少額積み立て、初心者に間口 1000円からコツコツ投信
新年を迎えて投資信託で資産運用を始めたいと考えている人もいるだろう。
ただ、一度に大金をつぎ込むのに不安を感じることも多いはず。そんなとき
は積み立て購入を検討してみたい。この数年で購入最少額が1000円程度まで
下がっており、初心者に間口が広がっている。
毎月、投信を一定金額積み立てる場合、相場上昇で基準価額が上がったとき
は購入口数を抑え、逆に相場下落で基準価額が下がれば多く購入する。購入
コストを平準化し、基準価額が上がったときに資産を増やせる利点がある。
窓口で投信を販売している証券会社や銀行は、一般的に1万円から積み立て
サービスを提供している。一方、少額の積み立て購入は、投資家に直接販売
する独立系投信会社が手掛け始めた。
クローバー・アセットマネジメントは2009年1月に「らくちんファンド」で
1000円からの積み立てを導入。コモンズ投信の「コモンズ30ファンド」は30
00円から積み立てできる。
ネット証券では楽天が09年10月に1万円だった最少積立額を1000円に引き下
げたのをきっかけに、各社が追随した。ファンドの種類も日本株で運用する
ものや外国株、債券などを対象にするものなど幅広い。手数料無料の「ノー
ロード投信」もそろえる。
カブドットコム、SBIはボーナス支給時などに買い付け金額を増やせるほ
か、楽天はホームページ上で目標金額から積立額を試算できる。ネット証券
によると、投信購入者の多くが少額積み立てを利用しているという。
日経新聞 2012.1.11 朝刊