猫の汎白血球減少症(パルボウイルス感染症) | 大橋動物病院(幸手市)のブログ

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動物取扱業登録 第71-0132号

 熱がありぐったりしているニャンコ。妊娠中で陰部からの出血もあります。
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血液検査をしたところ白血球がほとんどありません。
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わずかにあるのもリンパ球のみ。白血球の70%以上を占める好中球が無くなるこの病気は汎白血球減少症と呼ばれるパルボウイルスが原因の伝染病です。有効な治療法は無く成猫でも死亡率は50%以上になります。
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嘔吐や下痢がよく見られる症状ですが、流産の可能性もあります。ウイルスそのものを退治する薬はほとんど無く、自分の免疫で病気に勝つまでの対症療法が主になります。
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ワクチンをうたずに多頭飼育するお家で発生する例が多いようです。パルボウイルスはきちんと消毒しないと6ヶ月近くその環境で生き続けるので、新しく子猫が来て感染を繰り返すこともあります。こうした例があるので、ペットホテルや美容室でもワクチンをうっていない子はお預かり出来ないんですね。
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野良猫が爆発的に増えないのも、こうした伝染病による自然淘汰があるからです。ウイルスそのものは屋外に蔓延しているので、きちんと飼われている猫ちゃんたちはワクチンを接種してくださいねにゃー
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幸手 大橋動物病院