2016-01-08 00:52:34

サウジアラビアとイラン何が起きてるの?

テーマ:社会
サウジアラビアとイランの緊張関係が続いています。報道される中東情勢はザックリ過ぎて、理解どころか誤解を生みかねない。いま、何が起きているかフィフィが簡単に解説しますね。

◻︎サウジとイランがなぜ緊張関係に?
まず、サウジとイランがなぜこのような事態に至ったのか、その発端ですが、2016年1月2日にサウジが国内の王政に批判的な活動をした47人を、過激派の一掃と称して処刑したことにはじまります。その中にはサウジ王政に批判的だったイスラム教シーア派の有力な指導者ニムル師が含まれていました。ちなみに今回の集団処刑は1980年以来、最大規模です。
イスラム教スンニ派最大国家であるサウジに対し、イスラム教シーア派最大国家のイランがこれに反発。ただここで注意しなければならないのは、これは決して宗派対立ではないということ。
 メディアは短絡的に宗派対立と報道しますが、これはイスラムが常に争ってるネガティブなイメージを与えますし、宗派対立として捉えてしまえばその問題の本質、背景が全く見えてこなくなってしまうのです。宗派対立なんてことで片付けるのではなく、サウジとイランの確執に迫ってこそ、またサウジの現在の状況を把握してこそ、初めて理解できるニュースなんです。

◻︎スンニ派とシーア派の違いは?
まず報道ではスンニ派、シーア派って言葉がよく登場するので、とってもシンプルにその違いを説明しますね。
ざっくり言うと、イスラム教の90%を占めるスンニ派は進行の拠り所をコーランに置いているのに対し、シーア派は指導者や預言者にその重きを置いています。また、スンニ派は偶像崇拝は危険(良し悪しを考えずそれを崇めてしまうので)として禁止しているのに対し、シーア派は崇める性質があります。例えばかつては、ホメイニ師も絶大な影響力を持っていましたね。イランの方々はホメイニ師に絶大な信頼を置いていました。スンニ派ではこの様に人物などを崇めることはあまりないんです。
 スンニ派の最大国家がサウジ、シーア派最大国家がイランなんですよね。ただ、歪みあっているのは宗派の違いからではないですよね。

◻︎イランの現状
長きに渡る経済制裁下にあっても成長著しいイラン、アメリカとの核協定も合意し、今後 経済制裁解除の方向にあるようです。これを受け、欧米各国はイランの石油輸出再開に熱い視線を送っています。石油輸出国であるサウジはこれが気に入らない。安定するイランをどうしても混乱に陥らせたい。しかしそれが空回り、窮地に陥っているのはむしろサウジなのかもしれないんです。

◻︎焦るサウジ
この時期にイランを刺激してしまったサウジのやり方は完全に間違ってるでしょうね。国際社会に余裕の無さを晒してしまいました。
 ただでさえ原油価格下落で昨年大赤字のサウジ、そんな時期にサウジは連日隣国イエメンへの空爆を続けています。イエメン攻撃は2015年3月26日からはじまり、年末までに7000人以上が死亡、32万の住居、506のモスク、3750の教育機関、229の病院、16のメディア機関を破壊したと発表されました。これはもはや過激派並みの無差別虐殺行為、国際社会で非難されるべきでありながら、例えば日本でも一切報道されません。
なぜか?石油利権を安定させたい欧米諸国はサウジの蛮行には目をつぶるからです。日頃人権にうるさい欧米各国が黙り…本当に情けない事態です、もちろん国連はもはやお飾り状態。
 私は毎日のようにアラブ側の報道でその被害状況を見ていますが、目を覆う悲惨な光景に言葉を失います。

◻︎サウジはなぜイエメンを攻撃してるの?
サウジの状況を見る必要があります。サウジ国内の情勢は日本で伝えられることはありません、富豪の産油国というイメージしか持っていないのでは?
実はサウジ国内は混乱しています。サウジ国内でもプチアラブの春が度々起きています。格差を生む王政に対し反発する若者をサウジは必死で抑えています。皮肉なもので王政にある産油国は欧米に歓迎されます。それは国民をコントロールしやすいから。こんな馬鹿げた理由で王政が続き、格差を生み、時代錯誤な価値観で生きることを全ての国民が受け入れてるわけではないんですね。
 サウジはメッカを抱えていますが、それだけでイスラム思想のスタンダードと思うのは大間違いです。去年ようやく女性に参政権を認めたくらいの時代遅れの国です。あえてその状態を保っているんですけどね。要するに、非常に歪んだ思想で国民をコントロールしているのです。多くのイスラム教徒はサウジを尊敬していないでしょう。石油に頼るだけのモラルのない成金国家の印象なんです。
 また、サウジ国内は欧州で起きている難民問題の要素もはらんでいます。
かつて出稼ぎ移民としてサウジに住み着いたアラブ人の子供達が成長し、格差を感じる…疎外感を感じる…壁を感じる…王政下にあるサウジの社会はきっと他国よりもっとコネクション社会で、その壁を乗り越え成功を手にすることは困難を極めるんです。
そんな混乱につけ込み、サウジ王政崩壊を狙うのがイエメンの周辺にいる過激派や海賊たち。アラビア半島南西部のイエメンとアフリカ大陸の海峡には彼らが何時でも控えています。海峡の幅はたったの30km、サウジはイエメンの元大統領にこの状況を抑えるよう期待しましたが、イエメン大統領は過激派と反政府運動のなか国外へ逃亡してしまいます。サウジはイエメンとの国境をコントロールし、過激派の侵入を単独で抑えるしか手立てがなくなってしまったのです。
ちなみにイエメンの元大統領はシーア派に近い人物、スンニ派のサウジがシーア派に応援を依頼?ここから見ても今回のイランとの問題が宗派対立ではない事がわかります。
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◻︎今後
サウジはイランとの国交を断絶、それに伴いバーレーンやスーダンもイランとの国交を断絶すると表明。まぁ、サウジに同調しているのも経済関係からでしょうね。サウジの隣国バーレーンは中国では香港のような存在、サウジがあっての島国なのです。サウジに逆らうことは出来ません。でも、国民の心情は複雑です。常日頃の関係でサウジに反発的な人も少なくありません。
 サウジとイランが戦争することはあるの?と友人のイラン人に電話で尋ねると、長年イランイラク戦争もしてきたイラン、軍事力でもサウジには負けないからね、サウジは戦争を仕掛けることは出来ないと思うよ。とのこと。
 確かに今のイランは中東の中で最もと言っていいほど優秀な国。ペルシャ語を話す彼らはアラブ人とは異なるペルシャ人で、それでもその中で優れた文明、数々の革命を成し遂げ独自に成長してきた。日本では千夜一夜で知られるその文化も魅力的だ。商人としての才能も優れており世界中で活躍している。
それに比べサウジはどうか?アラブの他の産油国にも言えるが、シリアで、イラクで、パレスチナで、人々が困窮しているのに解決するどころか欧米と手を組み空爆に参加するばかりで、難民を受け入れることさえしない。同じアラブ人で有りながら、過激派の流入を恐れて難民を拒否する始末だ。過激派に付け狙われる原因を正そうともしない。泥沼化する中東問題の根源は彼らにあると言っても過言ではない。石油の恩恵を独り占めし贅沢三昧で同志を救わない彼らに宗教を語る資格もない。悔しさを通り越して腹立たしい。

さて、これが今起きているサウジアラビアとイランの問題の背景。日本にとって中東はいつも遠い…でもこれだけ中東の原油に依存しているところだけを見ても、もっと中東に関心を持つべきではないだろうか?
 今年は是非サウジアラビア、イランを中心とした中東情勢にも目を向けて欲しい。日本のメディアが伝える中東情勢とは違う中東を知ることができるかもしれない。
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