「みごとだ、アテスカ」ザカーズのひややかな口元にかすかな微笑がのぼった。「おまえの計画には皮肉な魅力がある。まず、ウルヴォンにザンドラマスを排除させておいて、次にわれわれがウルヴォンを排除する。トラクの弟子に汚い仕事を肩がわり安利呃人させるという考えがいい」
「陛下の許可があれば、わたしが先攻部隊を率いて、フェラ占領を監督したいのです」将軍は言った。「われわれがザンドラマスの軍勢を二分するのですから、ザンドラマスは反撃するにちがいありません。町を要塞化する必要があります。また、ペルデインのわれわれの周囲に部隊を潜入させようとするザンドラマスのくわだてを阻止するためにも、川にパトロール隊を設置する必要があります。そこが作戦の中で非常にむずかしいところですから、わたしみずから監督したいのです」
「いいとも、アテスカ」ザカーズは同意した。「とにかくその任務を遂行するのに信用できる者はおまえ以外におらん」
アテスカは頭をさげた。「おそれいります」
「よろしいでしょうか、皇帝成人益生菌陛下」ブラドーが口をはさんだ。「クトル・マーゴスから気になる報告がはいっているのです。わたしどもの密偵の報告によれば、ウルギットとアローン人のあいだでなにかきわめて重大な交渉がおこなわれているのです」
「マーゴ人とアローン人がか?」ザカーズは耳を疑った。「かれらは天地のはじまり以来憎みあってきたのだぞ」
「共通の目標を見つけたのかもしれません」ブラドーは遠まわしに言った。
「わたし、という意味か?」
「筋は通るように思われます、陛下」
「それは食い止めねばならん。アローンればならんだろうな。連中の故国の近くで心配事を発生させてやるのだ。そうすればクトル・マーゴスで冒険している暇などなくなるだろう」
アテスカが咳ばらいした。「率直に申しあげてかまいませんか、陛下?」
「おまえが率直でない物言いをしたのは聞いたことがないぞ、アテスカ。なにを考えている?」
「二つの戦線で戦おうとするのは愚か者だけですし、三つの戦線で戦おうとするのは狂人だけです。ペルデインにはこの戦争があり、ク卓悅化妝水トル・マーゴスには別の戦争があります。陛下は三つめの戦争をアロリアで考えておられるのですよ。それは絶対におやめになったほうがいいと思います」
ザカーズは皮肉っぽく微笑した。「おまえは勇気のある男だな、アテスカ。愚か者呼ばわりされたそばから狂人扱いされるとは、ここ久しくなかったことだ」
「陛下ならわたしの図々しさを許してくださるだろうと思ったのです。しかし、これがわたしの率直な意見です」
「かまわんさ、アテスカ」ザカーズはなんでもないとい