<前回>過度の責任帰属をプラスにする

人間関係におけるリスク、それが、
マイナス3S

マイナス3S」のうちの一つが今回の「不適な社交性距離感」によるものです。

不適な社交性距離感

不適切な社交性距離感,マイナス3S人間関係における他者との距離感が不適切な人で、社交に苦悩するマイナス

「社交性距離感」は、実質的な対人距離感と心理的距離感の両面があります。これは、社交的や内向的とは関係ありません。

個々人の得意不得意もありますが、不得意の場合はそれも課題です。また、「私はあの人に嫌われているかも・・・」や「あの人、怖そう・・・」などと主観的な、勝手な思い込みによって、自分からその人との距離を離してしまうことで意思疎通に障害が出てしまうことなどもそうです。
時には、自己のその日の気分(機嫌)をあからさまにする人は、
気分(機嫌)が良くない日は、他者を近づけないような
雰囲気(オーラ)を醸し出し、遠ざけてしまいます。

この距離感は、リアルだけでなく、
SNSなどのインターネット上でも同様のことが言えます。
実際に会ったことがなくてもネット上で身近に感じる人がいたら、
社交性距離感が近いということです。

人は、一度悪いイメージが(互いに)ついてしまうと、
一旦離れた距離感を近づけることが容易でないことはご存知の通りです。

「社交的距離感」を意識し、
             状況に応じてコントロールすること
 効果的な「社交性」によって成果(目的達成)が近づく




この社交性の距離感で有名な概念が、「プロクセミックス(近接学)」。
一般的には「パーソナルスペース」とも呼ばれています。
文化人類学者のエドワード・T・ホールが提唱したもので、
人は他人に対しての距離感をおおよそ4つ(実質は8つ。遠方相と近接相に分類)に
使い分けている傾向があるということです。

その4つというのが、
1.密接距離  45cm 以内(intimate distance)親密・接触・恋人ゾーン
       心身ともに触れ合える距離
2.個人距離  45~120cm(personal distance)対人・プライベート・友人ゾーン
       手を伸ばせば触れることも可能な距離
3.社会距離  120~360cm(social distance) 社会的・フォーマル・知人ゾーン
       人間関係は成立するが、細かい表情は見えない距離
4.公共距離  360cm 以上(public distance) 公的・大衆ゾーン
       相手と個人的関係は成立しない距離

男女や体格の違いによる多少の違いがあります。
プロレスラーや関取が近くにいると緊張するかも

ちなみに、日本人の場合、特徴的な傾向があるとされていますね。
それは、国際パフォーマンス研究所代表の佐藤綾子先生の7年間の研究結果。

1.密接距離 男性60cm、女性58cm(プロクセミックス理論:0cm~45cm)
2.個人距離 男性72cm、女性69cm(同上:45cm~120cm)
3.社会距離 男性89cm、女性107cm(同上:120cm~360cm)
4.公共距離 男性108cm、女性118cm(同上:360cm以上)

日本人は、密接距離感は遠く、公共距離感は近いということ。
この日本人と欧米人の違いは主に、
居住空間(育った環境)および国内の人種数(単人種か多人種)によって
警戒心などの違いが大きいと言われています。
密接距離感が遠いのは、やはり恥ずかしいのでしょう
ただ、これは参考ということでいいのですが、
知った上で利用することは必要だと思います。

仲良くなりたいなら「相手の懐に入るです。

懐に入るネコ
(画像:JAバンクCM)


前記したプロクセミックスの距離感を意識するのではなく、
実質的な距離感はどうなのかを自分で把握する必要があります。
人間関係の良い人、悪い人の実質的な距離感はどうなのか・・・。

人間関係の下手な人は全体的に距離感が遠いです。本当に遠いんですよ。
おまけに、向いている方向(目線と意識)がズレている場合も・・・。

仲が良くなれば距離感も近く、方向もいいのは当たり前ですが、
それでも下手な人は、会話中もだんだん離れていっているか、
方向がズレていきます。

社交性(人間関係)を良くしたい場合は、この距離感を適切にすることが必要です。
ただ距離感を強制的に縮めるのではなく、
姿勢、身嗜み、口臭体臭、声のトーンなどを良い状態にした上です。

細かいことを言えば沢山ありそうですが、
社交性(人間関係)を良好にするための要素としてお伝えしているのが、
次の3つです。


人間関係性を強化する3要素「RAC」


関係構築化3要素

RAC=ラック(Reality,Affinity,Communication)です。

「Rality」は同意・認知の意で、相手の思考と現実性の一致。
「Affinity」は親密・親近の意で、心理的距離感。”相手の懐に入る”という距離感が大事。
「Communication」はコミュニケーションで、意思疎通、相互に理解・共感・納得・共有すること。
※また別の機会に詳細を。


私自身は営業していたこともあって、
お客さんとは距離感が近いです。意識して近くします。
それとは別に方向を斜め、または横にします。
これは、相手の警戒心を和らげるためですね。

ただ、プライベートでは距離感は遠い方です。
(別に警戒しているわけではありませんけど・・・。)

ちなみに、営業している人への参考ですが、
お客さんの事務所内で話しをする際、
付き合いが長くなると、お客さん自身のデスクで
お話しすることもあったりします。
お客さんは座っている状態です。
大抵、営業マンはその横に立って話しを聞いているパターン。
私は、視線を下げるために、横に座ります。
片膝を床に着け、助さん格さん(水戸黄門様の付き人)みたいにです(笑)
理由は、お客さんに威圧感を与えないことと、
お客さんのデスクの上の資料を見ない姿勢をわざと取ります。
他の従業員さんからも見えなくなるので、集中する邪魔をしません。
お客さんが普通の声で話しても、聴こえやすいということもあります。
この方法がいいということではないですが、
お客さんに注意されなければ、横に座るようにします。
お客さんとの距離感が近づいた感じがします。



社交性を快適にするためには、
相手が変わることではなく、自分自身が変わる必要があります。

これまで、パーソナルスペースとしての距離感が遠目だったら、
近目にするように変わる必要があるのです。
先ずは、意識からですね。


自己制御(セルフ・コントロール)」「自己調整(セルフ・レギュレーション)
などのように、自分のマネジメントを可能にするということにつながっていきます。







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