久々に活動 | 博士号取得大作戦! -presented by Mika-

久々に活動

今日は、以前受けたある先生の非公式授業( 以前の記事参照 )の第二回があるというので、行ってみた。
その先生の授業は、前回よりも初歩的な内容だったというのもあり、今回はだいぶ理解できたように思う。
授業の中休みに、先生に今の私の状況について少し話してみた。
先生は、「それじゃあしんどいですねぇ」といって、少しだけ同情してくれた。私は、そんな感じのこの年召した先生が、本当に大好きだ。



ところで先週の土曜日に、大学時代のサークルの同級生から携帯に電話があった。
大学時代は軽音楽のサークル仲間として同じバンドに所属していたりしたものの、今もなお普段から連絡を取り合っているような間柄ではなかったので少しだけびっくりしたが、電話に出てみると、ああなるほど、と思った。
彼の電話の用件は、「博士課程進学の是非について」だった。


彼は理系の修士号を取ってから社会に出て、SEとして会社勤めをしているのは私も誰かに聞いて知っていた。それでも最近、彼は自分の今後についてとても悩んでいたようで、それでサークルの誰かを通じて私が会社を辞めて博士課程に進学したことを聞いて、私に直接電話してきたのだろう、と、彼の最初の一言ですべてを理解した。
彼は電話の第一声で、「この間、大学の先生に会って、「君がその気なら進学先を紹介しようか」って言われたんだけど、実際、会社辞めて博士課程に行くのって、どんな感じ?」と聞いてきた。


私は間髪入れず、「お金の問題が一番厳しいね」と正直に伝えた。
事実、会社でそれなりに給料もらってた身から「無給料どころか金を払う立場である学生になる」というのは、お金の問題がいちばんキツい。
それまで一ヶ月に20万以上もらってたのに、一気に収入がゼロ円になるのだ。これが本当に一番キツい。
まずこれを彼に伝えた。

彼は、「あー、お金かぁ~」とつぶやいて、しばらく絶句した。


私は続いて、私が「旦那」という収入源(パトロン)を確保したので、進学に踏み切った、という事情を正直に伝えた。
もう一人私と同様に会社を捨てて博士課程に進学した男性についても触れ、「その彼は、今、奥さんに養ってもらっている」とこれまた事実をそのまま伝えた。
彼は、「う~ん」とうなって、考え込んでいる様子だった。


実は、今回電話をくれた同級生の彼が、いつかは「研究の世界に戻りたい」と言い出すだろうことは、ある程度予想していた。
彼は、会社の論理よりは学問の論理になじむタイプの性格の持ち主というか、学問に心惹かれるタイプであるというべきか、うまく言えないけれど、彼が修士で研究をやめて会社勤めをするなんてのは、どうにも納得がいかないとは思っていたのだ。
でも彼は、修士出で会社勤めをする道を選び、私もその時はそれでいいのだと思っていた。
それでも、やはりそのうちひずみが出てくるものなのだなぁと、妙に合点がいった。


しかし、言いにくいが、女性よりも男性の方が、会社を辞めてまで大学に戻るのは事情がキツくてなかなか状況が許さないのではないかと思う。
昔に比べればだいぶ男女の役割も変わったが、それでもなお、「男性は仕事を持って稼いで初めて一人前」という、世間の建前や無言の圧力が聞こえてくる気がするのだ。
正直に言って、私は自分が女性であるからこそ、それほどの壁もなくあっさりと会社を辞めて大学に戻るなんて芸当ができたのだと思っている。
私と同じ年の男性である彼が、今から会社を辞めて大学に戻って無収入になりたい、と言ったら、世間からいったいどういう風に受けとめられるのだろうか。


このあたりの事情も、彼に正直に全部伝えた。
キツイとはおもうけれども、これが世の常識なのだと、あえて伝えたかった。


もし彼が、「それでも学問の世界に戻りたい」というのであれば、私は精いっぱい応援をしたいと思う。
私が博士課程進学先を探すときに得た情報、知恵、博士課程に進学した時に得られる可能性のある給料等についてなどなど、私の持っている情報はすべて提供したいと思う。


これもまた彼に伝えたところで、私は電話を切った。
さて、彼はこれから、自分の将来に対していったいどういう判断を下すのだろうか。
楽しみでもあるし、心配でもある。彼からの追加連絡を、気長に待とうと思う。



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今日の晩酌

生ビール 中ジョッキ一杯

レモンサワー 一杯

ロングアイランドアイスティー 一杯

マッカラン12年 ロック


暴れぐあい: ☆☆☆☆☆

みんなが普通に研究生活しているのを見ると、自分が情けなくなります。