りさは、腹をくくったのか、いっちょうらの普段は着ないしっかりした生地のTシャツに、またまた普段は着ないまだ新しい半ズボンをきて裸足で撮影に臨みました。
打ち合わせの時に、「靴持ってないんですよ。履きたがらないし、いつの間にか入らなくなってるしねぇ。」という話をすると、足元は出さなくていいように配慮してもらえました。
先生たちが来たときは緊張していたけど、家まで来てくれた写真屋さんに丁寧にあいさつをし、見たこともないような笑顔を振りまいてくれました。
びっくりして、「あんた、こんな笑顔もできるんやねぇ」というと、「写真屋さんが次々とシャッター切って上手に笑わせてくれたから」だって。
写真屋さんもこういうケースの対応になれているようで、普通に撮影するという感じでよかったです。
「ちゃんと挨拶のできる子ですね。褒めてあげてくださいね。」と言われました。
写真を取ったあと、先生にアルバムにのせる一言メッセージを書いてと言われ、分からない漢字は見本を書いてもらって書いたものがこれです。

つらかった日々を送り、それでもこんなメッセージを書いたりさに涙が出そうになりました。
「ありがとう」っていうねんね。すごいね。
先生たちが帰ってから、「ほんまに頑張ったなぁ」と頭をぐりぐりなでようとして察知したりさに逃げられました(笑)。基本的に触れらるのが苦痛なようです。
「学校に行かなくても、あんたは立派に卒業したと私は思うよ」というと、黙っていました。
さて、今回は本人の希望もあって、撮影3日前になって告知したのですが、告知前にひどい腹痛を起こし、告知してからは、お腹が痛い、気分が悪い、震えがくる、肩に力が入るといった症状が強く出て大変でした。
背中や足をアロママッサージしたり、漢方薬を服用するくらいしかできなかったけど、りさは痛み止めもたくさん飲んでいました。
そして撮影が終わってからは、「どこにも行かんといて」と言って、「まだお腹痛い」「アロママッサージして」といって、マッサージしてもらいながら眠りについたのでした。
これだけ苦しみましたが、本人は卒業アルバムに写りたいという気持ちが捨てきれなかったようです。
自分がいた証が欲しかったのでしょうか?