幻の珍版エロイカLPレコード Part1/3 | 親愛なるエロイカへ

幻の珍版エロイカLPレコード Part1/3


親愛なるエロイカへ-エロイカレコード in iTune


ぁああ~ なんだね、この絵は~!



そう、なんと!エロイカがついにアップルのiTuneのコマーシャルに使用されることに……

ならんなあ。

中央のジャケットは何を隠そう、
1982年に日本コロンビア(現コロンビアミュージックエンターテイメント)から発売された
「エロイカより愛をこめて」のイメージアルバムだ。

発売当時、私はこんなものが存在したことなど知りもしなかった。
いや、厳密に言えば、知っていたかどうかを覚えていない。

そんでもって、現物を手にしたのは実はほんの最近のこと。
とはいっても、当然プレーヤーなんかありゃしない。
それより以前に、怖くてライナーノーツさえよく見ることさえできなかった。

だって、「エロイカより愛をこめて」の音楽って、いったい、全体…………!?!?!?!?

エーベルバッハ少佐のテーマ曲って…どんなん?
グローリア伯爵はロバート・.プラントがモデルだから
ツェッペリン風の音楽とか?まさか???

ところが先日、そのままだったら永久にフタをしていたものを、
MP3で聴けるという青天の霹靂が起こってしまった。

重いフタをあけ、清水寺から飛び降りる覚悟で(←大げさ)、
まずはそぅっと、クレジットをのぞいてみたら--------

そこにある名前に--------- 驚いた-----------

作曲・編曲:大野雄二

お、お、おお!? 大野さん!?
こ、こんな仕事まで!してたのですかぁ!!! 乙ですなぁ~!

大野雄二と言ったら、小学生から70代までほぼ全世代の認知度を誇る
人気アニメ「ルパン三世」(原作:モンキー・パンチ)

歌詞の無い有名な「ルパン三世(のテーマ)」は大野氏によるもので、
1977年より放映開始のルパン三世「TV第2シリーズ」(通称“赤ジャケ”) 以降、
ルパンの音楽は30年間、ほぼ大野氏が担当している。


そんな大野氏がこんな仕事をしていたことを知る人は、ほんの一部しかいないに違いない。

だってだって、
大野雄二氏のWikiを見たって、手がけた作品の中に、
エロイカは、  …… 無い ……

エロイカのレコードの存在の認知度自体、限定的なのだ。

ジャズピアニスト出身の大野氏の「ルパン三世」シリーズの音楽は、
ジャズ・フュージョン系を基本とした大人っぽくノリのよい音楽でファンも多い。(ハイッ ←挙手)

親愛なるエロイカへ-LUPIN JAZZ

LUPIN THE THIRD“JAZZ”
Yuji Ohno & Lupintic Five With Miki Imai
発売元:バップ
ASIN: B00003IQQ3

ジャズ色をさらに強めたルパン三世「JAZZ」シリーズは、ジャズCDとしてはめずらしい好セールスだったそうだし、毎年ほぼ恒例のTVスペシャルが放映されるつど、大野氏によるサントラは出るし、今だに創りおろしのミュージッククリップ集や、新しいリミックスCD(最近ではMonkey Majikがカバー)が発売されているところからも、この音楽への人気がうかがえる。

「エロイカより愛をこめて」のイメージアルバムは
1982年時の制作だから、

アニメソングの実績もあって
信頼のおける大野先生を
安全パイとして採用した


というあたりか。

さて、一番上のiTuneの画像。

エロイカのジャケット絵をはさんだ左4枚、右2枚のCDは、
そのスリーブ絵からもわかるように、これらすべて「ルパン三世」なのだ。
左側にスクロールすればもう少しルパンのCDが続く。

この画面は、
私のiTune上で「アーティスト:大野雄二」でソートした時のもの。

反射鏡のような床面が高級感を醸し出すiTune独特の画面で、
「大野雄二」でならべた時に「エロイカ」が「ルパン三世」の横にならぶとは……

昔も今もごっちゃになった、不思議な感慨深さだ。


ふむ、なるほど聴いてみると、時代的なものもあるだろうが、曲調が何となく似てるような。

…… なんだ、
大野雄二さんだと知っていたら、そんなに長いこと怖がることもなかったかな。(笑)



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