フィギュアスケート女子シングルを観戦することが大好きなので
ブログをはじめさせていただきました。
第一回は今シーズングランプリ2勝と好調の安藤美姫選手について書かせていただきます。
世界選手権金1つ、銅1つ
グランプリシリーズ通算5勝
全日本選手権優勝2回
と、現役日本人選手では浅田選手に次ぐ実績を持つ安藤選手。
彼女は今シーズンの目標に"挑戦"というテーマを掲げています。
具体的には
①SPで3lz-3loを入れること
彼女を世界トップレベルに持ち上げたジャンプは4回転ではありません。
4回転という前代未聞の技の成功に隠れてしまっていますが、
安藤選手の最大の武器は3lz-3loのコンビネーションジャンプです。
基礎点11.1
今まで成功させたのは安藤選手を含め3人しかいない大技です。
それを彼女はジュニアの頃から当たり前のように何度も跳び何度も認定されています。
それが2007-2009シーズンから回転不足が厳しくとられるようになったせいか、
挑戦をあまりしなくなり、
2008年の中国杯を最後に認定をうけていません。
これをどうにか今シーズン成功させたいというものです。
幸いに今シーズンのルール変更で、
1/2~1/4回転以内の回転不足なら基礎点の70%を得ることができるようになり、
2010中国杯で着氷した3lz-3loは回転不足であったものの、
今まで基礎点7.8点しかもらえないジャンプで9.0点得ることができました。
今のルールだと彼女は非常に3-3が跳びやすいです。
②フリーでの演技後半に5本のジャンプ
なぜ後半にジャンプを固めることにこだわるのか。
それは後半のジャンプには基礎点より、1.1倍されます。
彼女の今年のフリーの構成は、
3Lz+2Lo
3Lo
2A+3T *
3Lz *
3S *
3T *
2A+2Lo+2Lo *
合計基礎点 44.36
と4種類6トリプルにもかかわらず5種類7トリプルに近い点数がでます。
その中で鍵になってくるのが後半1つめの2A-3T。
今シーズン1度しか成功させていませんが、後半に入れば基礎点8.14と高得点。
しかも今まで認定された、2009世界選手権・2010ジャパンオープンではGPE1点以上もらえているので
重要な得点源になります。
中国杯・ロシア杯ともに2A-2Tになってしまったのですが、これを課題としてGPFに期待したいとおもいます。
GPF初制覇に向けて課題となるのは3-3、2A-3Tだけでなく、PCSです。
PCSとは技だけでなく、スケーティング・繋ぎの要素・表現力・音楽の解釈・振り付けなどに対する点数です。
去年のグランプリシリーズでの平均PCSはSP29.10、FS59.06だったのに対して
今年はSP27.54、FS56.71といまいちふるっていません。
本人も「スピードが必要」と課題が見えているのでGPFでは高いPCSを期待できると思います。
ただ今シーズン技術点では完璧ではない演技で
シニアただ一人60点台をしかも2戦ともたたき出しているあたりでは、彼女の成長が感じられます。
GPF・そして全日本選手権・世界選手権(未定)での活躍を期待したいと思います。
次回はフランス大会が近づいてきましたので浅田真央さんについて書きたいと思います。