古い建造物が多く残る北海道函館市で最古の住宅とされる築100年以上の「旧相馬邸」が6月から一般公開される。地元の豪商が1908(明治41)年に建てた和風建築で市の伝統的建造物に指定されているが、バブル崩壊とともに人手に渡り、取り壊しの危機にあった。市内の不動産業者が保存のため買い取り、新たな観光スポットとして再出発することになった。

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 旧相馬邸は、越後(新潟県)出身で、函館に移住し米穀商や金融業で財を成した相馬哲平(1833~1921年)の私邸として建てられた。木造2階建てで洋室1間、和室17間を備え、敷地面積は約580坪(約1910平方メートル)を誇る。

 明治~大正の町並みを残す市内の西部地区の中でもひときわ目立つ和風建築だったが、90年に4代目当主が死亡すると、相続の問題などで競売にかけられ、転売が繰り返されて空き家になっていた。

 昨年、不動産管理会社社長の東出伸司さん(71)が「取り壊されるのは市の損失」と購入。ケヤキの1枚板の戸や、黒板の床、手作りのガラスなどを残したまま、函館ゆかりの美術品などを展示して屋敷の一部と土蔵を有料公開することにした。ギャラリーやコンサートの会場にも使い、敷地内の別棟は民宿にする予定という。

 東出さんは「くつろぎながら函館の歴史を学べる場所にしたい」と話す。問い合わせは東出さん(0138・54・3662)。【佐藤心哉】

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