Pinterestを「製品」と「買い物」に絞って明確化したWanelo, 勝機はどっちに? | アフィリエイトに関するトレンドニュース配信!

アフィリエイトに関するトレンドニュース配信!

アフィリエイトに関するトレンドニュースをお届けします。トップアフィリエイターのニュースが満載のマイクFのブログ



FabもNetflixもAmazonも、今やeコマースの世界はオンラインショッピングの未来に向けてウォームアップを開始した。その未来の名は、「ソーシャルキュレーション(social curation)」だ。それを“Pinterest効果”と呼んでもいい。製品の見つけ方が、これまでの検索からブックマーキングとソーシャルな共有に変わりつつある。投資家たちも、Pinterestの収益モデルが最終的にどんな形になるのか、よだれを垂らしながら見守っている。



Pinterestから始まった革命をあと半歩前に進めたのがWaneloだ。Pinterestからの雨後の筍である点ではOpenSkyなどと同じだが、目的が限定されていて、自分が気に入った製品を下の画像のような格子状のレイアウトと高精細の写真でブックマークし共有する。とりあえずこのスタートアップが目指しているのは、収益化路線に早く乗ること。当然かもね。

OpenSkyと違ってこのWaneloでは、サイトの人気ユーザだけでなくFacebookのフレンドもフォローできる。セレブのお気に入りふうというより、もっと個人的なプロダクトフィードになる。サイトへの投稿は製品のURLを投稿することであり、それにタグとカテゴリーと価格などの情報を付ける。ユーザはそれらのアイテムを人気順、新しさ順、自分がフォローしている人別、店別などで閲覧できる。

ファウンダのDeena Varshavskaya(暗喩ではなく本当にシベリア出身)が私に語ったところによると、Waneloのいちばんすばらしいところはユーザのエンゲージメントである。24000の店にある合計130万のアイテムが、2010年の立ち上げ以降投稿され、一日あたり10万アイテムが新たに載っている。ユーザの平均滞留時間は16分、Facebook上には10万あまりのファンがいる。

今週、ソーシャルグラフを軸に製品をキュレートする(curate, 内容の選択・編集・加工・提示デザイン…)サービスの成功に200万ドルを賭けた投資家は、First Round CapitalのJosh Kopelman、Naval Ravikant、FloodgateのAnn Miura-Ko、Forerunner VenturesのKirsten Green、Roger Dickey、Aayush Phumbhra、Andy Dunnなどなどのエンジェルたちだ。Varshavskayaによれば、Waneloのユーザエンゲージメントを見れば、誰もがその勝ちに賭けたくなるそうだ。

“Pinterestがグレートな製品であるのは、画像のキュレーションという問題にソリューションを与えたからだ”、とVarshavskayaは言う。“でも、同時にそこには、多くのプロダクト(product, 製品)があり、しかもそれらがプロダクトであることは、Pinterestにおいてはまったく看過されている。つまり、ユーザはPinterestでショッピングしない。Pinterestではレシピーを見るが、その料理そのものは買えない。Waneloは逆に、それがプロダクトであることを最初から前面に打ち出し、ユーザもそのことを承知だ。だからユーザは、Waneloにショッピングのために来る。Waneloのユーザは、買うという意思が明確だ”、と彼女は言う。たとえば、彼女がことのほか気に入っているユーザからのツイートは、こんなのだ:

i want to buy everything off of wanelo #obsessed #broke—
Alexandra Redden (@alexandraredden) June 07, 2012

ツイート訳: [買い物はなんでもWaneloでしたいわ。]

漠然と広がるPinterest的大陸から、あえて明確にプロダクトの共有という要素だけを蒸留する。美しい夕日や花の写真を投稿する人はいなくなるから、スケールの点では不利かもしれない。しかしVarshavskayaの、あえてアフィリエイトリンクを拒否する固い信念によれば、ソーシャルシェアリングはノイズを排することが成功への鍵だそうだ。Waneloのビジネスモデルは、しかしまだ決まっていないようだが。

“Amazonが、今のPinterestみたいに、買えるもの以外の物の画像だらけだったら、どう? 想像してみて”と彼女は説明する。“買い物をするという意思を持っている人にとっては、それは邪魔なだけでしょう? 楽しいショッピング経験に、ならないわよ”。たしかに、彼女の言うとおりだけど、でもPinterestもまだビジネスモデルが確定していないから、どっちが収益性で優るか、現段階で明言はできない。

(翻訳:iwatani)
「この記事の著作権はTechCrunch Japan に帰属します。」