ある日の病院で | To lose

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Surréalisme

このお話は マジすか学園2をまだ観ていないという人には

ある程度のネタバレがありますので ご注意願います。。


完全な妄想記事なので そこのところもよろしくお願いします


・・・・りゆカッター・・・・




ここは優子が入院している病院の屋上。。



呼び出されたシブヤが優子と向かい合っている。。。



珍しく神妙な顔つきの優子に 不安げな表情をしているシブヤ。。




優子がシブヤに話し始めた。。。



『もうすぐ卒業だなぁ・・・・』



『はい』



『お前 この先どうする??』



『一応就職も決まってますんで そこに行きますけど・・・』



『そうか! よかったなぁ・・・』





一体何を言いたいのか??

就職先なんか聴くためにわざわざ呼び出したのか?

とでも言いたげなシブヤであった。。。



そんなシブヤの気持ちを見透かしたように優子が切り出した。。。



『頼みがあるんだけど 聴いてくれるか?』



『優子さんの頼みなら何でも聴きますけど・・・・何ですか?』



『就職が決まったお前には無理な頼みかもしんねぇけど・・・・』



『別に気にしないでください 多分長続きなんて無理っすから』



『まぁ お前じゃ無理だわな あははは・・・・

それを聴いて少し気が楽になったよ・・・・』


『で・・・私に頼みって何ですか??』



『お前に憎まれ役をやって欲しいんだけど・・・』



優子の真意がわからないシブヤは先を促した。。。



『どういうことですか??』



『私はもうダメだ・・・・卒業式まで持つかどうか・・・』



その言葉に顔面蒼白になったシブヤは返す言葉がなかった。。。



涙が溢れてくる・・・・


シブヤも薄々気付いていたことだったからだ。。。


できるだけ考えないようにしていたが こうして本人から言われると

そのことがますます現実味を帯びてくる。。うなだれるしかなかった・・・・



そんなシブヤを優しく微笑みながら見ている優子。。。。。


シブヤの中で どれほどの時間が過ぎたろうか・・・・


走馬灯のように優子とのことが思い出される。。。



やがて 振り絞るようにシブヤは言った・・・・・


『そんなこと聴きたくないです・・・優子さんは・・』



こう言って またうなだれるシブヤに対し

優しい微笑みで優子は言った。。。



『有難うシブヤ・・・だけどな これはどうしようもないことなんだ・・・

医者からも宣告されているし 自分でもわかってる事なんだ・・』



『医者の野郎 ぶっ殺してやる!!』



さっきまでの表情から一変し 鬼の形相になったシブヤは叫んだ!!



怒りの・・・悔しさの矛先が医者に向けられたのだが

優子はそれを制した。。。



『まぁ待てシブヤ・・・医者に怒ってどうする!

気持ちは嬉しいけど とにかく私の話を聴け・・・』



『すみません・・・つい・・・』



我に返ったシブヤはその場に座り次の言葉を待った。。。。



『頼みというのは 私たちが卒業した後のマジ女のことなんだ・・・』



『卒業した後のマジ女??』



『うん・・・ゲキカラは留年だけど あとの私たち三年は全員卒業だ!』



『はい』



『私は前田に後を託そうと思っている』


『前田・・・・ですか?』


『そうだ!前田しかいねぇだろう・・・・実際 歌舞伎シスターズや学ラン・・・

それに 頼りにはならねぇけど チームホルモンたちが心を寄せている・・・』



『確かにそうですね』


『だがな・・・私たちが卒業したら 恐らくマジ女は荒れるだろう・・・

矢場久根や他校もマジ女を狙ってるしな・・・・』



『たぶんそうなるでしょうね・・・』



『そこでだ! お前にマジ女を一つにまとめてもらいたいんだ。。』



『私に・・ですか?・・・サドさんの方がいいかと思いますが・・・



『サドは介護の勉強をして厚生しようとしているし ブラックには子供がいる・・・

トリゴヤやゲキカラではこの役目は無理だ・・・・お前しかいないんだよ』



『私だって就職しますけど・・・・』



『お前の性格では 長続きする訳ねぇだろ!!』


『え~! そんな! 優子さんひどいっすよ』



『あははは わりぃわりぃ。。 だけどお前だって今言ったろ?

長続きしないって・・・』


『まぁ そうですけど・・・』


二人でひとしきり笑った後 真顔になった優子が先をつづけた。。。


『私はマジ女を愛しているし 天涯孤独な私の面倒を見てくれた

校長にも恩がある・・・だからほっとけないんだ!! 

お前だってマジ女は好きだろ?』



『そうですね・・・』


『だからな・・・シブヤ・・・この役を引き受けてくんねぇか』


『優子さんの頼みなんで聞きますけど どうすればいいんですか??』


『内部からまとめるのは前田に任せるにしても 

まだ一枚岩のような強固さに欠ける・・・ネズミってのもいるそうだし

なにか波乱があることは間違いねぇだろう。。。』


『ネズミを殺ればいいんですね! 簡単なことですよ』


『そうじゃねぇ 力で屈服させても火種は残る・・・

一年にもてっぺん狙ってるやつがいるみたいだからな』


『誰ですかそいつ??』


『今はいいだろ・・そのうちお前にもわかるさ・・・』


『では どうしろと??』


『そこでだ マジ女の眼を外に向けて欲しいんだ』


『外に??』


『内部分裂してる場合じゃねぇってことをわからせるためにな・・・』



偏差値の低いシブヤには理解しがたいのか 話の内容が呑み込めない・・・



そんなシブヤに優子は続けて言う。。。。



『お前 矢場久根に行ってくんねぇか!!』


『はぁ? なんで私が矢場久根になんか行くんですか??』


『お前なら矢場久根のトップなんか簡単に獲れるだろう・・・

そのあと矢場久根をまとめて マジ女を狙う振りをしてほしいんだ・・・

裏切り者としてマジ女を狙えば 奴らも内部でもめることはなくなる』



話しがやっと見えてきたシブヤは感心したように優子を見つめた。。。


やっぱり優子さんはすごい人だ!!

この人のためなら裏切り者でも憎まれ役でもなんでもやろう・・・・


そう決意したシブヤであった。。。


『わかりました・・・卒業して程よい時期に実行に移します』



『すまねぇな シブヤ・・・辛い役目を頼んじまって・・・』



『いいえ・・・優子さんの役に立てるなら喜んでやらせてもらいます・・・・

でも 優子さん・・・もうダメだなんていわないでください・・・』



『まぁ 頑張ってみるよ・・私だって卒業したいからな』


『優子さん・・・・・』


あとは言葉にならなかったシブヤの肩を抱き

寂しそうに微笑む優子であった。。。。



頼むぞシブヤ!!  任せてください優子さん・・・・


もはや二人に言葉など必要なかった。。。。


お互いの心が通じ合い解りあっているから。。。。



・・・・りゆカッター・・・・


マジすか学園2を観ていて あまりにもシブヤが可哀想だったので

少しお話を考えてみました。。。


二人の間にこんなやり取りがあって今に至ってる・・・・


こんなふうに思いますがいかがでしょうか??