姿 美保子です。


10月21日、黄昏時の宝塚で妖精誕生の瞬間を見ましたクラッカー


妖精の名は朝見 絢(あさみ・じゅん/95期/研6)さん。




大劇場新人公演「PUCK」の舞台で

主人公パックが誕生したその時からおよそ1時間半、

大劇場は夢の世界でした虹

まるで妖精の粉がかけられたように。


主演の朝美 絢さんは95期生。

95期生は今各組で大活躍をしていまして注目の期です。

朝美さんは入学式で95期新入生総代を務めました。

(卒業式での総代は礼 真琴さん)


身長は169センチ、細身で小顔。

きりっとした華やかな目鼻立ちが舞台映えし、

「ロミオとジュリエット」(2012)新人公演の

マーキューシオ役や

バウホール公演「月雲の皇子」(2013)

第五皇子役(第一皇子・木梨軽皇子は珠城りょう)など

舞台でも存在感を示している注目の若手スターです。

今回の新人公演でも客席は立ち見の方もぎっしりで

その注目度の高さを感じさせました。


公演プログラムには

「私はどちらかと言うと

フェアリータイプの男役ではないので・・・」

と本人のコメントが書かれていましたが

朝美さん演じるパックは純真で

『ピュア』そのもの。

技術的に創りこんだものではなく

“今、この時の朝美絢”がまっすぐ出ており

おそらく今しか出せないであろう

透明感にあふれていました。

やさしいアルトの声も心地よく響いていました。


これは他の出演者にも言えるのですが

作品の持つ純粋さが新人公演出演者の皆さんに

とてもマッチしており

本当にかわいくて、楽しくて、胸キュンで・・・


美しいヒロインキャラをかなぐり捨てて

ヘレンという残念な女の子の役を

体当たりで演じた早乙女わかばさん(研7)は

めげないタフさにいつしか客席中を味方につけていましたし。

スネオ君ヘアで登場したダニー/輝月ゆうまさん(研6)、

美声を響かせたタイテーニア/春音アキさん(研6)

ハツラツとしたボビー/暁 千星さん(研3)

そして清らかなヒロイン・ハーミア/海乃 美月さん(研4)

などなど・・・




このメンバーでの作品が

大劇場ではこれ1回きりというのは

つくづく惜しい気がします。


グレイヴィルの森を救うために

声を出さないという誓いを破り、

自然の美しさを歌うパック。

思いのこもった静かな歌声は感動的でした。


そして罰を受け記憶を失って人間になってしまったパック。

朝美さん演ずる人間になったパックは

それまでの羽根のようなかろやかさが消え

大地に立つ一人の青年になっていました。

見事でした。


終演後の舞台挨拶。

公演長は球城りょうさんです。

珠城さんはただ一人、別格の存在感をみせ

ハーミアの祖父・サー・エドワード・グレイヴィルを演じて

舞台を引き締めました。

堂々とした長としての挨拶と

朝美さんのあいさつを背後で見守る温かな眼差しが

心に残りました。


朝美さんは

「パックという役は無邪気で、愛らしくて、愛おしくて

幸せでした。

今一番思うことは

“お客様は神様だな”ということです」

と挨拶をし、客席から大きな拍手を浴びました。


“お客様は神様”と思われたのはどんなところからだったのでしょうか。

終演後の囲み取材で朝美さんに聞いてみました


「新人公演は1回きりなので

それを楽しみに来て下さるお客様のエネルギーが

幕が開いた瞬間から舞台上に伝わってきました。

それがすごくあたたかくて

それにより緊張がほぐれて

安心してお芝居をすることができました。

本当に温かくて

すごく笑ってくださって

私たちも心から楽しんで出来たので

そういう意味で

本当に“お客様は神様だなあ”

と思いました」

「ローラースケートがうまくはけなかったりとか

ドラブルもいくつかありましたけれど

それすらもお客様はあたたかく見守ってくださって

そういうものも笑いに変えることができましたので

(お客様は)温かいなと思いました」


公演では「用意はいいか」と問われても

まだローラースケートがはけてなかった朝美さんが

とっさに機転を利かせて

「まだでーす」と元気いっぱいに答え

ハプニングを笑いに変えるということがありました。


客席と舞台が一体となった新人公演観劇日記は番組で



・すてきな笑顔だったのではみ出しショットをカメラ



新人公演感激日記は



10月31日(金)放送予定です。



お楽しみに音譜