2023.2.26、人生初の東京ドーム。まさか羽生選手に連れてきてもらえるとは。
(あ、中に入るのが初めてということです。外からは見たことありました。)
 
ゲートの前には雪肌精の美しいデジタル広告がたくさんあって神殿のようキラキラ
何枚も写真を撮ったけど人がいろいろ写り込んでるので
ここに載せるのは控えることにするあせる
 
いろいろあって着席したのは開演10分前ぐらいダッシュ
私の座席はA席で1塁側だった。
中央の巨大なスクリーンと端の方の席に向けたサブスクリーンが2つ。
オーケストラピットが両側にあった。そして巨大な手のオブジェ。
金管奏者ががしきりに「火の鳥」の冒頭を練習しているのが
丸聞こえで思いっきりネタバレ(^^;)
実は「火の鳥」を演じる羽生選手をいつか見れたらな…と思っていたので
ワクワク感が高まる。
フィギュアではド定番ともいえる曲でしかもカッコいいし。
 
開演時間の17時になっても始まる様子はなく、15分ぐらいは押したと思う。
そしてついに開演!事前の練習通り、「火の鳥」だ。
スクリーンからリンクに燃え盛る炎の映像が流れる。
そして巨大スクリーンの中央が割れてきて…
 
クレーンに乗って羽生選手登場メラメラこれぞ東京ドームアップ
ノービス時代の「火の鳥」の衣装を模したような衣装だけど
ノービス時代が幼鳥なら東京ドームの羽生選手は鳳凰だ。

 

 

始まる前は「ドームだから羽生選手自体は豆粒だよね」と思い、
公演グッズのオペラグラスも購入していたのだが、
結局この公演を通してオペラグラスは全く必要なかった。
(休憩中にオーケストラピットを観察するぐらいにしか使わなかった。)

物理的にもたまアリの天井席の方がむしろ豆粒では?と思ったし、

何より羽生選手の圧倒的オーラ、カリスマ性で

これまでになく「大きく」見えたのだ。

 

後は音響がとても良いことに驚いた。

ドーム公演はそこのところを犠牲にするのが当然と思い込んでいた。

つまり「東京ドームはとてもスケートが見やすい」という発見を得た。

ただ、再び東京ドームでフィギュアスケートが観られる機会があるのかは

分からないし、それができるとしたら羽生結弦のワンマンショー以外では

あり得ないとも思う。

 

この調子で書いていくと一向に進まないので演目の話を。

まず「あの夏へ」。

一言、

 

「なんて美しいんだろう」

 

と思ったえーん

スパイラルをこれだけ長く見せてくれたのは初めてかな?

夢のようだった。

 

そしてその後のダンサーさんたちの動きも併せて

「これ、まるで東京五輪の開会式じゃん」と思った。

これが本当の開会式でできていたらどれだけ世界に誇れたか。

言ってもしょうがないことだけどねショック

それが一人のフィギュアスケーターが総指揮を執る単独公演で

実現してしまった。

 

「序奏とロンドカプリチオーソ」では『プロローグ』でも採用した6分間練習から。

今回は英語のアナウンス付き。

実は今回、この「ロンカプ」についてそんなに緊張していなかった私。

ジャージの下に覗く衣装を見てすぐ「ロンカプ」だと冷静に気がついた。

私は昨年の24時間テレビで十分もう最高のパフォーマンスを受け取っていたから。

 

でも演技後、羽生選手の万感の表情を見て

「多くの人が見ている場面、ショーの命運をかける場面でやる」ことが

重要だったんだ、と思った。そこまで私は思いが至っていなかったえーん

 

40分間の休憩の後の第2部。

開始前にキーボードやらドラムやらがリンク横に運ばれてくる。

これはまたワクワクする展開。

 

そしたらいきなり東京ドームがコンサート会場にアップ

プリンスの「Let's Go Crazy」。まるでプリンスがその場で歌ってるような臨場感。

録音の音と生演奏の境が分からない。ギターソロがカッコいい!

そして曲が終わるところで羽生選手が出てきてそのまま…

 

カッコええ~~!!えーんえーんえーん

 

私の大好きな「Let Me Entertain You」だ。

しかも私の大好きな白衣装だよえーん

ロックスター以外の何物でもなかった。何というカリスマ。

(ディズニープラスで見直しても直視できないぐらいカッコいい)

 

Let me!!

 

Enter!!

 

tain You!!

 

って明らかに煽ってくれたのに十分に返せなかったことが心残りぐすん

(心の中ではめちゃめちゃ叫んでた)

コロナ禍で声を出せない時期に生まれたプログラムで

こういうコール&レスポンスができたのは今回が初めて。

そして3年近く声を出してなくて声の出し方も忘れてしまったところがあるぐすん

(そう、今回はマスク越しでの声援がOKでした)

ちなみに今回の「レミ」はショートプログラムで使用していた時の構成

そのままではなく、ラストはライブ音源が基になっていて、

だからこそコール&レスポンスの部分があったのだ。

 

ロックコンサートで始まった第2部だが、ここから羽生選手の心の声を

ひたすら掘り下げる展開になる。

次の曲は「阿修羅ちゃん」。これが衝撃で。

 

とにかくあり得ないぐらいキレッキレのダンスを氷上で繰り広げる羽生選手。

テンションブチ上がりだアップアップアップ

 

しかも後日判明した、振付・羽生結弦という事実ガーン

 

「阿修羅ちゃん」「いつか終わる夢」の振付が羽生選手だとしたら、

「あの夏へ」の振付が誰なのかも気になるなキョロキョロ

というか振付師としての才能も物凄いのでは?

 

ただし「阿修羅ちゃん」を振り付けてもらったところで

氷上でこなせるのは羽生結弦しかいないな。

ELEVENPLAYさんがリンクの周りで踊っていて、要所要所での

動きのシンクロ具合も素晴らしかった。

この公演には「プロフェッショナル」しかいない。

 

ここまで「演目」のことしか書いていないが、

「演目」の間に語られる言葉は決して明るいものではない。

第1部では競技人生を振り返り、第2部では羽生選手の内面を掘り下げる。

その言葉は抽象的で様々な解釈、想像ができる。

 

堂々巡りとも言えそうな羽生選手の言葉に

「一般層、ライト層はどう思うのだろうか…」と思った。

「いろいろ辛いこともあるけど前を向いて進んでいこう」なんて

単純なものではなく、「前に進もうとするけど結局は独り」に戻ってしまう。

 

正直、生で観た当日は消化しきれなかった。

そして羽生選手がユーミンさんの「オールナイトニッポンゴールド」に

ゲスト出演した時のことを思い出していた。

 

「なんか同じことばっか言ってるな」「そういうときどうしますか?」

「自分に飽きるときもあるんですよ。『もうわかった、その気持ち』みたいな。

『もういいから、その気持ち』みたいな。」

「もっと違うものを出そうってしたいんですけど、

でも違うものを出そうとすればするほど上っ面にしかならない。

自分の魂からの叫びにはならないなとか…

なんかそれを探し出すのが本当に難しくて。」

 

これを聞いてユーミンさん

「それと同時に『もう過去にやっちゃったじゃん』って思ったものの中に

新しいものがあったりもするのよね~」

羽生選手はそう言われて「あぁ、そっかぁ」とさらに話を展開していく。

 

このラジオ出演もすごく大きかったんじゃないかなぁと思った。

 

 

「オペラ座の怪人」が観られたことも嬉しかった。

私が初めて羽生選手を生で観たのが2015年の国別対抗戦フリーで、

その時以来のオペラ座だった。

 

ラストは「Notte Stellata」。

「火の鳥」で始まった『GIFT』は最後、白鳥になって飛び立っていった。

(クレーンで上に上がっての退場)

 

アンコール前の挨拶ではこの日演奏していたのが

「東京フィルハーモニー交響楽団」だと紹介されて場内がどよめいた。

アンコールは「春よ、来い」。そして「SEIMEI」が流れるとこの日一番のどよめきが。

やっぱりそうだよね。間違いなく羽生結弦の代名詞。

 

最後のコレオの前から出てきて、コレオに突入すると

平昌五輪のあの日のように、素の羽生結弦が感情を爆発させていたえーん

(「SEIMEI」生演奏も素晴らしかった!)

 

そして最後の挨拶、あれほど様々な言葉で語ってきた羽生選手が、

爆発する感情を何と言葉にすればいいか分からず氷に駆け出し

荒ぶるスケーティングで語るのが…えーん

最後に思いを伝えるのはスケートなんだなえーんえーんえーん

 
これは何日もできるショーではない。
一夜限りの夢の時間でした。
 
ベルセットリストベル
火の鳥
Hope & Legacy
あの夏へ
バラード第1番
序奏とロンドカプリチオーソ
 
Let Me Entertain You
阿修羅ちゃん
オペラ座の怪人
いつか終わる夢
Notte Stellata
春よ、来い
SEIMEI
 
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翌日は疲れを見越して有休を取っていたので
いつもの(笑)神奈川県内某映画館でディレイビューイングを鑑賞。
そしたら現地で消化できなかった部分も含めて
改めて噛みしめてボロ泣きえーん
 
3月になってすぐにディズニープラスに加入。
いやはや、『GIFT』前は「生で観て、映画館で観て、それで十分」と
思ってたけど、いやいや、まだまだ見なければドンッとなった。
 
複数回見ないと気づけないこともある。
何であの場面で「バラ1」をやったんだろう、とか。
その前に語られる言葉たちから気づいてハッとしたり。
 
最後、ロングコートを翻して丸椅子に座り、語り始める場面。
恐ろしく長いんだけど通しで撮ってるよね…ガーンとか。
カメラの切り替わりがないガーン
当然カンペなんか見ていない。
一度も間違わずにセリフを言うだけでも頭いっぱい頭真っ白に
なりそうなものを、目線、表情、声のトーン…恐ろしい役者だなガーン
 
さらにはショーの冒頭、セピア色の中語る羽生選手は
ロングコートを着て丸椅子に座る羽生選手じゃないか(!)とか。
最初と最後はつながってたんだ(!)。
(これに今頃気づくとかポンコツですみませんあせる
 
あとこれは生で観た時から思ってたことだけど、ビジュアルが良い。
あの巨大スクリーンに大写しになって耐えられるビジュアル。
率直に言って顔が良い。
闇の羽生と光の羽生のシーンなんか最高だよね。
スタイルも抜群。また脚が伸びていた。
誰が黒のタートルネックに黒のロングコートを着せて
ブーツを履かせたんだろう。天才か?
 
と、(本題からはそれた)身も蓋もない感想も述べておきます。
 
観るたびに「今までに存在しなかった総合エンターテインメントだな」と
恐ろしくなる『GIFT』。
ディズニープラスで3/12まで何度でも見ることができます。
 

 

3/13以降どうやって生きていけばいいんだろうしょぼん

Blu-ray化されることを祈っています。

 

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全く気持ちの切り替えができてないですが、

3/10(金)は『notte stellata』を観に行けることになりました。

JTBさん、ありがとうございます!

 

大切な日の大切なショー、しっかり見てきます。