ピピウが生まれてから57 〜栄養管理ドクターとの面談〜 | 憧れの(?)Italia Firenze生活

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イタリアはフィレンツェに住みつき早十数年。
日本語を教えながら、イタリア人の夫と息子と暮らしています。
私の平凡なイタリア生活の実態を御紹介♪

イタリア、フィレンツェにて、イタリア人の夫と暮らしています。
2017年春に第一子となる息子ピピウ(仮名)を出産。
ただ、26週というかなりの早産で生まれてしまった息子。
息子が生まれてからNICUを卒業するまでの過去の出来事を当時の日記をもとに書いています。


〜栄養管理ドクターとの面談〜

退院が近づいてきた頃、小児科の栄養管理専門ドクターとの面談がありました。

NICU退院後はこの女医さんが主にピピウを診てくれることになります。



NICUのドクターが栄養管理をしてくださるドクターを私たちに紹介してくれました。

紹介されたドクターは…

「ピピウの状況に関して、ご両親はどれだけ把握していらっしゃいますか?」

とNICUのドクターに質問しました。

NICUのドクターは

「全部知ってらっしゃいますよ。よく理解してらっしゃいます。」

と。


それを聞いた栄養管理のドクターは

「ピピウに関してはNICUのドクターから状況を聞き、カルテにも全て目を通しました。小さく産まれたのに本当にここまでよく頑張りましたね。第一の関門であった肝機能の問題もピピウは見事に乗り越えました。
これから時間はかかります。特に私は慎重に、でも確実に進めていくタイプですから。
ピピウの腸が成長と共にいくら伸び、短い腸が現状に適応してくれることを祈りましょう。
まずはピピウが家に帰っての成長を見守りましょう。」

と。

点滴がいつ頃取れるとか、そういった話は全くありませんでした。



在宅での中心静脈栄養点滴はNICUで使用していたものとは少しかわります。

日持ちさせるために脂肪分とその他の栄養が一つの袋の中に分離された状態になって入っており、点滴をピピウにつける前に点滴袋のプラスチック部分を割ると混ざるようになっています。

また、ビタミンの摂取も経口からでは難しい場合は、注射器で点滴の袋の中に注入します。
そうすれば、腸が吸収しなくても、直接血管内に入ります。

栄養管理専門のドクターは

「ピピウの残存小腸の長さからして、経口かのビタミン吸収は難しいと思われます。
自宅で点滴の袋にビタミンを追加してもらうことになります。」

と。



NICUで使用していた点滴には既にビタミンは入っていました。


「はい、分かりました。」

と私たち。


が、その翌日。


栄養管理センターの看護師さんが来て、

「ビタミンは経口から取るようにとの指示です。」

と。



あれ?

と思って聞くと…


「Dr.F(NICU医局長)からの指示です。経口で試してみて、血液検査の結果ビタミンが不足しているようであれば点滴に切り替えるようにと。

だから、もし腸が吸収しなかったら点滴に切り替えることになるんだけど、そうなったとしても落ち込まないでね、お母さん。よくあることだから。」

と。


ただ、少なくともピピウをよく知っているNICU医局長がピピウは経口でビタミンを吸収できる"可能性がある"と判断したことは確か。

それが私とダンナにはとても嬉しかったのでした。



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結局、その後の血液検査の結果、問題なしということで、ピピウはずっと口からビタミンを摂取しています。

おそらく、ピピウのカルテを読む限り、経口からのビタミン摂取は不可能と多くのドクターが判断されると思います。
(NICUの何人かのドクターたちもそう言っていました。)

それを「経口で試せ」と言ってくれた医局長。
彼は本当によく患者をみているドクターだと思います。


現在は栄養管理専門ドクターもピピウを診てくれるようになって半年以上経ちました。
今となっては「過去のこの悪いことが書いてあるカルテは置いておきましょう。今のピピウはもう違う赤ちゃんだから。」と、"今のピピウを"診てくれます。

カルテに目を通すことは大切だと思いますが、病気って、患者って、カルテに書かれてあることが全てではないんだなとピピウを見ていて思います。
同じ病気でも人によって十人十色。

カルテではなく、ちゃんと患者を診てくれるドクターに会えて幸いでした。





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