世界のネット業界で相変わらずの快進撃を続ける「Google」が、またもや最大の買収を行うようです。
昨日のニュースによると、インターネット広告大手の「ダブルクリック」との間で31億ドル(約3,700億円)で買収することで合意したとのこと。
これまでのGoogleの最大買収案件は動画投稿サイト「You Tube」の16.5億ドルですから、今回はこれを超える最大の買収案件になります。
しかも、今回はダブルクリックの株主(Hellman & Friedmanら)から全株主を年内に「現金」で買い取るとか。
3,700億円も一気にキャッシュで支払える財務体質には頭が上がりません。
ちなみに、ダブルクリックは2005年に一度、投資会社であるHellman & FriedmanがJMI Equityを共同出資者として約11億ドルで買収していますので、既存株主も2年で十分にキャピタルゲインが得られることになります。
その後、同社をめぐっては、マイクロソフトやヤフー、AOLなどが買収の打診をしていたと言われています。
特にインターネットサービスの分野でのグーグル追撃を狙うマイクロソフトは当初約20億で買収の検討をしていたのだが、Googleの参戦で買収価格が跳ね上がってしまい、諦めたというのが通説です。
ダブルクリックは、WEBサイトに広告を貼る「ディスプレー広告」の配信・管理がメインで、Googleは検索連動型広告がメインのため、この買収によりGoogleはインターネット広告業界で更に大きなシェアを獲得することになります。
米国のWEB検索市場においてもGoogleのシェアは64%と2位のヤフーの21%を大きく引き離しており、今後も独走状態が続くものと思われます。
ちなみに、日本法人のダブルクリック株式会社は、1997年に設立され、2001年にヘラクレス市場に上場、今ではトランスコスモスの子会社となっています。
今回の買収はネット検索の後発企業が既存ネット広告企業を飲み込む形。
やはり、検索ですかね・・・。