愛媛県宇和島市の宇和島徳洲会病院は17日、3月に腎がん患者の妻から透析患者の夫に対し実施された病腎(修復腎)移植の臨床研究2例目の手術で、移植を受けた50代の夫が16日朝、入院中の同病院で死亡したと発表した。死因は不整脈を原因とする心不全とみられるという。

 徳洲会関係者によると、夫の腎機能の状態を示す男性の尿中のクレアチニンの濃度は正常範囲を示していたといい、移植を受けた修復腎は正常に機能していたとみられる。手術と死亡の因果関係は薄いとみている。

 手術は3月3日、親族間では初めての臨床研究として万波誠医師の執刀で行われた。夫婦は2月、摘出した腎臓を、人工透析を受けている夫に移植できないか徳洲会に相談していた。

 病腎移植は、腎臓がんなどの患者から摘出した腎臓を使った移植。宇和島徳洲会病院の万波医師を中心とするグループが手掛け「生体腎、死体腎移植に続く第3の道」と正当性を主張している。日本移植学会などは医学的妥当性を否定。厚生労働省も平成19年に原則禁止したが、徳洲会は臨床研究として21年12月に再開。万波医師らは今年4月までに4例実施した。

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