ヴァンラーレ八戸にもの申す!! ~勢力拡大のために | 浦和レッズを綴るブログ -赤い里の庵の翁-

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地方の田舎に住む浦和サポーターが、浦和レッズの今を綴ります。
そして気になる地元・ヴァンラーレ八戸を含めた、サッカー全般の話題も少々。
さあ、囲炉裏端でお茶でもどうぞ。

twitterは @noritaroh1104 にてつぶやき中。

 まずお断りですが、決して上から目線のつもりではありません。


 Jへの階段を一歩ずつ登り始めたヴァンラーレ八戸。その中で、選手のみなさんや運営側、サポーターの皆さんが高みへの目標に向けてご尽力されているところです。


 Jリーグの舞台へ昇るという大目標。それに必要な強いチーム、地域に愛されるチームになるために望まれるチーム像とか、設備等ハード面の問題等課題山積ではありますが、理想を挙げればきりがありません。そして、そんな絵空事なお話をしてもあまり意味もないと思います。


 しかし、自分の中では、たくさんのお金を掛けなくても改善する物事があるように思えたこともありました。今回は、素人ながらそんなお話をつらつらと書いてみたいと思います。せっかく地元に期待できるクラブチームがあるのだから、自分なりに応援したいってところで書いてます。(自分が知らないだけで、既にそうなっているよってお話もあるかもしれませんが、その点はご容赦ください。)


 今シーズンにJ1に昇格となった松本山雅。現在は10,000人前後の集客があるクラブに成長しています。しかし2010年にはJFLのチームでした。お膝元の松本市の人口は242,466人(H26.11.1現在)。八戸市の人口は237,314人。(H27.2.28現在)登り詰めることを目標と考えた時、決して不可能な環境ではない!という例であり、模範となるクラブの一つなのでしょう。


○ ”ヴァンラーレ八戸”を地域の価値あるブランドにするために


・コンビニやスーパーマーケットとのタイアップをすすめよう

 とにかくサポーターの裾野を拡げるために、名前を売りたい。それも、サッカーに馴染みのない人へ。

 先日発表された、ヴァンラーレとのコラボ弁当もその一環なのでしょう。現実的な方法だと思います。あとは話題性。選手の好きな食材使用でも、地元八戸の食材でも、コンセプトが明確ならいいのかな。また、ヴァンラーレというサッカーの枠にとらわれず、別種の青森ワッツ(バスケットボール)や東北フリーブレイズ(アイスホッケー)と合同の企画にしてもいいかもしれない。もしくは、スタジアムグルメとリンクする食材が商品化されれば、経済効果、波及効果もあるかも。


・ホームゲーム当日は、レプリカユニフォーム着用で、スタジアムではなく「街を」闊歩しよう

 恥ずかしさもあるのでしょう。人数的な少なさもあるかも知れませんが、スタジアム以外でユニフォームを着用した一般の方の姿がまだまだ見られない状況にあります。これが、例えばホームゲームごとにレプリカユニフォーム姿のお客さんがスーパーやコンビニを歩く姿が増えれば、その商店がイベント的にヴァンラーレ八戸を後押しすることも期待できるし、チーム名の露出も増えるでしょう。

 浦和レッズのホームゲーム当日、スタジアム最寄のイオン浦和美園店は、赤いユニフォーム姿のお客さんで溢れかえってますし、ベガルタ仙台のホームゲーム当日は、ユアテックスタジアムの最寄駅・地下鉄泉中央駅の向かいにあるショッピングプラザ・SELVAも同様のたたずまいを見せます。目指すべき、地域に根差した姿はそこにあると思います。

 これは、地域経済を巻き込むという視点も含みます。近隣のお店屋さん的に言えば、「お金になるから、ヴァンラーレを応援する」って人が出ていいと思うのです。

 例えば、田向のイオンあたり(よこまちストアとか、ユニバースでももちろん可)で、試合開始前の時間から、試合終了後数時間まで、ヴァンラーレのレプリカを着たお客さんに、一定のサービスを展開する、あるいは何らかのサービスをしてもらえるようお店に働きかけるのはどうか。

 これがうまく機能すれば、レプリカユニフォームを着た人が街中を歩く光景が日常のものに近づいていくかも知れません。そして、無関心のお客さんも、「ああ、今日はサッカーの日ね」などと話すようになるはず。そういう小さい芽を大切にしながら、少しずつ地域全体を巻き込んでいきたいなって思いますね。

 熱心なサポーターの皆様が、舘鼻の朝市とかで告知活動している姿には、本当に頭が下がります。しかし、告知活動できる人数には限界もあるわけで。必ずしも熱心でない人が、ユニフォームを着て歩くことで、知らず知らずのうちに話題性へと結びつけていく。そんな環境を整えることも、PR方法の一つなのではないでしょうか。

 スタジアムグルメの充実を図っている現在、それら店舗を軌道に乗せ、下支えする姿勢も必要なのだろうと思います。しかし、中長期的には、やはり近隣の商業経済を巻き込みたい。スタジアムグルメから零れ落ちた人が、周辺で食材を買うようなイメージですね。


 ・これは八戸もマネできるはず

 ジョホールバルの歓喜で有名な、元日本代表にして元浦和レッズ、現在はJ3鳥取のGMをしている野人(やじん)こと岡野雅行さんが、面白い取り組みをしていたことが話題になりました。金はないが魚ならあるという地元・境港の漁師とタッグを組んだ「野人と漁師のツートッププロジェクト」。5000円を一口として、二口の寄付にはお礼として5000円相当の海産物が贈られるというものです。鳥取は、この資金をもとに、フェルナンジーニョを獲得したとのお話でした。

 日本有数の港町・八戸。自分にも海産物を贈りたい人がいるし、正直自分も食べたい(笑)。同様の企画がヴァンラーレであれば、きっと自分は寄付すると思います。ただ、プロと違って、JFLの立場で資金をどう使うかってところは悩みどころになるのだろうけど。



○ サポーターを増やしたい


 先日のホーム第2戦は、1,011人の観客が集まりました。観戦無料の地域リーグ1部時代、雨天の試合では200人程度しか集まらなかった試合もあったことを考えれば、観戦有料という条件も考慮すると、大きな躍進を続けていると言えると思います。

 一方で、平均入場客数が2,000人というのが、J3昇格条件の一つとなっており、一層の集客増加が必要です。そして、一層の工夫も。


・子供は優遇しよう

 例えば、J1の新潟あたりは、観客数の増加に無料チケットを多く使いました。その反動で、有料入場者数の確保に苦労した背景があったと記憶しています。クラブの安定運営のため、出来る限り無料チケットの乱発は避けたいのですが、子供だけは例外にできないでしょうか。

 ただし、子供全員ではありません。部活やスポーツ少年団的なサッカーに取り組むグループが対象です。

 世界的なレベルのプレーは、今日では動画やテレビで容易に見られるようになりましたが、生での試合観戦機会となれば、特に青森では機会は多くありません。

 少年の健全育成に寄与することは、Jリーグの理念にもつながることだし、実際に目の当たりにした何人かでも、家族に「また見に行きたい」と言わせるような機会を与えてあげる必要はないでしょうか。

 試合会場を眺めると、高校生の姿はよく見るものの、小学生のサッカークラブみたいな大集団はあまり見かけない印象があります(家族レベルの小集団は見ますけど)。もうちょっと間口を広げてもいいかなって感じます。


・「きっかけは、サッカーでなくてもいい」は暴言ですか?

 サッカーが大好きな人で、崇高な理想を持っている人には「ケッ」って言われるかも知れないのですが、極端なお話、別にサッカーが見たいからサッカー場に来る人ばかりでなくてもいいと思うのです。

 例えば、町内会の婦人会単位とかでいいのだけれど、ゴール裏観戦限定で『「叫ぶ」ことでのダイエット・ストレス発散事業』みたいなお話はどうでしょうか?

 現代は生きづらい世の中になりました。叫ぶ機会なんて、悪いことをした子や部下が大失敗をしたことを叱るような、ネガティブな時が大半でしょう。

 青空のもと、澄み渡る空気の中、叫ぶことが許される場所って、結構魅力的じゃないですか?

 もちろん、最終的にはサッカーを、クラブを愛してほしいのはもちろんなのですが、あくまでそこに至るまでのきっかけを与えたい、というのが基本的なスタンスです。全くサッカーに興味がなかったおばさんが、「あらあら、意外と楽しいじゃない」とヴァンラーレのサッカーなり、ゴール裏の仲間なりを愛してくれるようになれば、そこから地域に向けて「天使の口コミ」が広がっていきます。

 まあ、実践のためには、ゴール裏の皆様の協力が不可欠なのですけど、仲間が増えれば楽しさも増えるっていうメリットもあると思うので、悪いようにはならないのではないでしょうか。

 なお、新規のゴール裏参戦者のために、有名どころのチャントをどう示すか、という課題が残りますが、個人的には一定数の紙を準備し、いつでも配布できるようにしておくのがベストかな、と感じます。

 以前、J1仙台の試合を観戦しに行った際、入り口で仙台のサポーターがチャントが書かれたチラシを配っていました。ヴァンラーレ八戸では、サポーターが動画サイトにチャントをUPして紹介しており、それ自体素晴らしいことだと思いますが、ご年配の方を巻き込む方法としてはやや弱いのかな、とも思います。


 ☆ ☆ ☆ ☆ ☆


 …そこそこな文量になりました。


 本来であれば、週末の浦和戦の試合雑感を書くところなのですけれど、この1年でヴァンラーレ八戸が積み上げなければならない課題はより大きいと思い、こちらの優先順位を先にして書いてみました。この素人考えな文章が、どう影響するのかしないのかは分かりませんが、とりあえず思いのたけを叫んでおこうと思い、書いてみた次第です。


 繰り返しになりますが、ヴァンラーレ八戸のクラブもサポーターも、とても建設的な歩みを続けていると思います。ですから今回のエントリーも、現状を批判をするつもりで書いたわけでは全くありませんので、念のため。


 最後に。中でも触れた、現在進行形の鳥取の取り組み。「野人と漁師の”チームとっとり”プロジェクト」のメンバーシップに記載されている言葉を引用します。


  『ダメでもともと、まずやってみる!』


 これ、とても大事なことだと思います。一見すると他人にあざ笑われるようなことでも、後の時代にはスタンダードになる。そんな価値観の移り変わりなんて、いくらでもあることなのだしね。