２０１１／２０１２年秋冬ロイヤルチエコレクションチャリティファッションショー
「ショーをしない方がいいのではという人も多く、迷ったのですが、こういう時だからこそ作品を見せることで夢を与えることがデザイナーである私の使命であり、日本経済の復活のきっかけになればと思い、コレクション開催を決めました」と語るデザイナーの今井千恵さん。
「２０１１／２０１２年秋冬ロイヤルチエコレクション チャリティファッションショー」が４月１２日、帝国ホテル光の間で開催された。
当初予定していた通常のコレクションをチャリティに切り替えた今回はマイルストーンをテーマに未来に向かって発展していく力強さをこれまで以上にエレガントでシックなデザインやリアルで日常的なデザインで表現している。
エレガントやシックを象徴するチンチラコート、小さな会場で１日数回コレクションを行っていたころから夏にも着られるファーとメッシュのドッキングを提案していたロイヤルチエらしい春夏のような半袖やノースリーブのコンパクトなジャケットやコート、アニマル柄。
前日の夕方に続き、当日朝にも地震が発生し、原発事故の深刻度がさらに高まっている現在の状況を打ち破ろうとするように、中盤からはロイヤルチエの象徴である桜吹雪や自然の美しさを感じさせるピンクや赤紫、オフホワイトを使ったモザイクミンクのベストやコート、シアードミンクに繊細なインド刺しゅうをあしらったドレスなども登場する。
そして、アベマリアが流れる中でろうそくを持ったモデルたちが進むフィナーレ。
「被災地の一刻も早い復興を願っています」と今井千恵さん。
寄付金一千万円と受注会の売上げの一部は福岡県庁を通して東日本大震災の被災地である宮城県庁に寄付される。
Tokyo Fashion Tokyo Collection
Special Report by Shinichi Higuchi.
Photo by Shinichi Higuchi.