エルメス(HERMES)ゴルチエ株売却先を正式発表 | ファッションニュース

エルメス(HERMES)ゴルチエ株売却先を正式発表

エルメス・アンテルナショナル社が、「Jean Paul GAULTIER(ジャンポール・ゴルチエ)」の保有株のうち45%をプーチ・グループに売却したことを公式サイトで正式発表した。エルメスは1999年から「Jean Paul GAULTIER」の株式を保有していた。

 エルメスは2011年5月3日、デザイナー ジャンポール・ゴルチエ氏の意向を承認、全面的な合意に基づき45%の株式全てを売却。プーチ・グループは「Carolina Herrera」、「Ninna Ricci(ニナ リッチ)」、「Paco Rabanne(パコラバンヌ)」などのファッションブランドを展開しているスペインの大手企業。

「PRADA(プラダ)」、「Comme des Garçons(コム デ ギャルソン)」のフレグランスなども運営している。エルメスのCEOパトリック・トーマス氏は「私たちは大変嬉しく思っています。ジャンポール・ゴルチエとプーチ・グループとのパートナーシップで新たな記録を生み出してくれるだろう」とコメントしている。

 2010年12月、モエヘネシー・ルイヴィトン(=以下LVMH)が20%のエルメス株を電撃取得。経営者一族が持つ株式の割合が高いことで知られているエルメスは、買収防衛策として2011年1月6日に持ち株会社を設立することを公式サイトで正式発表。同社を設立したことで、創業一族がエルメス株を70%以上保有しLVMHからの買収を免れる形となった。なお、LVMH は2011年3月7日、イタリアの高級宝飾ブランド「BVLGARI(ブルガリ)」を買収する事を正式に発表している。

 ジャンポール・ゴルチエは、2004年から2010年10月に発表された2011年春夏コレクションまで「HERMÈS(エルメス)」のアーティスティック・ディレクターを務めたが、「自身の活動に専念する」と7年間に渡るパートナーシップを解消した。2011年秋冬コレクションからはChristophe Lemaire(クリストフ・ルメール)が「HERMÈS」のレディース・プレタポルテコレクションを手掛けている。