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ピーターは 頭を振って言いました。
「 どうせ この子どもたちは
死ぬ運命にあったのさ 」
「 なっ なんだと !? 」
「 戦火の中で 大怪我をしたり
病気になったり 飢えたり
親をなくして どこにも行くあてもなかった
哀れな 子どもたちだ 」
「 そうよ 戦争は 大人が始めて
若い者達が 戦場で死ぬのよ
そして老人も 女性も 子供もね うふふふ ♪
戦争に巻き込まれ み~んな 死んじゃうのよ !
だから私たちは 孤児になった子どもたちを
ネバーランドに連れてきて 遊ばせて
楽しい思いをさせてるのよ 何が悪いのよ ! 」
「 しかし それは 子どもたちにとって
ひと時のことだろう 」
「 いいじゃないのぉ ~
惨めな思いの中で 垂れ死んじゃうより
しばらく楽しく暮らし満足して
私達の 『 養分 』 になる方が
幸せでしょう ? 」
「 よっ 養分だと ! 」
「 そうだ そうだ
永遠の子供のボクや ティンカーベルのために
子どもたちの 『 命 』 は有効に使わせてもらう
どうせ みんないずれ 死んでしまう命だもの 」
フック船長は悲しげな表情を浮かべ
天を仰ぎました。
「 現実は常に 過酷で 悲惨かもしれない
しかし その子どもたちも
自ら運命を切り開いて
生きていけたかもしれないものを
だから ワシらは 子供たちのために
手を差し伸べてくれる人達の元に連れていくのだ
ワシは お前たちの 忌むべき行為を
止めなくてはならないのだ ! 」
その時 ティンカー・ベルが宙を飛びました。
「 ぺちゃくちゃと 口数が多すぎるのよ !
偽善者ぶるんじゃぁないわよ !
これでも 喰らいな きゃははは ♪ 」
< バ サ ッ ! >
ティンカーベルは
フック船長の眼に 砂を投げつけけました。
続 く
ようこそ