シャンパーニュ、スパークリングワインに次いで、暑い季節になると飲みたくなるワイン。
ロゼワインもその一つ。
生産も消費も、産業、文化に根付いているフランスでは、
近年、「夏に飲むワイン=ロゼワイン」が定着しつつあります。
日本では、お花見の時期に、桜の淡いピンク色を連想させるワインとして、春の時期にプロモーションが行われることが多いので、意外に思う方もいるかもしれません。
なぜ、ヨーロッパでは夏のワインが、スパークリングワインでも、白ワインでもないかというと、
①シャンパーニュ、またスパークリングワインは、第2次発酵の際にドザージュ(糖分添加)をするため、後味に甘みを感じるので、喉がべたつく感じがする。
②白ワインは、温度が上がるにつれて酸よりも若干のオイリーさを感じるようになり、特に気温の高い日に飲むと口の中が不快に感じることがある。
(やや話は逸れますが、通常ワインの試飲は、白→赤ワインの順に行いますが、
とあるブルゴーニュの生産者のセミナーに以前参加した際、白ワイン特有のオイリーさ(粘性由来?)が口の中を覆うと味覚を若干でもマスキングしてしまうので、赤ワイン→白ワインの順にテイスティングした方が良いという話を生産者がしていました。)
という、2つの大きな理由があるからではないかと、私は考えます。
一方で、ロゼワインは、造り方はセニエ(ブドウを一定の期間搾汁したジュースに漬け込むこと)や直接圧搾(白ワインと同じ方法)などありますが、
原料は赤ワインと同じ黒ブドウのため、爽やかでイキイキとした酸に加え、タンニン(黒ブドウの皮に含まれる)由来のほのかなコクもあるので、
冷やして飲むと、喉ごしもよく(ワインでは「喉ごし」という表現は使わないのですが、分かりやすく説明するため、あえてここでは使います)、スルスルと心地よく飲めるから、
特にヨーロッパでは夏にロゼワインがよく飲まれるようになってきたからではないかな?と私は推測しています。
*ご意見、ご反論のある方、ぜひコメントお待ちしています。
さてさて、理論的なお話はこれまでにしておいて、
当日の試飲用ワインのラインナップをご紹介しますね♪
左から順に、
*2017 Clarendelle Rosé/Clarendelle
クラレンドル・ロゼ/ クラレンドル
品種:メルロ、カベルネ・ソーヴィニヨン、カベルネ・フラン
生産国&地方:フランス ボルドー地方
*2014 Marsannay Rosé/ Bruno Claire
マルサネ・ロゼ/ ブリューノ・クレール
品種:ピノ・ノワール 100%
生産国&地方:フランス ブルゴーニュ地方
*2016 Côtes de Provence Rosé/Hechet & Bannier
コート・ド・プロヴァンス・ロゼ/ エシュ・バニエ
品種:グルナッシュ、サンソー、シラー
生産国&地方:フランス プロヴァンス
*2017 Prestige Rosé/ Lumiere
プレスティージュ・ロゼ/ リュミエール
品種:ブラック・クイーン100%
生産国&地方:日本 山梨県
ロゼワインにとって最もホットな時期は過ぎましたが、今日の様に、日中少し汗ばむ日は外のテラスで、ロゼのグラスワインもオススメです☆