装丁。
GWの出張中、何か気軽に読める本を、ということで持っていったのが、この本。
落合博満前中日ドラゴンズ監督の『采配』。
もうずいぶん前に買ってあったのだが、積ん読になっていた。
8年間の在任中にすっかり落合ファンになってしまっていた僕にとっては、
とくに驚くような目新しい話は書いていない。
ということを事前に知っていた、のがひとつの理由。
でも本当の理由は別にある。それは、
本の装丁があまりにカッコ悪かったから。
いちばん大事なのは中身だっていうのは言うまでもないことだけれど、
やっぱり本にとって、デザインっていうのもすごく大事だと思うのだが。
この写真はないよなぁ。
それに比べて、
落合政権を支えた、森繁和ピッチングコーチ(後にヘッドコーチ)の本『参謀』は、
なかなかカッコよい。
この写真だとわかりにくいかもしれないが、
スタジオ撮りした写真は、
インタビューの合間に撮ったと思われる落合監督のもののようにぼんやりしておらず、びしっとしてる。
選んだ写真自体もキャッチー。
ま、このへんはモデルのキャラクターの違いも大きいが。
ともにいかにもビジネス書って感じなのは否めないが、
かたや(監督のほう)ほぼそのビジネス書メインのダイヤモンド社、
かたや(森コーチのほう)大手総合出版社の講談社だけに、センスの違いが出ちゃったなという感じだ。
それにしても、監督の本のほうは、
もうちょっと何とかならなかったものか。
あんまり同業種のモノについてあれこれ言いたくはないのだが。
編集者はもっとカッコよくしたかったのに、
落合前監督が忙しすぎてまともに撮影の時間が取れなかったとか、
タイトルの文字は金じゃなきゃダメ! と前監督ないしは落合夫人に言われてしまったとか、
いろいろどうしようもない事情があったのかもしれないしね。
(でも、そこをなんとかするのも編集者の仕事だと思ったりもする)
すごく売れてるみたいだから、万々歳なのかもしれないけど。
でも、デザインがカッコよかったら、もっと売れるはずだぞ。
と、中身自体はすでにあちこちで紹介されているので、
あえて変わった点から論じてみました。