ・・・なんて思ったのは私だけでしょうか?

楽しい気分で呟いているのだったらいいのだけれど、ちょっと情報なさすぎで・・・・(@_@)

まぁこれがグンちゃんなので好きなだけ振り回して頂戴な。と思ったりもします。

楽しいのならいいかな?うん、元気ならいいや。

さて・・・・これから「淡い雪」書いてきます。あげるの少し遅くなるけど待っててくださいね。

では・・・また

あんにょん、もちもちでした♡