うつ病を治すコツ ~ヤブ医者の見分け方~ | 博士号取得大作戦! -presented by Mika-

うつ病を治すコツ ~ヤブ医者の見分け方~

あなたの主治医は、ヤブ医者ではありませんか?
うつ病がちっとも良くならないなぁと思うと、ますます暗い気持ちになってしまいますよね。

もしかしたらそれは、ヤブ医者に引っかかっているせいかもしれませんよ。


筆者は、数年間うつに苦しみましたが、

いい主治医に巡りあえてからのこの2年間で

症状が劇的に良くなりました。

どうやらこれで、寿命が来るまでは死ななくてよさそうです。


現在の主治医に巡り会うまでにいろんな医者に会い、

また、自分なりにうつについて勉強して学んだ経験を元にし、

以下に、ヤブ医者を見分けるコツをリストアップします。



(1) 「気分が良くならない」と何度訴えても、薬の処方を変えない医者


治療の初めに出された薬を言われたとおりに飲んで、4-5週間経っても全く気分が良くならないのであれば、薬の量、あるいは種類を変える指示が出されることでしょう。なぜなら、うつ病の薬は「効く種類」を「効く量」飲んで初めて効果が得られるからです。(*1)
すべてのうつ病患者に効く薬は今のところ存在しないので、ある薬が効かないなら別の薬を試す必要があります。
それなのに、効かない薬をいつまでたってもそのまま出し続ける医者はヤブ。
(まさか、と思うかもしれないけれど、このタイプの医者は案外多い)


ちなみに、うつ病の第一選択薬(まず初めに試すよう推奨される薬)は「SSRI」および「SNRI」です。(*2) (注1)



(2) 待合室にいる患者全員が、症状が「特に」悪そうに見える


うつが治る病院ならば、重い症状→軽い症状→寛解(治ったと言える状態)との経過をたどるはずなので、病院に来ている患者全体を見れば、今まさに症状が重い人から、治りかけの軽い人までいるはず。
全員が全員どす黒いオーラを放っているような病院は、重い症状からいつまで経っても抜け出せない、典型的なヤブ医者と言えます。
(「話をじっくり聞いてくれる」と評判の医者に、このタイプが多いように思う(注:筆者の経験による独断と偏見です))
なお、「明らかにうつではない患者」で「症状が重い人ばかりいる」病院なら、その病院はうつ病治療には向いていません。他を探したほうがいいでしょう。



(3) 自分に合わない医者


誰がなんと言おうが、自分が嫌いな医者は、自分にとってはヤブです。
信頼できて、話をしようという気になる医者を、根気よくさがした方がいいです。
ちなみに筆者は、今の主治医に巡りあうまでに医者が5回変わりました(不可抗力1回を除き、後は自分の意志)。

医者をころころ変えるのがあまり歓迎されないのは事実です。でも、合わない医者にずっとかかって、治らないのでは

元も子もありません。



(4) 患者と恋愛する、または個人的につきあおうとする医者


論外です。

ごくたまに、「セックスカウンセリングが有効だ。自分とセックスすれば治る」なんて大嘘を吐く医者もいるらしい(筆者はネット上でそういう相談を受けたことがある)が、

そんな奴は医者失格です。当たり前ですが、ワナにはまらないように。

それから、恋愛沙汰も医者としては失格です。恋愛した時点でその人は自分にとって「医者」ではなくなりますから、改めて他に主治医を探してください。




最後に、あるサイトの名文を引用します。


本物の患者であるあなたにとって、いい医者というのは治してくれる医者であって、説明がうまい医者ではありません。ここを間違えるといつまでたっても治らないことになりかねない。(*3)」


あなたの主治医は、説明がうまいだけ、

もしくは、話をよく聞いてくれるだけの医者ではありませんか?




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(注1)

SSRI=選択的セロトニン再取り込み阻害薬

 商品名 パキシル、ルボックス、デプロメールなど

SNRI=セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬

 商品名 トレドミンなど


参考文献:

*1 〈増補改訂 第2版〉いやな気分よ、さようなら―自分で学ぶ「抑うつ」克服法  p84-85(第7部), 2004
*2 グラクソ・スミスクラインHP より一部引用

*3 http://www.so-net.ne.jp/vivre/kokoro/jiritsustd.html より一部引用



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うつを治したい人におすすめのリンク集


<参考リンク集>


抗うつ薬の種類について

↑今飲んでいる薬は、どの分類に当たる?

抑うつ度チェック ベックのうつ病調査票(BDIテスト)

↑薬が効いているかいないか、定期的にテストしましょう。

うつ病ドリル  ← Cool !

認知療法 ~みけにゃんProject~

↑うつの諸症状が良くなってからトライしましょう。


<参考図書>


〈増補改訂 第2版〉いやな気分よ、さようなら―自分で学ぶ「抑うつ」克服法

うつに対して、薬物療法と同等の効果があると実証された「認知療法」についての詳しい本です。症状が極悪な時にいきなりやるのではなく、薬で症状をやわらげて、気持ちに余裕ができたらトライしてみましょう。



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2006.1.7 初稿

2006.1.13 改訂