民主党の国民生活研究会(中野寛成会長)は4月14日、総会を開き、参院選マニフェスト作りに向けた議論を行った。この日は日本医師会の原中勝征会長を招き、日医の提言についてヒアリングし、混合診療やナースプラクティショナー(NP)などについて意見交換した。総会の冒頭、中野会長は「私どもは一足先に政権交代したが、日医も政権交代した。原中会長は率直で、私どもには耳の痛い話もあるだろうが、マニフェスト作りの糧にさせていただきたい」と述べた。

 総会で原中会長は、日医の提言を説明した後、出席議員の質問に答えた。総会後に記者会見した同研究会の中野会長は、「原中会長は小泉政権時代に戻らないでほしいと強調していた」と述べ、日医は社会保障制度としての医療が壊されたことを懸念していると説明した。質疑応答では、出席議員から混合診療の解禁やNPについての日医の考えを確認する声があったが、原中会長は改めて反対する理由を説明。医師不足解消のための医学部新設についても、「医師不足の解決は緊急課題と考えるが、医学部新設をもって実現することには反対する」などと語ったという。

 総会で原中会長は、日医がまとめた提言の資料を配布した。提言は、▽国民皆保険を堅持するための雇用環境の是正▽超高齢社会を見据えた社会保障全体の長期ビジョンの提示▽医療費の引き上げ▽患者一部負担割合の引き下げ▽医療・介護への公費の投入▽地方からの医療再生▽国民の視点に立った医療再構築▽市場原理主義からの訣別▽医学部新設に対する日医の見解―の9項目。  
 総会終了後、原中会長は記者団に対し、「昨年の衆院選の時と環境が随分違っているので、世の中に合ったマニフェストを作るべきだと提言した」とコメントした。同研究会は16日、連合の古賀伸明会長を招いて意見交換する予定だ。


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