『翠星のガルガンティア』第13話(最終話) | pure fabrication -ANIMATION BLOG-

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人は何故、映像作品に心動かされるのか。
それが知りたくてアニメを観ています。
一行でも自分なりの解釈が書ければ本望です。




チェインバーとストライカーに見る
レドとクーゲルの違い。

選択と決断の相違でAIもまた別の回答を出す。
やはり人間の意思は重要。

マシンキャリバー同士の論戦で
それが浮き彫りになったと思う。

AI対AIは、弁護士のディベートを
観ているような気分だった。

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前回の感想のコメントにて
レドとクーゲルの齟齬は
二人の本質(性格)の違いではないかと書いた。

レドは第1話で
ピニオン達の文明度や装備から
船の隔壁破壊を最初、留保している。

隔壁の外が真空なら彼らの身を危機に晒す。
それを懸念したからだ。

恐らくクーゲルとの違いは
この段階で表れていたのかも知れない。

だが、それだけでは二機の対立には
至らなかっただろう。

慎重派のリジット。
機械屋気質で短絡的なピニオン。
交流を試みやがてレドに献身したエイミー。
病弱でも強い心を持つベベル。

レドの個性は紛れもなく
様々な意思との接触で磨かれたのだ。

クーゲルが絶命しても尚、意思を継承し
神の概念を行使するに至るストライカーは
機械のロジカライズとして
洗練を極めたと言える。

だが、それは暴走で
レベルの違いはあれど原始的な機械と
実態はなんら変わらない。
人間不在でも動き続けるのだから。

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主なきストライカーが
待機モードを選択しなかったのは
接触した船団の性質だけが原因でない。
そう思える。

この作品は
本来的な中庸とは何かという
教訓を与えてくれる。

統制ではなく従属でもない。
危機に備え致死性兵器も保有する。

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過去に学び自他を知り
寛容と力を使い分けること。
失敗に学ぶこと。

そこにはレドだけの仕事があり
ベベルが素養を発揮できる世界がある。

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ニューロプラスパワードの最終意思確認で
エイミーがレドの決心を
鈍らせているかのようだが

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ピニオンに対するラケージの言動と同様に
時に支え、時に導く女性の姿を
描きたかったのだと思う。

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男女は互いに支え合うべしと。

ガルガンティアは
現代日本の羅針盤ではないだろうか。

ヒディアーズは
文明そのものを否定した存在。
貴官が生存を欲する限り選択の余地はない。

チェインバーの提言に
クジライカとの融和はなかった。

しかし、チェインバーの遺言
「探求せよ」を受け取ったレドが
クジライカとの意思疎通を望むなら
いずれその日は訪れるだろう。

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海底に眠るチェインバーも
その望みに同意しているはずだ。

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