鳥取県米子市で昨年2月、会計事務所社長ら2人が殺害された事件で、強盗殺人罪などに問われた元経理担当者、影山博司被告(55)の裁判員裁判の第2回公判が24日、鳥取地裁(小倉哲浩裁判長)で開かれた。証人尋問が行われ、弁護側の依頼で事務所の経営状態を精査した公認会計士が「平成12年から著しく悪化していた」と述べ、強盗目的を否定する弁護側の主張に沿った証言をした。

 弁護側は、強盗目的とされる検察側主張への反論として、事務所の経営状態が犯行直前ではなく、すでに10年前から破綻(はたん)への道を進んでいた実態を立証。公認会計士は「過去9年間の約1億円のもうけのうち、約9千万円が代表者や関連会社への貸し付けで不良債権化した。ちょっと異常な経営かなと思う」と述べた。

 また、元同僚2人も出廷し、「強盗目的は考えられない」「長い間たまっていたものが爆発したのが理由と思う」と証言した。

 一方、今回の審理では、双方が事務所の財務関連の立証に多くの時間を割いていながら、立証趣旨を明確にしない場合もあり、小倉裁判長が双方に「何を説明したいのかときどき分からない。分かりやすい立証をお願いします」と促す一幕もあった。

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