ソマルタ２０１３／２０１４年秋冬コレクション

SOMARTA

数シーズン前から「コレクションの発表のやり方を変えたい。モデルが歩いて、帰って行くという通常のショーではない、近くで見ることのできるインスタレーションなど、今までとは違うものにしたい。カメラマンも正面からだけでなく、もっと自由に撮ってもらってもいいと思っています」と話していた廣川玉枝。
ソマルタ(SOMARTA)はフランクロイドライトのアールデコ建築、自由学園明日館でオールスタンディング形式のサロンショーを開催した。

招待できる人数が大幅に減ったため、メルセデス・ベンツファッション・ウィーク東京２０１３／２０１４年秋冬の公式スケジュールには入らず、関連イベントとして開催した今回。「CRYSTALLOS(結晶花) BLOOMⅡ」をテーマに、時の経過で丸みを帯びた結晶の洞窟や地層、花、炎を思わせる２０１２／２０１３年秋冬コレクションや「BLOOM(百花譜)」をテーマに植物の精霊を描いた美人画やアールヌーボーに影響を与えたジャポニズムのムードを見せた２０１３年春夏コレクションを発展させ、アールヌーボーの後に登場したアールデコのムードもプラスしたデザインを発表した。

ファーやゴールドのファスナー、アシメトリー、ドレープなどをプラスすることで変化を出したデザインとともに、登場する花やクリスタル、結晶などはアールデコや万華鏡のように幾何学的な線や繰り返しによる表現が使われている。トラのモチーフもクリスタルのよう。KITAJIKOのプリントも前回の美しい曲線で描いた生き生きとした美人画や植物彩画から簡潔な線を使ったネックレスやグラフィックに変わっている。折り紙のようなドレスも印象的だ。