こんにちわ。

今週の展望です。ご参考までに。


今週の為替相場は、リスク回避の円高・ドル高(対円以外)後退の持続性と、信用不安のぶり返しリスクをにらんだ神経質な展開が続く。


前週は過度な不安心理が後退した。背景には1)日米独中での基本的なマクロ指標の改善持続、2)欧州中銀(ECB)によるユーロ安定化の口先介入や資金供給の延長、3)スペインやイタリアなどでの国債入札消化、4)バーナンキFRB議長による景気2番底の否定発言、5)欧州危機の東欧伝染や米原油流出事故の被害拡大といったリスクのいったんの織り込み、といった要因がある。


さらにリスク回避を加速させてきた欧州金融機関による6月期末越えの資金繰り問題や、海外金融機関とファンドなどの6月決算対策なども、最悪の混乱期を脱しつつある。
いずれもユーロの下げ止まりや、クロス円を中心とした円安を支援するものだ。


一方で中長期的には、欧州発の財政金融危機への警戒感は根強い。日本の「失われた10年」のような負のデフレ・スパイラルを招くリスクが残されている。緊縮財政が景気を冷却させ、それが不良債権を増大させ、金融不安が助長されるという悪循環を回避させるためにも、「欧州はユーロ安是認による外需底上げで時間稼ぎをするしかない」という見方が広がっている。


さらに新たな悪材料としては、1)米中の通商摩擦再燃と人民元の切り上げ問題、2)中国のインフレ懸念と引き締めリスク、3)欧州での金融規制の強化と米国の規制法案の不透明感、4)資源安による資源国の成長鈍化や利上げ余地縮小、5)リスク回避後退の場合の対円以外でのドル反落、などが意識されている。いずれも潜在的な円高材料となり得るものだ。


今週のイベントしては、14日から国内で増加する外貨建て投信の新規設定が円安、15日のドイツZEW景況指数の改善期待がユーロ高、16日の米住宅着工が反動減によるドル安、同日の米鉱工業生産が大幅改善によるドル高、17日の米消費者物価指数(CPI)が低下によるドル安、17日のEU首脳会議が危機対応での協調確認によるユーロ高の各材料となるなど、日々の材料に一喜一憂の展開が見込まれている。

また、テクニカルの一目均衡表では、ドル/円、カナダ/円などで先行スパンの雲の上抜け定着か、失敗かというトレンド左右の重要分岐点に直面してきた。


同様に米株投資家の不安心理を示すVIX指数(シカゴ・オプション取引所のボラティリティー指数)も、雲の下抜け(=リスク回避後退の株高・円安)か、雲の下抜け失敗による再上昇(=リスク回避の株安・円高)かを巡る首の皮一枚の攻防を迎えている。来週前半に出てくる材料が、6月後半相場の行方を左右しそうだ。


うーん叫び

今週も難しそうですね・・・

テクニカルをよく見て慎重に渡来していきたいと思います。


それでは今週もよろしくお願いします。


虚空菩薩