早いもので桜の季節も終わって、もうすぐ5月の連休です。
今回のブログの内容は、ちょっとした電子回路の実験に、役に立つ
「直流電源器の製作」です。
私の若い頃は、(ずいぶん古い話で恐縮ですが)
DC電源器を作るのはとても面倒で電圧の安定や、リップルの除去などとても今では、考えられない時代でした。
制御用のトランジスタも大きなカタチで、放熱板もそれなりにしっかりして作らないとダメでした。
しかし、今は、3端子で出力電圧が可変出来るICが出来ていて、少ない部品で簡単に
作ることが出来るようになりました。 (すばらしい!!)
そんな訳で、今回は、秋月電子よりキット化されて販売されている
「出力電圧可変型三端子レギュレータLM350Tを使った安定化電源キット」
少々名前が長いですが・・・ を使ってみました。
なんといってもうれしいのは、この安さ 450円
といっても、DC1.25V~20V、3Aまでの出力に対応しているナショナルセミコンダクター
の3端子可変型レギュレーターLM350を使用しています。
IC内部に「過電流保護」 「サーマルリミット」 「セーフティ保護機能」 を内蔵。
中身を開けて見るとこんな感じです。 価格もそれなりみたいですが・・・
中央やや左の三本足のトランジスターの様なものがそのICです。
キットの中は、整流用のダイオード、放熱版、電源トランス、レンジ切替スイッチ
などは、入っていません。
それと、今回是非使ってみたいのが、下の「デジタル直流電圧電流計」
これも、秋月電子 型番「DE-2645-05RR」
測定レンジは直流電圧0~100V、電流は0~999mAをデジタル表示 これで1000円
中身は、こんな具合です。
これらを使って、直流電源器を作ります。
おもなパーツです。
シャーシも、トランスも秋月のネットで頼みました。
さて、回路ですが
キットに付属しているのは、こんな回路図です。
電源トランス、整流用ブリッジダイオードは仕様に応じて購入する必要があります。
今回は、とりあえず電圧は12V、電流は1A未満ということで
トランスは、「HT-301」 0-15-20-25-30タップ 1A で値段980円
※トランスの選択は、実は大事で、目的する電圧範囲と電流で決まります。
この電源器から出る電圧よりも3Vは高い電圧が取り出せることが必要です。
今回は、最大12Vとなるので15V以上のタップがあればOKです。
電流は、最大1Aとすれば、1.5倍以上は必要でトランスは1.5A以上の物が必要となり
ます。 1Aだと取り出せるのは0.66A程度でしょうか。
もういひとつ大事な事。 3端子レギュレーターに使うヒートシンクです。
今回のICは、許容損失が25Wなので、1.2Vの出力を取り出すのにトランスから入力されるのが17V(15Vの実測)だとすれば、ICには15.8Vの入出力電圧が掛かることになり、その時取り出せる電流は、25/15.8=1.58Aとなります。
しかし、これは、このICに無限大の放熱器を付けた場合ですので、実際取り付けるヒートシンクの大きさで決定されてしまします。
今回、シャーシも小さく収納できるヒートシンクもお飾りみたいなものですから、0.66Aも取れないでしょう。 実験的に300~400mA程度とればOKでしょう。
ケースは、「MB-4」 110×65×150 で780円
とりあえずは、シャーシの加工をしましょう。
まず、部品のレイアウトを決めましょう。
とりあえずCADで図面を起こします。