トロン:トロン: レガシー』 | flataltatiのブログ

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ついに映像が企画と音楽に追いついた! 観客の補完的想像力を用いることなく、世界観をそのままCGで描くことがついにできた! そして28年の時を経て映画史上初めてCGを用いた 『トロン』 は伝説となる. これは一般的に高く評価されなくても、SF映画好きと前作を高く評価した人だけが興奮し、高く評価してくれればそれでも十分な伝説的な映画だと思いますよ. まず前作の80年代ゲーム音楽を現代風ダークムービー調にアレンジした音楽で始まる、暗い映像に光が回路を伝うようなあのOPが心地いいこと. もうそれだけでも大興奮でしたが、そこから前作の世界観をベースに、まるで続編というよりはリメイクかのように、前作製作時には技術の都合で映像化できなかったものが次々とVFXにより見事に映像化されている前半がとにかく最高です. UFOキャッチャーの爪のような捕獲船の重量感、サークル・バトルの滑らかな映像美、そしてライト・サイクルの滑らかな軌跡. 特に直線と鳥瞰映像中心に観客の想像力で補いながら見せていた前作に様々なカメラワークと滑らかな軌跡が加わることでスピード感と興奮度が増すだけでなく、前作を見た時に我々の想像力で補っていた部分が見事に映像化されていることがしっかりとうかがえるあのライト・サイクル・ゲームは圧巻. フリンの店の事務所がソファーの位置までしっかりと再現されていることだけでも大満足だったのに、そこにこんな興奮まで味あわせてくれるなんて、もうたまりませんでしたよ. ただ中盤でのズースとのバーでの云々はちょっとダレ気味だったのが残念. でも愛読書を見せたり、日の出を言葉で表現してとせがむ、クールな見た目とかわいらしい中身のギャップがたまらんクオラがめちゃかわいいんですよね. そりゃケヴィンも娘のように可愛がりますわ. 息子の嫁にしたいと思うかのように、サムとクオラとの3人で逃げますわ. かわいい嫁に最後の最後にああいう頼みもしますわ. 多分ケヴィンの心の中にはいつかクオラから「お義父さん」と呼ばれたい願望もあったはずですよ. ニューバランス 1400 そんなケヴィン・フリンのかつての驕りを反省する気持ちも、ケヴィンのコピーでありプログラムに忠実であるがゆえにダークサイドに落ちたクルーも、そのケヴィンとクルーの間でプログラムなのに人間っぽく心が揺れ動くトロンも、奇跡という突然変異だったクオラたちアイソーも、長年音信不通だった父親を助けたいとサムが思い始めることも、考えてみれば全て無から来たもの. そこにあったものが変化したのではなく、何もないところから何らかの作用を経て生まれてきたもの. それを禅の瞑想を取り入れることによって再び無の境地へと導いていくのがこの作品の面白いところ. トロンがクルーによって消されるのも、クルーが創造主でもあるケヴィンによって統合されることによって消されるのも、無から生まれたPC世界を再び無に戻していくのも、所詮人が作りしものなどたかが知れているものであるということ. いくら世界中が注目する12代目の機種が素晴らしかろうと、CG技術がどんなに進化しようと、日の出などの自然の美しさには敵わないもの. 父子の絆という人の心が持つ強さには敵わないもの. 28年の時を経て、いつか人類の脅威となるかもと心配されるほどPCの性能があがる一方で、中身のないゲームや映画が蔓延っている昨今. 映画史上初めてCGを用いた 『トロン』 が公開された頃はCGに夢と希望を抱いていたのに、今その夢や希望はあの頃抱いていた通りに実現されているか. そのことをこれからも永遠に考え続けていくためにも 『トロン』 は語り継がれるべき伝説にならなければならない. それがこの映画であるような気がしました. 深夜らじお@の映画館 も伝説でいたいです. ※お知らせとお願い ■ 【元町映画館】 に行こう! ■ 【シネマグランプリ】 受付は12/23まで.