まとふmatohu2011/2012年秋冬コレクション日本の眼第三章無地の美


「まとふmatohu」は2011/2012年秋冬コレクションで日本の眼第三章「無地の美」をテーマに、苔むしたブロック塀や、ごつごつした樹皮、枯れた芝生や使い込まれた机の天板など、普段目に触れているが、「無地の美」として捉えられていない日常の風景を切り取り、その色や質感を素材に落とし込んだデザインを提案している。


「かさね」の色をテーマに、季節の移り変わりを見るという色彩の世界から無地の世界にベクトルを移し、陶器と花の関係のように、「無限の表情をもつ無地」が、それをまとう人=花の美しさを際立たさせてくれることを目指したという今回。

東日本大震災によって3月24日ラフォーレミュージアム六本木で開催する予定だったコレクションを中止。宮原夢画氏による映像と写真、展示会で発表された作品は中性的でシンプルなシルエットと余分な装飾を排したスタイルだが、近くでみると複雑なテクスチャーと繊細な色合い。


展示会で見た作品には大会場のショーやインターネットではわからないような、繊細な技術が隠されていた。

表地はキュプラレーヨン、裏地はウールを使い、熱加工を施すことによって裏地のウールが表地からうっすらと出ているもの。
綿にハイビスカスの繊維を加えることで、ぱりっとした感じに仕上げたデニム。
最初は黄色の顔料で染め、その上から紫の染料で染めることで玉虫のような雰囲気を出したもの。

もちろん、今紹介したのは、日常の風景の色や質感を素材に落とし込むためのさまざまな手法の中のほんの一部、企業秘密ではない技術に過ぎない。


まとふmatohu7月15日、matohu表参道本店オープン
http://ameblo.jp/fashionleaks/entry-10957187178.html


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