今週は東京も花見が終盤を迎えました。

桜が散る瞬間は風情がありますが、なんかちょっと寂しいです。

一方で、北朝鮮の金正恩氏の第一書記就任やミサイル発射のニュースなどが駆け巡り、アジア情勢は余談を許さない状況なのだと現実も見せつけられた週でした。

では、今週のweb関連の注目ニュースです。



<おすすめアプリ>

テッククランチで紹介されていたので読んだ方も多いかと思いますが「Dream:ON」はすごいアプリです。

まず、インターフェイスが斬新。ダウンロードして立ち上げただけで、なんだかワクワクしてきます。

「Dream:ON」は、睡眠状態を分析することができるのですが、とっておきの売りはREM睡眠状態のときに特定の音を流してユーザーの夢をコントロールすることができるそうです。

私は以前「Sleep Cycle」という、起床時間の前後30分の範囲で眠りが浅いときに起こしてくれるアプリをとても重宝していたことがあるのですが、それを超えるかも知れません。

http://www.dreamonapp.com/

本来は、ここで自分が使った感想を書く予定だったのですが、昨夜設定して就寝したものの朝起きたら、iPhoneがベッドから落ちて記録がされていませんでした(涙)。



<グローバルトピックス>

1. FacebookによるInstagram買収

今週、なんといってもほとんどのメディアを独占していたのが、FacebookによるInstagramの買収でした。

iPhoneの圧倒的No.1の写真共有アプリである「Instagram」についた値段は、なんと10億ドル、日本円にして820億円にもなります。

収益化が図られていない1つのアプリにこれだけの値段がつくというのはすごいです。

ちなみに、先週のAndroid版のリリースと今回の買収ニュースでの相乗効果もあり、ユーザー数は1千万人以上も増えたそうです。

未だに、価格の妥当性とか、今後Instagramはどうなるのか、とか推測記事が後を断ちませんが、それだけ「スマートフォン」「写真共有」というキーワードは注目されているということなのでしょう。



2. 第二の浮気発見アプリ?

以前浮気発見アプリと言われた「カレログ」が話題となりました。

実は、なぜかこの「Hirog」も「浮気発見アプリ」のキーワードで訪問される方が最も多くなっています(^^;)。

それを彷彿させるアプリ「phonedeck」が登場しました。

ただ「カレログ」と異なり、webブラウザから遠隔でAndroid端末の情報をコントロールするというものになっています。

電話帳のデータや携帯の利用履歴が同期されるため、誰とどれぐらい電話やメッセージのやり取りをしたかなどが分かってしまうのです。

http://phonedeck.com/

もちろん、自分でパソコンからスマホをコントロールできるというのが本来の機能ではあるみたいです。



3. Flurry

モバイルアプリのアクセス分析ツールを提供する「Flurry」が新しいバージョンをリリースしました。

これにより、ユーザー残存率、コンバージョンレート(訪問者から商品(サービス)購入に至る率)などが分かるようになりました。

この手のサービスとしては、日本でいうと、アドウェイズのAppDriverに近いでしょうか。
ただ、Flurryは2008年創業で既に17万のアプリ、5億台にリーチできているようです。

これはiOSの1/3、Androidの1/4にのぼるそうですが、本当にそんなに使われてるでしょうか...。



4. AndroidアプリをPCで

AndroidアプリをそのままWindowsPCで動かせるという画期的なサービスがBlueStacksの「AppPlayer」。わずか10日で100万ダウンロードを達成したようです。

私は最初、Windows用と知らずMacでインストールしたらバグりました(^^;)。

外ではスマホで、家ではPCで利用できちゃうのはステキです。



5. AOLがマイクロソフトに特許を売却

AOLが800件の特許をマイクロソフトに売却しました。

対価が10億ドル超と巨額だったこともあり、このニュースによりAOLの株価が上がりました。

今回のこのディールはマイクロソフトのGoogle対策の一環と見られています。



6. 中国のスマホ

中国における2011年のスマホ販売台数は7千万台で、価格は1,000元以下が過半を占めているというニュースがありました。

ちなみにスマホのシェアは32%と日本より若干早いかも知れません。

2012年には1.4億台のスマホが販売されると予想されています。



7. テンセントがタイムラインサービス開始

QQで知られる中国の大手ネット企業であるテンセントが、Facebookタイムラインのクローンサービスを開始しました。

http://technode.com/2012/04/12/tencents-qzone-to-release-a-new-feature-called-timeline/



8. 米司法省がアップルを提訴

電子書籍事業において価格操作をしたということで、米国の司法省がアップルを反トラスト違反で提訴しました。

背景にはアップルが和解交渉を拒否していたことがあるようです。

アップル側は、この代償が高く付いてしまうかもしれません。



9. HTCの業績悪化

先々週RIMの業績悪化について触れましたが、昨年好調だったHTCの2012年第1四半期は芳しくなかったようです。

iPhoneやサムスンの攻勢に押される形で、前期比で売上は35%、利益は70%減少となりました。



10. Photoshop CS6のパブリックベータ

デザインを少しかじったことがある方なら誰もが知っているPhotoshopですが、新しいバージョンがリリースされました。

とても魅力的な操作画面で、アプリのパーツ素材を作っちゃおうかと思ったぐらいです。



<国内トピックス>

1. FXCamera

トップのFacebookのInstagram買収に時を合わせるように、国内においても人気カメラアプリの買収劇がありました。

Androidで累計1,500万もダウンロードされている知る人ぞ知る「FXCamera」をスタートアップ企業「ビットセラー」が買収しました。

FXCameraの開発者である山下氏は、 昨年先週の『hirog』に書いた「ミログ」にジョインしていましたが、 これに伴い同社の取締役に就任しました。

ビットセラーは元アトランティスの主要メンバーが立ち上げた会社で、個人向け写真ストレージサービス事業を立ち上げる準備を進めています。

スタンドアローン(共有じゃない)ところからビジネスの発展は容易ではないこともあり、連動を図りながらストレージサービスとして有料化を図る予定のようです。



2. ソニーが1万人をリストラ

先週はヤフーのリストラについて記載しましたが、ソニーが4年連続で赤字に転落する見込みから、世界従業員の6%である1万人をリストラすると発表しました。

ソニーの今期業績見込みは、5,200億円の赤字(2月には2,200億予想だった)と下方修正されました。

もっとも繰延税金資産への引き当て経常などによるものなのでキャッシュアウトはないので会社が揺らぐということではないと思います。

シャープも業績の下方修正で損失は3,800億円に拡大するなど国内大手は明るい話題が乏しくて残念です。



3. 中学二年生が代表の会社

グローバルネットは13名のチーム員で構成されるスタートアップですが、この代表を努める三上さんは若干14歳の中学二年。

まだ事業は開始されていないようですが、サイトの画像を圧縮してしてダウンロードなど、いくつかの事業が進行しているようです。

http://globalnet-ex.com/

サムライインキュベートの榊原さんがアドバイザーについています。



4. DeNAが中国携帯会社3社と提携

DeNAが、中国のChinaMobile、ChinaUnicom、ChinaTelecomとそれぞれ提携をし、公式のモバイルアプリストアでMobageChinaのゲームをリスティングしました。

グリーより先行して中国に入り込んでいた成果ですね(^^)。

ただ、中国の場合は、オフィシャルではないサイトや仕組みが普及しているため、必ずしもキャリアと組むのがベストではないケースもあるので、これで安心というわけではないと思います。



5. Roomstay

みんなのマーケットの「Roomstay」は空き部屋のオンラインマーケットプレイス。

自分が所有する空いている居住スペースを公開して、期間限定で貸し手にレンタルするもので、まさに国内版Airbnbです。

ビジネスモデルは取引が成立した場合の手数料収入。直接取引を防止するためAirbnbはFacebookアカウントを公開していないが、Roomstayでは利用者同士の信頼性向上のため公開するそうです。



6. ソーシャルでの勝手な情報公開への不満

国内のアンケート調査によると、Facebookでの勝手な情報公開(名前や写真にタグ付けなど)について、非常に不快(46.9%)、不快(23.5%)、やや不快(20%)のすべてを合わせると9割の人が不快だと感じているという結果が出ていました。

確かに、自分のところに写真を載せていない女性などが、勝手に他のところで名前を紐づいて載せられたら困ると思います。



7. 大学生向けスマホ

オーシャナイズが学割スマホサービス「タダスマ」を開始しました。

これは、イー・アクセスのスマホ端末(価格29,800円)を使うときに広告を表示することで、端末は無料で使うことができてデータ通信も2,980円で使い放題になるというものです。

オーシャナイズはコピーの片面に広告を掲載することでコピー代が無料になる「タダコピ」を提供しており、スマホが欲しいけどお金が無い学生向けにこのモデルを応用したものとなっています。



8. booklists.me

自分だけの本のリストをつくるのですが、インターフェイスがキレイでシンプルで個人的には好きです。

なんと、ファウンダーが2日でつくったそうです。

ただ、この手のサービスは結構競合があるので、どうやって発展させていくのか注目したいと思います。



9. COGOO(コグー)

COGOOは、横浜国立大学の事業実験の「自転車シェア」サービス。

結構すごいと思ったのは、放置問題解決が狙いであることと、システムがきちんとしていて、スマホのアプリケーションで電子鍵を開閉する仕組みでること。

何でもシェアの時代で、シェアにはスマホが活躍しそうです。



<番外編>

1. 中国での腎臓売買

以前、中国でiPadを買う為に腎臓を売った少年がいるというニュースがあったのですが、その少年が腎不全で容態が悪化しており、医師らが起訴されたそうです。

生きている人の臓器売買という人道的な問題も去ることながら、少年が受け取った報酬は医師ら仲介者がもらっていた金額のわずか1/10だったそうです。



2. バルコニープールのあるマンション

インドのムンバイに、夢のようなマンションの建設が決まったそうです。

なんとバルコニーにプールがあって、側面がガラス壁で覆われているため、空中に浮いているように見えるのです。

と説明するより、以下のURLをご覧下さい(^^)。

http://enpundit.com/2012/aquaria-grande-tower-mumbai