今週は雨があまり降りそうもなかったので、近くの秋吉台肉牛ファームさんの堆肥をダンプで運んで田んぼに散布しています。
秋に敷藁代わりの籾殻を提供して、それが堆肥になって田んぼに還ってくる・・・いわゆる循環型農業ですね(^_^)ノ
効率を考えれば、化成肥料だけで作った方が圧倒的に時間も労力もかからないんだけどね~
もっとも人家の近くの田んぼもあるし、面積も広いのですべて散布するのは難しいんだけどね!
堆肥を反あたり2t分入れても、化成肥料を足さないと厳しいですね(^^ゞ
化成肥料だと20㎏分くらいかな・・・圧倒的な物量差だから効率が悪くなるのも仕方ないです。
今の日本はその化成肥料を作るための原材料のほとんどを輸入に頼っていて、3要素の原料の尿素は80%以上を中国やマレーシア、リン酸アンモニウムは90%を中国、塩化カリウムは90%近くをカナダ、ロシア、ベラルーシから調達しているんだよね!
中でも主な産出国であるロシアやベラルーシからの調達が難しくなっている「カリ」は、世界中の国で取り合いになっているとか・・・
今年の肥料の国内消費量は何とか確保したと言ってはいますが、今後、どうなるかわかりませんね~
20世紀後半の緑の(肥料)革命のおかげで、農業の効率は格段と上がりましたが、もし、日本が世界のカリの奪い合いに負ければ、肥料を作ることができずに20世紀前半以前の農業に逆戻りです。
効率が格段に落ちるので、集約化した大規模農業ほど難しくなってしまいます。
そもそも堆肥などの化成肥料にかわるものがどれだけ確保できるのかという問題もありますが、農家は新たに散布機やダンプ、ホイルローダー、バックホーといった高額な機械が必要になってきます。
化成肥料不足で価格が高騰して経営が悪化している上に高額な設備投資はきついですね~
当然、単位当たりの収穫量も落ちるので、いくら日本の米の自給率が高いといっても、化成肥料なしでは収量が半分以下に減ると思います。
これで食料の輸入ができなければ、日本人は飢えてしまいますね!
そんな先の話ではないのにマスコミも国会も少子化対策のことばかりで、食料安全保障の話はどこに行ったのでしょうか?