在米二年です!
と、あすくがいうと大抵の人は驚く。

私は、どこからどうみても
カリフォルニア人らしい。
それはいいすぎだとしても、少なくても10年くらいはいるように見えるらしい。

確かに、
ここは結構居心地がよい。

でも、なぜ帰るのかと言われれば、

これ以上
「玉手箱の煙」を大きくしたくないからだろう。

友人が結婚する。
両親んが年をとる。
同級生が子供を産む。
恩師が病気になる。

私は、社会人になってから、
そういう事実から隔離されてきた。
日本にいたときは、いそがしすぎたし、
今は距離がありすぎるのだ。

これ以上いたら、
私は日本に帰れなくなるだろう。

御年28、
年末に29になる。
30になる前に帰って、就職して。

それが私の「エリート」コースだ。

みんなが描く「エリート」コースからちょっとはぐれたものが描く仕返しでもある。

だが、
はたしてそれが何になるのだろうか。

私みたいな
はみ出し者を受け入れる体制が日本のどこにあるのだろうか。

それに、
そんな社会に私は順応していきたいのだろうか。

大人になって長いものにまかれる同級たちの顔を見て、
「おまえらーあんときのハートはどうした!!」と
そんなどうしようもないことを思うくらいだったら、
私は、このままひとりわが道を進んだほうが幸せなのであろう。


心の中で
ちがうんだー
って叫びながら、

私は、TOKYO行きの飛行機を探す。

終わるんだ。
終わるんだ。