2009年5月25日
4時30分
台所の扉を開けると、雉虎猫が素早く走りこんだ。
鳴きもせず静かに沓脱石の上で待っていたらしい。
空は曇り。
雉虎猫は猫被リ(ことsayo)に擦り寄り、空腹を訴え、
三和土に坐り猫被リを見上げた。
猫被リが間食の準備を始めると、
雉虎猫は猫被リの椅子に飛び乗り、毛繕いを始めた。
4時40分
猫被リは雉虎猫の間食を台所の床に置いた。
雉虎猫は一瞬、怪訝そうな顔で猫皿を見た後、
椅子を飛び降り勢いよく食事を始めた。
間食:ヨーグルト ティースプーン2杯

完食。
食後、

雉虎猫は180度向きを変えながらハロウィン猫の姿勢の伸びをした。
雉虎猫はゆっくりと歩いて三和土の前まで来て坐り、外へ出たいという意志を伝えた。
猫被リは台所の扉を開けた。

雉虎猫は三和土の際に坐り、外を覗くようにして辺りの気配を伺った。
やがて、
雉虎猫は三和土に降りながらヨガの猫ポーズの姿勢の伸びをした。
4時45分
雉虎猫は小走りで、勝手口から枝折戸の方へ向かい、
枝折戸の脇の隙間から玄関先へ出た。
雉虎猫は植木の陰から雀の様子を伺った。
やがて
雉虎猫はガレージ側の枝折戸の脇を抜け、
ガレージ上を隣の家の方へ走って行ったようだった。
曇った、薄暗い朝だった。
5時50分
雉虎猫は勝手口に戻り、か細い声で2度鳴いた。
猫被リは台所の扉を開けた。
雉虎猫は勢いよく台所に掛け込み、
猫寄セ(こと家人1)に気付き、少し驚いた様子で立ち止まった。
雉虎猫は猫被リの足許に擦り寄り、何度も体を擦り付けた。
猫被リは雉虎猫の体を撫でた。
雉虎猫の被毛は、僅かに湿り気を帯び、冷たかった。
どこか、夜露の乾かない草叢で狩りでもしてきたような雰囲気だった。
猫寄セはしゃがみ、手を差し伸べて雉虎猫を呼んだ。
雉虎猫は尾を立てて歩み寄り、猫寄セの手に顔を擦り付けた。
猫寄セは喜んだ。
雉虎猫は猫被リの足許に戻り、体を擦り寄せた。
雉虎猫はゴミ箱に近付き、たしなめられた後、
猫被リが坐っている椅子の、隙間の部分に飛び乗り、そこから猫被リの膝に上った。
猫被リは雉虎猫を撫でた。
猫寄セは食事を終え、雉虎猫を抱き上げた。
猫寄セは雉虎猫の首を撫で、構った。
雉虎猫は気持ち良さそうに目を細め、満足気な表情をした。
猫寄セは喜んだ。
雉虎猫は猫被リの腕に移され、猫寄セを見送った。
雉虎猫は猫被リの椅子に降ろされた。
雉虎猫の腕が猫被リの腕を捕まえる直前に、猫被リはするりと腕を引いた。
雉虎猫は何事もなかったように、毛繕いをし、
猫被リは台所を片付けた。
5時10分を回った頃
猫被リは棚の上で、猫皿にドライフードを装った。
雉虎猫は2足で立ち上がり、棚に手を駆けた。
猫被リは雉虎猫の手に触れ、窘めた。
雉虎猫は棚から手を下し、台所の扉の下に坐り、猫被リを見上げた。
5時14分
猫被リは猫皿を手に勝手口に出た。
空は相変わらず曇り、辺り侭だ薄暗かった。
雉虎猫は猫被リを見上げ、
みゃ… みゃ…
とリズミカルに、柔らかな声で鳴いた。
勝手口で、朝食が供された。
朝食:成猫用ドライフード肥満猫用ライト 約25g

雉虎猫は夢中で食し始めた。
が
食事が終わりに近づいた頃から、雉虎猫の注意力は

専ら鳴く雀に向けられている様子だった。
2粒猫分け。
食後、
雉虎猫は石段の、勝手口の階段の脇の石に坐り、通りの様子を見た。
5時23分
雉虎猫は階段を駆け下り、

暫くの間溝板の上に坐り、辺りの様子を伺った。
5時24分
雉虎猫はプランタの後ろを擦り抜け、溝に飛び込んだ。

雉虎猫は、溝が深くなる手前に坐り、頭を出し、道路の様子を伺った。
雉虎猫は溝の中で、道路を安全に渡るタイミングを計っている様子だった。
雉虎猫は溝を跳び出し、道路を走った。
雉虎猫は道路の向こうの、
車輪梅の生け垣に囲まれた駐車場へ向かった。
雉虎猫は道路を横断してからも少し、通りを溝に沿って走った。
雉虎猫は溝を飛び越え、駐車場の石垣に飛び乗り、
駐車場の生け垣の下まで斜面を走った。
5時26分
生け垣に接して廻らされたフェンスの上で、雀がけたたましく鳴いていた。

雉虎猫は車輪梅の下から、雀を狙った。
雉虎猫は薄暗い生け垣の下、雑草に覆われた地面を歩き、立ち止まり、
雀を見上げた。
そして、時折、特徴的な濁声で
めぇぇぇ
と呟いた。
空は灰色の雲に覆われ、その下を鼠色の雲が東へ流れて行った。
薄暗い、湿った朝だった。
6時45分
雉虎猫は勝手口に戻り、か細い声で二度鳴いた。
猫被リは台所の扉を開けた。
雉虎猫は沓脱の横から三和土へ飛び込み、台所に駆け込んだ。
雉虎猫は猫被リの足許に体を擦り付け、空腹を訴えた。
が、
猫被リは雉虎猫の頭を撫で、台所仕事を続けた。
雉虎猫は猫被リの椅子に飛び乗り、毛繕いをした。
雉虎猫は猫被リの椅子に坐り、猫被リを見つめ、時折鳴いた。
雉虎猫は香箱を作り、猫被リを眺めた。
猫被リは台所を片付け終わり、猫飯を作った。
猫被リは棚の上に猫皿を置き、猫飯を装った。
雉虎猫は棚に手を掛け、窘められた後、
直ぐ台所の扉の前に立ち、外に出る体勢を取った。
6時54分
間食が供された。
間食:猫飯 (白米ティースプーン2杯+鰹節)

完食。
食後、
雉虎猫は猫皿の水を飲んだ。
雉虎猫は伸びをし、
濡れ縁側へ歩いて行った。
雉虎猫は段差(勝手口側と濡れ縁側の境目の段差)の手前に坐り、
通りの様子を伺った。
暫く後、
雉虎猫は門扉の陰に移り、そこから通りを見た。
雉虎猫は門扉の下の隙間から外へ出た。
雉虎猫は更に様子見をし、そして通りへ出た。
通りを半ば渡ったところで雉虎猫は向きを変え、
隣家の玄関の階段に向かって走り、階段を駆け上がり、門扉の下に坐った。
雉虎猫は暫しそこで様子見をし、鳥を眺めた。
そして
階段を駆け下り、通りを三叉路の方へ走って行った。
空は相変わらず曇っていた。
07:20am
帰宅。勝手口付近で過ごす。
07:30am
隙を狙い侵入(経路不明)。
階段を駆け上がり、鳴く。

猫被リに擦り寄り、甘え、入室を許可を請う。
猫戯ラシ(こと家人2)の部屋へ。

窓辺に坐り、構える。

ベッドの縁に跳ぶ。
尾を振りつつ窓の外を見、3度鳴く。
猫被リに抱き上げられ、勝手口へ。
07:42am
間食:煮干し 3本
頭のみ猫分け。
「んがー んがー んがー」と鳴き、野鳥が屋根から東へ飛び去る。

雉虎猫、頭を上げ、野鳥を見送る。
07:46am

勝手口の階段の前に坐り、様子見。
後、
勝手口横の物置の屋根に飛び乗る。

毛繕い、様子見。
07:50am

物置の屋根から飛び降りる。バランス良好。
勝手口階段を降り、様子見。
勝手口に戻る。
07:53am

門扉の後ろから様子見。
07:54am

門扉脇の隙間から様子見。
通りを渡り、斜向かいの家へ。
斜向かいの家の階段を上がり、鳥を見つめる。
小雨。
08:30am
眠(簡易温室、段ボール箱) (竜胆こと家人3・談)
10:00am
寝(簡易温室、段ボール箱)
頭を上げ猫被リを眺める。
後、
丸まり、寝なおす。
11:15am
毛繕い(簡易温室) (竜胆・談)
03:40am
目覚め、居間へ。居間から庭へ。
勝手口
庭

また居間に入り
庭を眺め、
庭に寝そべって寛ぎ
等々
…歩き回って過ごす。
04:00pm過ぎ
勝手口に上がり、鳴く。
間食:サツマイモ(薩摩芋) 約10g (焼いたもの)

完食。

濡れ縁を飛び降りる。右足が少し前に出ている。

伸び。バランス良好。
濡れ縁の近くに置かれたリサイクル用段ボール箱に
飛び込み、飛び出し、庭の方へ歩く。
庭の手前、
日向(寝室の壁の角の近く)で寝そべる。
04:14pm
再び、掃き出し窓で鳴く。
間食:サツマイモ(薩摩芋) 約10g (焼いたもの)

匂いを嗅ぐのみ。
外出。
04:40pm
濡れ縁に上がり、悲し気に鳴く。
間食:サツマイモ(薩摩芋) 約10g (焼いたもの) ドライフード数粒(朝食猫分け分)
ドライフードのみ食す。不足。
間食:納豆 5粒

完食。
台所に戻る猫被リと一緒に勝手口へ。
猫被リに擦り寄り、甘える。
05:00pm前
濡れ縁に上がり、台所の方を向いて坐る。
間食:鰤 約50g (レンジ加熱) 付け合わせ:鰤の虫汁を含ませた、先程の薩摩芋

途中一度(間違って?試しに?)薩摩芋を齧りつつ

途中手など使いつつ、
鰤のみ完食。猫皿を舐める。
濡れ縁を飛び降り、伸び(ヨガ猫)
羽虫を捕獲しようとするも、失敗。
毛繕い。
伸び(ハロウィン猫→ヨガ猫)
外出
05:35pm
濡れ縁の前を、門扉の方から庭の方へ横切って歩み去る。
05;45pm
濡れ縁に上がり、鳴く。
猫被リ、外の流しへ。
雉虎猫、伴走。
夕食:成猫用ドライフード肥満猫用ライト 約25g

約5g猫分け。
台所の方を向いて悲しげに坐る。
猫被リ、完食したと勘違いし、納豆を手に濡れ縁へ。
間食:納豆 5粒

完食。
濡れ縁からアルミサッシノ桟を伝って歩き、
リサイクル用段ボール箱に飛び込み、飛び出す。
外出。
06:30pm頃?
帰宅。濡れ縁の段ボール箱に坐る。(竜胆・談)
07:10pm
濡れ縁の段ボール箱が濡れ縁から落ち、
雉虎猫の姿がない。
猫被リ、雉虎猫を呼ぶ。
雉虎猫、向かい?(斜向かい?)の家から走って帰宅、擦り寄る。
後、居間の前の庭石を中心に、一周大周りで走った後
庭で毛繕い,
様子見。
場所を変えてまた毛繕い、様子見。
あまり、撫でられたがらない様子。
07:19pm
猫皿の水。

門扉の陰から通りを見る。
門扉の下を潜り抜け、門扉の前に坐り、通りを見る。
真剣な様子。
日は落ち、かなり薄暗く、肌寒い。
08;45pm
不在(簡易温室、段ボール箱) (竜胆・談)
08:50pm
居間の沓脱石に上がり、鳴く。
掃き出し窓が開けられ、居間へ。
猫被リに擦り寄り甘える。
後、
TV台の後ろへ。
09:01pm

TV台の後ろから出、猫被リに近付く。
直ぐ
掃き出し窓の前に坐り、外に出たいと伝える。
09:13pm

居間の壁の隅に置かれ段ボール箱に入る。
箱の中で丸まる。
肌寒い夜。
9時40分
雉虎猫は居間の壁の隅に置かれた段ボール箱の中で
丸まった侭だった。
猫被リは手を伸ばし、雉虎猫の頭を撫でた。
雉虎猫は
にあぁ
と、澄んだ声で一言、はっきりと言った。
邪魔しないで、ということらしかった。
猫被リは退去した。
夜気は冷え、薄ら寒かった。
雉虎猫が結局、どこで夜を明かしたのか、確認しない侭になってしまった。
寒い夜、ただの気紛れでそんな場所に丸まっていたのだろうか。
そうであればいいのだけれど。
白猫に夜、簡易温室を訪問されるのを避けて、
壁の隅の段ボール箱に居るのなら、哀れなことだと思う。
(弱肉強食、自業自得、いろいろ考えるべき事情はあるにせよ。)