ちょっと長くなるかもしれないけれど、この前の講演会の話を。


今回のテーマが『丈夫な子どもを作る基本食』だったんだけれど、

よくありがちな、小難しい話とかじゃなくてすごくシンプルな内容でも

なるほどな~って思える話がたくさんあって、今回はせたな町の

PTAの人達が子どもの食というものに、高い意識を持って講師の

幕内先生を呼んだんだなぁ~って。

※幕内先生は管理栄養士で、ゼミの教授と供に栄養士の学校に

入るきっかけの本を書いた先生。


じょうぶな子どもをつくる基本食 (講談社プラスアルファ文庫)/幕内 秀夫

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※この本は今回の講演内容の元になっている本で

影響を与えてくれた本が、この本↓

変な給食/幕内 秀夫

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巷で言われる食育の話が中身の薄いように思えるくらい、

この先生の言う内容は説得力があるって思う。


講演内容を掻い摘んで話すと、

子どもに偏食はあっても、好き嫌いは存在しない。

よく、ウチの子が野菜を食べてくれないって聞くけれど

食べないのには理由があって、食べない野菜の共通点は

ニオイのキツイ香味野菜で、緑色の苦味成分が多い野菜。


よく食べる野菜の特徴は、暖色系で甘味のある野菜。

※枝豆とかキュウリ、ブロッコリーも入っているんだけれど

ニオイがキツくなくて、甘味を感じる事ができるからこれらは例外。


緑色の苦味のある野菜には、微量ながら有毒成分が含まれていて

人間が食べても全く影響はナイけれど、子どもは本能でニオイと色、

口に入れた瞬間で危険っていう事を脳が食べなくていいって判断していて

食わず嫌いも、食べなくていいっていう判断をしているから、

食わず嫌いがちょうどいいんだって。


子どもにとって、重要なのは熱になるエネルギー(炭水化物)だから

ピーマンにはビタミンCがたくさん入っているからとか、そんな微量な

栄養素をマヨケソ(マヨネーズ・ケチャップ・ソース)料理でごまかして

食べさせるよりも、ご飯をお腹いっぱいたべさせた方が、子どもの

成長には大事なんだって。

そして、あと1口・2口しか残っていないのに残す場合もあると思うけれど

子どもはお腹いっぱいになったら、それ以上は食べないようになっていて

ムリヤリ食べさせるのは虐待に近いって。

子どもは、本能で食べているから残すのはごく自然な事で、

大人はお腹いっぱいになっても残すのがもったいないから食べてしまう。


子どもにバランス論とか必要ないって事も言ってた。

大人にも別にいらないと思っているけれど、そもそも

バランスって何?って話で性別も年齢も体格もエネルギー消費量も

千差万別なのに、万人に当てはまる必要な栄養素なんて人それぞれで

何をもってバランスが良いって判断しているのか分からないよね。


そして、普段の食事で子どもに食べたいモノは聞くな

食べたい物を聞いても、お子様ランチのような(マヨケソ中心で)油脂と

砂糖の多い食べ物を好むので、肥満まっしぐらになってしまう。


その理由も、人類の歴史は常に『飢え』との戦いで、いかに少ない食料で

飢えをカバーできるかという事を飽食の時代になっている現代でも、脳が

覚えていて、いかにして脂肪を体に溜め込むかっていう事を忘れていないんだって。

脂肪分はそれにピッタリな食材だから、摂り過ぎになりやすいみたい。


そこで、今からでもできる子どもの食生活で6つの提案があって

① しっかり外遊びをさせましょう

【空腹】は最大のごちそうで、胃袋で食べるのであっさりした食事でも満足して、

遊ばないと【目】で食べるようになり、手の込んだ料理じゃないと満足しない。

きちんと遊ばせるだけで、食事はかなり良くなる。


② 子どもの為の食事は作らない

お子さんのだけの食事を作る事は辞めましょう。

大人の食事では食べられない料理もあるかもしれないけれど、それらはほとんど

子どもにとって食べる必要のナイ料理であって、ご飯でお腹一杯にしてあれば充分。

子どもの喜ぶものを考えると、必ず砂糖と油脂類だらけの【お子様ランチ】に近づいてしまう。


③ 子どもの飲み物は~水・麦茶・ほうじ茶(番茶)

成長期の子どもは、代謝が激しい(水分の入れ替えが大きい)為、水分補給が大きいのが特徴。

飲み物は水分を補給するものであって、熱量(カロリー)を摂るものではない。

飲み物でカロリーを摂ってしまうと、きちんと食事をしなくなってしまう。


④ 朝ごはんをしっかり食べさせる

朝食は【ごはんと味噌汁】を食べさせてください。 忙しい場合は前日の夜ごはんと味噌汁を

温め直せば充分。 副食は、焼きのり・納豆・佃煮・梅干・ふりかけ等の常備食を利用しましょう。

食事を作る時間、食べる時間が無い時は食べさせないよりは良いけれどパンでも仕方ない。

ただし、パンはお菓子を食べさせているようなもの(食パンや菓子パンには油脂と砂糖が

たっぷり使われている)なので、常食にするのは好ましくない。


⑤ 子どものおやつは食事

子どものおやつは4回目の食事です

ただし、4回も食事を作るのは大変なので簡単な食事と

考えてください。  おにぎりやのり巻きなどがベスト。

あるいは、うどん・そば・さつまいも・とうきび・せんべい等の【穀類or芋類】を中心にしましょう。

砂糖の入ったお菓子や油脂類の多いお菓子は極力控えた方が好ましい。

※月に何度かとか、イベントの時のみ等メリハリをつけると良いかも。


⑥ カタカナ主食は日曜日

ラーメン・パン・シリアル・パスタ・ピザ・ハンバーガー・焼きそば・お好み焼き等の

【油型】の主食は週に2~3回までが望ましい。 カタカナ主食は副食も良くならない。

自然と油を使うおかずが多くなるから。



お父さん・お母さんへのナイショ話

アルコールとタバコをやらない方は甘いお菓子が恋人になっている場合がありますが

そのような方はパン(砂糖)も大好きな事が多いでしょう。

それらを食べると、ホッとしたり幸せを感じたり、精神的に安定するかもしれません。

まさに大人にとっては家庭平和な【精神安定剤】という事が言えるかもしれませんし、

大人にはそういうモノも必要なのかもしれません。

子どもは本能的に甘いモノが大好きです。 それは悪い事ではありません。

したがって、とうきびやサツマイモ等も大好きです。

ただし、お父さん・お母さんの精神安定剤になっているのは甘いモノではなく

【砂糖】の入った菓子類です。 子どもの好む甘いモノと、お父さん・お母さんの

精神安定剤は別モノです。

そこを間違わないようにしたいものですね。 

お菓子を食べる際は、子どもに見つからないように子どもが寝てからにしましょうね。



かなり長くなっちゃったけれど、こんな感じの内容でした。

いきなりこれらの事を実行するのは、大変だと思うので出来る事から

徐々に進めていけたら良いと思いますって言ってた。


あと、お弁当作りも昨今流行っているキャラ弁とかは

親の愛情というよりも親の自己満足が勝っていると思うので

栄養なんて2の次になっている場合が多いらしく、

もっとシンプルにご飯8割のおかず2割

(常備食×2種類&前日のおかずの残り)で充分なんだってー。

これも実際にVTRを観たんだけれど、今までお弁当を残していた子ども達が

このお弁当になってからペロリと完食していたのを見てビックリした(w゜□゜)w

ご飯って子どもにとって何よりも重要なんだなぁ~って改めて実感。


今、小児肥満とか生活習慣病になっている子どもの数が右肩上がりで

増えているから、子どもの事を考えるなら食生活の見直しは学校給食と

家庭で絶対に必要なんだと思うんだよね~。


これから先、自分に何が出来るか分からないけれど、

少しでも子ども達の成長の手助けができるような仕事が

出来たらいいなと思えた講演会でした。