学校給食で270Bqセシウム検出!その検査方法をどうすれば良いか! | 幸せの「いのちの光」輝やかせ☆彡

幸せの「いのちの光」輝やかせ☆彡

大宇宙・大自然が好き!いのちの光が輝くために・・・
すべての存在は 人も動植物も 鉱物でも
響き合って 生かし生かされているんだね!
自然の波動バランスが崩れつつある 今  大切にしよう!

内部被ばくを考える市民研究会. にて 代表の川根さまからの提出資料を

会員以外の方にも 知って戴く機会にと ご紹介いたします。

放射能物質からいのちを守ることに関心をお持ちになりましたら

是非  当 研究会にご参加ください。私は愛知で 東京での会に参加できませんが

愛知のみなさんにお伝えして 予防、防御する知識と活動に参加しています。

 

以下  先日の宇都宮での学校給食でタケノコから高いセシウムが検出された事で

子供らのいのちを守る ための検査方法の検討と申請について考えます。

 

成長する小学生には 4Bq・kgでも 体内に取り込みやすく 健康被害の感受性は

とても高いと医学的に言えます。 今後も長く続くことですから 深刻と考えます。

 

//////////////////////////////////////////////////

 

 

会員のみなさま

 大室玲子さんから、栃木県宇都宮市の学校給食の放射能汚染タケノ
コに関連して、「給食まるごと放射能検査」(陰膳法)についての
是非の問い合わせがありました。この件について、川根がまとめた
ものです。また、近々、職員に配る予定の資料についても添付します。

給食タケノコから基準値超セシウム 宇都宮・横川西小、最大で2.3倍 下野新聞 20160511から0514
https://drive.google.com/file/d/0B2j_g9u0phptZ19uWWRMZmFrSzA/view?usp=sharing

 前提として、学校給食の放射性物質検査のやり方については、
(1)食材を事前に検査する
(2)食材を事後に検査する
(3)陰膳法 学校給食を5日分(日数は他にも3日、2日など)保管
し、混ぜて検査する

方法があります。

 また、その後の対応についても、
(1)使用後の食材の検査、検出限界で4ベクレル/
kgで検出された
場合、その後、その食材は学校給食につかわない。
<実践事例>北海道札幌市
(2)使用前の食材の検査、バックグラウンドが60~80cpmのときに、
100cpmを超えた食材は使わない。(サーベイメータを使用、40
ベクレル/kg程度は分かる)その食材はゲルマニウム半導体検出器で
精密検査をする。
<実践事例>長野県松本市
(3)使用前の食材の検査、検出限界20ベクレル/kgのNaIシンチレ
ーション式検査で食材を測定。検出された食材は使わない。
<実践事例>埼玉県蕨市
 

参考→学校給食の食材の放射性物質検査の取り組みについて 川根眞也 20141012改訂版
https://drive.google.com/file/d/0B2j_g9u0phptaHA0NXR3a3ZHRFk/view?usp=sharing

 もっとも大事なのは、食材の事前検査。しかし、これは検出限界が
せいぜい20ベクレル/kgや40ベクレル/kgです。
現状では、4ベクレル
/kgまで測って出たら、その後は使わない、という札幌市の方法が一番
いいのではないか、と思います。本当は検出限界が1ベクレル/kgが
いいと思います。

 実際に、北海道札幌市の学校給食の食材では、2012年7月19日学校給
食に使用した、茨城県産さつまいも セシウム134 4.0 セシウム137
5.2 放射性セシウム合計 9.2ベクレル/kg出ています。
http://www.city.sapporo.jp/kyoiku/top/kyushoku/documents/kekka24.pdf

 重要なのは、これを今後使わない、ということです。

 「給食まるごと放射能検査」(早野龍五東大教授が提唱、陰膳法)
は、
放射性物質が出ても、これくらいは大丈夫という説明に終始し、まったく
対策をとらないです。ここに本質的な問題がある、と思います。

参考→大地を守る会 第3回講座「測定を市民のために~陰膳法から学ぶ~」 - 早野龍五Togetterまとめ 20120712
https://drive.google.com/file/d/0B2j_g9u0phptdS1sQ1p5Zi1TWjg/view?usp=sharing

 その人間への健康影響については、国際放射線防護委員会(ICRP)の
ベクレルからシーベルトへの変換公式を使っています。

 だから、兵庫県で流通したセシウム汚染牛肉 4350Bq/kgも150gを1回
くらい食べても大丈夫、という結論が導き出されます。それは、ICRPの
放射線防護理論が正しい、という前提に立っているからです。

<兵庫県のホームページより>
https://web.pref.hyogo.lg.jp/hw14/hw14_000000140.html
 高濃度の放射性セシウムが検出された稲わらが給餌された牛が出荷
れた今回の事例では、該当牛由来の食肉から最高4,350Bq/kg(南相馬市
産で大阪府内に流通したもの)の放射性セシウムが検出されています。
 仮にこの牛肉(4,350Bq/kg)を150g注1食べた場合の暴露量(実効線量)
は、0.01ミリシーベルトであり、厚生労働省が食品由来の放射性セシウ
ムによる年間暴露量(実効線量)の上限としている5ミリシーベルト注2
をはるかに下回っており、健康上の問題を過度に心配する必要はありま
せん。(なお、この牛肉を数回食べたとしても同様です。)
【4,350Bq/kgの牛肉を150g食べた場合の暴露量】
4,350Bq/kg×0.15kg注1×(1.6×0.00001)注3=0.01ミリシーベルト

 この係数×(1.6×0.00001)はICRPが定めたものであり、欧州放射線
リスク委員会は、この計数は300倍、核種によっては1000倍間違っている
危険性があることを指摘しています。そして現行のICRPの放射線リスク
モデルを破棄し、欧州放射線リスク委員会のモデルを採用することを勧
告しています。(ECRR2010年勧告)

 原子力規制委員会設置法案に対する附帯決議 2012年6月20日の14には、
「、放射線の健康影響に関する国際基準については、I C R P ( 国
際放射線防護委員会) に加え、E C RR ( 欧州放射線リスク委員会)
の基準についても十分検証し、これを施策に活かすこと。また、これらの
知見を活かして、住民参加のリスクコミュニケーション等の取組を検討す
ること。」とあります。

 欧州放射線リスク委員会(ECRR)の議論を日本の市民運動の放射線防護
理論に基礎におくべきだと思います。

 本題に戻ります。学校給食まるごと測定法(陰膳法)では小さい数字が
でてきます。この数字の小ささから「これくらいは安全だろう」とか「科
学者が自然放射線と比較して、何マイクロシーベルトの被ばくだから安全
だろう」と市民に思い込ませています。実際は今回の栃木県のタケノコの
ようなものが入っているから、5日分の給食で数値がでるのです。この小
さい数値でごまかす手口を使っているのが、かの早野龍五の議論です。

 再度紹介→大地を守る会 第3回講座「測定を市民のために~陰膳法から学ぶ~」 - 早野龍五Togetterまとめ 20120712
https://drive.google.com/file/d/0B2j_g9u0phptdS1sQ1p5Zi1TWjg/view?usp=sharing

 さいたま市でも2012年2月に学校給食まるごと測定法(陰膳法)を市内
の保育園、幼稚園、小学校、中学校、高校でやっています。大砂土保育園
の給食で 2012年2月2日~2月8日 2.13ベクレル/kg、岩槻本町保育園の
給食で 2012年2月1日~2月7日 0.63ベクレル/kg 検出されています。
今回、栃木県 宇都宮市の子どもたちはタケノコ35gを食べた、と言われて
います。この大砂土保育園の子どもたちが食べた給食の食材が1種類だけ
汚染されていた、とするとその汚染度(ベクレル/kg)がどれくらいの
ものだったのか、計算してみました。その食材はタケノコと同じように
35g使ったとします。

大砂土保育園 総重量 4.131kg
放射能汚染 食材のベクレル数(ベクレル/kgではない)
=2.13×4.131
=8.79 ベクレル
35g食べて8.79 ベクレルだとすると、その食材の汚染度(ベクレル/kg)は
食材の汚染度
=8.79÷35×1000
=251 ベクレル/kg

添付:大砂土保育園給食 20120202~0208 2.13ベクレル/kg
添付:岩槻本町保育園給食 20120201~0207 0.63ベクレル/kg

 栃木県宇都宮市に混入した、タケノコの最高値は270ベクレル/kgでした。
僕はこの奇妙な数値の一致が気にかかります。大砂土保育園の給食にも、タケ
ノコのような食材が使われたのではないでしょうか?

 この学校給食まるごと測定法(陰膳法)の致命的欠陥は、その食材
を特定できない、ということです。そして、その放射能汚染食材を食
べても安全と説明されてしまうことです。事実、さいたま市はこの大
砂土保育園、岩槻本町保育園の給食の放射能汚染がわかってもこう説
明しています。

<さいたま市 市立保育園における給食の放射性物質検査結果について>
第2回検査結果について、医療放射線防護連絡協議会総務理事の自治医
科大学RIセンター管理主任の菊地透氏に考察をいただきました。
保育園における給食の放射性物質の検査結果では、大半の給食からは放
射性セシウムの検出限界(ND)以下です。なお、今回、一部の保育園で
微量の放射性セシウムが検出されました。この放射性セシウムからの内
部被ばく量は、1キログラムの給食を食べた場合、生涯線量で10000分の
1ミリシーベルト以下と評価します。
また、体内に摂取された放射性セシウムは、園児の場合は30日間で体内
から半減し、大人の110日間に比べて2倍から3倍速く体内より排泄されま
す。
なお、通常の食品中には天然の放射性物質としてカリウム40、炭素14、
ポロニーム210などが存在しており、従前から食品を通じて身体の中に取
り込まれ、食品中からの内部被ばくは毎年約1ミリシーベルトを受け続け
ています。今回の放射性セシウムが1キログラム中から数ベクレル検出さ
れたことによる加算線量は、通常の食品中から受ける線量の10000分の1
以下です。

 このさいたま市大砂土保育園での2.13ベクレル/kg は、今回の栃木県
宇都宮市の放射能汚染タケノコと同じことが起こったかもしれないのに、
なんと違う対応でしょう。つまり、宇都宮市では当面、生のタケノコは
使われず、さいたま市は、「これくらい小さい数値だから大丈夫」と汚
染食材も特定されず、その食材は使われ続けるのです。

さいたま市ホームページ 市立保育園における給食の放射性物質検査結果について 更新日付:2013年12月27日
https://drive.google.com/file/d/0B2j_g9u0phptS0ZiUkNxSjQwd2M/view?usp=sharing

 早野龍五氏が提唱する、学校給食まるごと測定法(陰膳法)は間違っ
ています。子どもたちの放射線防護には一切つながりません。

                川根 眞也 内部被ばくを考える市民研究会

 

 

//////////////////////////////////////////////////////

 

会員のみなさま

 この間、川根が作成した学校給食の放射性物質検査に関する資料です。
アドレスが変更されてしまうケースが多いので、グーグルドライブにUP
しました。

 参考にどうぞ。

 また、5月21日(土) 13:30より 5月例会です。現地参加、ツィキャス参加を
お待ちしています。

資料学校給食の食材の放射性物質検査の取り組みについて 川根眞也 20141012改訂版
https://drive.google.com/file/d/0B2j_g9u0phptZHBhdnNXcUctRms/view?usp=sharing
学校給食の食材の放射性物質検査の取り組みについて 川根眞也 20141012改訂版
https://drive.google.com/file/d/0B2j_g9u0phptaHA0NXR3a3ZHRFk/view?usp=sharing
札幌市 学校給食食材の放射性物質検査について 更新日20160512
https://drive.google.com/file/d/0B2j_g9u0phptdWFTQmtrSk5SeEE/view?usp=sharing
給食タケノコから基準値超セシウム 宇都宮・横川西小、最大で2.3倍 下野新聞 20160511から0514
https://drive.google.com/file/d/0B2j_g9u0phptZ19uWWRMZmFrSzA/view?usp=sharing
南相馬市 学校給食提供食の放射線量の測定結果 2012年4月~2013年12月
https://drive.google.com/file/d/0B2j_g9u0phptVGZHNTQ4U2Z0SEk/view?usp=sharing
さいたま市ホームページ 市立保育園における給食の放射性物質検査結果について 更新日付:2013年12月27日
https://drive.google.com/file/d/0B2j_g9u0phptS0ZiUkNxSjQwd2M/view?usp=sharing
大地を守る会 第3回講座「測定を市民のために~陰膳法から学ぶ~」 - 早野龍五Togetterまとめ 20120712
https://drive.google.com/file/d/0B2j_g9u0phptdS1sQ1p5Zi1TWjg/view?usp=sharing

                川根 眞也 内部被ばくを考える市民研究会

 

 

///////////////////////////////////////////////////////

 

 

内部被ばくを考える市民研究会
       会員のみなさま

 5月例会ご参加、ご視聴ありがとうございました。会員の大室玲子さまから
質問がありました。川根が20ベクレル/kgの検出限界を受け入れるという立
場のように聞こえたが、私は20は受け入れがたいのですが、という趣旨でした。

 以下が大室さまにご返答した内容です。今後の学校給食の放射性物質検査の
あり方について参考になると思いますので、ご紹介します。

大室玲子さま

 そうでしたか。「現状において」という意味を十分説明できなかったのが
理解できなかった原因かと思います。

 ウクライナ、ベラルーシ、ロシアでは、「放射線定期監視居住区域」という
規定があり、そこでは、住民の新たな被ばくを防ぐために(1)新たな工場等
の建設禁止(2)農作物は必ず放射性物質検査を受けなければ食べてはいけな
いし、売ることもできない。という規定があります。土壌でセシウム137で
3.7万ベクレル/m2以上の場所です。

参考資料 ↓
『チェルノブイリ原発事故に伴う放射性物質汚染区域の地域区分 ベラルーシおよびロシア』
http://www.radiationexposuresociety.com/archives/2459

 また、ベラルーシ・プロジェクト報告でも紹介したように、立ち入り禁止の
森があります。その空間線量率は0.12マイクロシーベルト/時ほどでした。

 ところが、日本には現在、そもそも農作物を作ってはいけない規定もありま
せんし、立ち入り禁止の森もありません。「作ってしまってから100ベクレル/
kgを超えなければOK」です。だから、宇都宮市の学校給食の放射能汚染タケノコ
のような事例がでるのです。

参考スライド ↓
『ベラルーシ高放射能汚染地帯の空間線量率は?』
https://drive.google.com/file/d/0B2j_g9u0phptZ181WGlUY2RpRGs/view?usp=sharing

 こうした中、将来的に一番いいのは、

1ベクレル/kg未満の農作物を作っている農作地の土壌を測る。
   ↓
農作地の認定を行う。
   ↓
その農作地の農作物のみを学校給食の食材とする。

 だと思います。

 しかし、現時点では泥縄式の対応しかできません。なぜなら、
農作地の認証制度がない
どころか、食品の放射能汚染はすべての農作物を測ることはできず、ごくごく一部しか
測定していないからです。結果、札幌市でも学校給食の食材(20品目ほどある)のうちの2~4点を
測っているのにすぎません。

札幌市(検出限界 セシウム134、セシウム137で4ベクレル/kg)
http://www.city.sapporo.jp/kyoiku/top/kyushoku/kennsa.html

京都市(検出限界 セシウム134、セシウム137で1ベクレル/kg)
http://www.city.kyoto.lg.jp/hokenfukushi/page/0000147540.html

 ただし、この事後の食材の検査でも、効果があると思います。なぜなら、
「出てしまうとその後は使われない」ので、1ベクレル/kg未満の食材を
提供しようという圧力になるからです。

 他県の検出限界20ベクレル/kgのところは平気で2~8ベクレル/kg
のものや、場合によっては10ベクレル/kg超え20ベクレル/kg未満のもの
が入っている危険性が大です。

 ですから、事前のすべての食材検査(これは物理的に20ベクレル/kg
か40ベクレル/kgが検出限界となる)とともに、事後の食材のサンプリ
ング検査(検出限界1ベクレル/kgがよい)のセットがいい、とお話し
したのです。

 事前のすべての食材検査を検出限界1ベクレル/kgまで行うことが物
理的に無理なのは、ゲルマニウム半導体検出器が1ベクレル/kgまで測る
には、(1)食材を細かく切ってマリネリ容器につめる(作業10分~30分)
(2)精密検査 1時間~2時間 かかるからです。ゲルマニウム半導体検
出器は高額であり、各都道府県に2台ほどしかないところもあるでしょう。
埼玉県さいたま市は4台あるでしょう。1台2000万円くらいだと思います。
東京都の生協 パルシステム連合会が持っているゲルマニウム半導体検出
器で850万円です。

 つまり、食材20品目を検査するとして、検出限界1ベクレル/kgまで
測るには20時間以上がかかります。(ゲルマニウム半導体検出器が1台と
して)給食は毎日週5回あり、20時間かかってしまう検査は不可能です。
多くの食材は朝納入し、その日のうちに調理します。野菜は天候の関係で
予定されていた産地のものがなければ、業者の判断で産地が変更されて
必要とされる数量が用意されることになっています。

 検査体制も含めて考えるとせいぜい1週間に2品目くらいを1ベクレル/
kgまで精密測定する、北海道札幌市や京都府京都市のような取り組みに
ならざるを得ない、ということです。

 ですから、20品目あっても、各品目1分30秒で測れる、長野県松本市
のサーベイメータのやり方ならば、1時間ですべての食材の汚染度を確認
できます。ただし、検出限界は40ベクレル/kgほどです。

 または、埼玉県蕨市のように、NaIシンチレーション式検出器2台体制で
20分で1品目測定、2時間で12品目測定。ただし、検出限界は20ベクレル/
kgほどです。

 このすべて食材の事前検査(スクリーニング検査)と、事後の食材の精
密検査(ただし抽出検査)との組み合わせが現状ではもっと効果的ではな
いか、とお話ししたわけです。

                川根 眞也 内部被ばくを考える市民研究会