君がいた夏
花火。。。
最後に観たのは、いつの日だったのだろうか。
TVで放送されている花火は、昨年も観た。
味気ない画像が、そこには映っていた。
横浜生まれの僕は、横浜で開催されていた、、、
夏休みに入ってすぐと、8月上旬の花火大会には必ず行っていた。
その行事は、僕にとってかけがえの無いモノだった。
大好きな彼女を誘う、絶好の当たり障りの無い口実だった。
たまやー
思えば、、、純粋に花火が観たかった訳ではない。
刹那な美しさに、便乗した、刹那な恋ばかりだった。
やがて、夜空に、咲いては消えて行った・・・
満員電車、満員のバス、大渋滞。
うだるような暑さ。
汗まみれ、人ゴミまみれで、蚊にさされ、、、
浴衣が綺麗、花火が綺麗もへったくれも無い。
貧しい思考の僕は、、、
いつしか、花火は、冷房のきいたホテルの部屋から、、、
多少、料金お高めでも、大切な人と、、、小部屋で、、、
たまやー
いやらしい・・・
美しいさなんて、いやらしさに汚れている。
純粋に綺麗なモノなんて、、、
この世の中に存在はしない。
いや、、、存在している事を、僕は知らない。
最後に残った、線香花火が、いとおしい。
君がいた夏のように・・・