出る杭は打たれるという言葉、逆もまた真ではないだろうか。
ネガティブキャンペーンやフェイクニュースは今も盛ん。
よく知らない人は面白そうな話題に飛び回る。
悪役は執拗に責められ、よくて沈黙、悪ければ命に関わる。
目を逸らせばそこにもういないのに、わざわざ追いかける。
やる方は遊び感覚、されるほうは人生の瀬戸際。
悪乗りで他人が本人のふりを始めると、
真実というのは混沌の中に埋もれる。
まるで初めから架空の人物であるかのように尾ひれが付く。
尾ひれの付きすぎたそれに当てはまる者はおらず、
その時になって壁に八つ当たりし続けていることに気づく。
壁が崩れるとき、今まで在った天井は落ち床は抜ける。
同姓同名の、名無しの何かが生まれる。