心に触れる瞬間
ロマンチックとは?
辞書でロマンチックを調べてみると、
「現実離れしていて空想的で甘美なさま。小説にありそうなさま。」
とあった。
例えば、バレンタインデーにはファンシーなレストランに行き、
キャンドルライトの下で普段とは違う特別な料理を食べて、
ワインを開け、生バンドの演奏に耳を傾けながら、愛を語らう。
そんな感じなんだろうか?
それとも、ヘリコプターに乗って夜景を見ながらシャンパンを飲む。
そんな感じ?
ドレスアップして豪華なクルージングに出て海の真ん中でダンスをする。
なんていうのもまた現実離れしているかな。
2月はそんな風にしてロマンチックを満喫している
カップルが世界中には溢れているのだろうか。
***
商業的だからいう皮肉的な見方をしている訳ではないが、
私は基本的にバレンタインデーというものには特別な感情はない。
スーパーで見かけるチョコレートの山には心を惹かれるけれど、
何かこう、サンクスギビングやクリスマスやお正月程のワクワク感がないし、
14日が休日と言う訳でもないので、何となくピンとこないのだ。
2月にひょこっとやってくるこの日をどう過ごすべきか、
正直なところ私も良くわからない。
結局のところ、私がバレンタインをどう過ごしたいのか考えてみた。
バレンタイン=ロマンチックな日というイメージがある。
では、ロマンチックとはいったい何ぞや?
という流れで、私は「ロマンチック」を辞書で引く事になったのだ。
***
辞書を引いて意味は分かったものの、まだ実感がない。
だから、私がロマンチシズムを感じた出来事をいくつか思い浮かべてみた。
例えば、2008年のクリスマスが近いある冬の夜のこと。
その日はクイーンアンにあるMelting Potのバーで軽くご飯を食べる事にした。
私はブルーベリーモヒート、相方はIPAを飲みながら、
おつまみにチーズフォンデューを食べた。
食べ終わって、ウェイターがお会計のチェックを机に持ってきた。
その合計があまりにも安かったので、よく見てみると、
チーズフォンデューの値段が合計に入っていなかった。
そこで、さっきのウェイターの彼を呼んで、
「チーズフォンデューのチャージがかかってないよ」
と伝えると、彼が「どれどれ」とチェックをみて、笑顔でこんな風に言った。
「本当だね~、君たちすごく正直だから、
今日はこの値段でいいよ。良いクリスマスをね~!」
2人で「今日は何だかいい夜だね」とニコニコしながら家に帰った。
またある時、2人で旅行に行ったバリ島のウブドでのこと。
オンボロ自転車を借りてウブドの郊外をサイクリングしていると、
道に迷ってしまって、林の中の行き止まりのような場所に辿り着いた。
2人ともヘトヘトで喉もからからで、もうギブアップ寸前な時に、
どこからともなく現れたココナッツを抱えたおばさん。
「ココナッツジュース飲む?」
と聞いてくるので、「も、もちろん!!!」と私達は答えた。
おばさんが目の前で上手にココナッツに穴を開けて、
「ハイどうぞ」と私に手渡した。
ココナッツジュースで元気を取り戻した私達は無事に、
もと来た場所へ戻る事もできた。
帰り道に偶然立ち寄った小さな手作りのアクセサリーのお店で、
相方は私に赤い葉っぱの形のしたピアスを買ってくれた。
ある夏の日、とても天気がよくて気持ちよい週末だった。
カバンに水とリンゴとミックスナッツを入れて、
私達は愛車に乗り込んだ。
行き先は決めず、
とにかく気の向くままにどこかへ行ってみる事にした。
そして、古くて小さな街や広い牧場の風景を楽しみながら、
相方のセレクトした夏用のドライブ曲のボリュームを上げて、
とにかく行ける所まで行った。
特に何かすごいものにも出会わなかったけれど、
日が暮れてきたので、家路に着いた。
***
私がロマンチックだと感じる事は辞書の意味と少し違う気がする。
そんなに豪華な現実離れした空想的で甘味な事柄ではないし、特別な日でもない。
私がロマンチシズムを感じるときというのは、
毎日の中で起こる小さな事が、心に触れたときだった。
特別な準備をしたり、豪華な場所に行ったりしたところで、
それが心に触れなければロマンチックではない訳だ。
だから、バレンタインデーの過ごし方は特に無理はせずに、
いつもと変わらない時間を2人で一緒に過ごせたらいいなと思う。
そこに、チョコレートのカップケーキなんかがデザートにあれば、
それ以上のロマンチックな時間は私には思い浮かばないなぁ。
チョコレートカップケーキ
クリームチーズのフロスティングのせ
(12個分)
<スポンジ>
中力粉 1カップ
ベーキングソーダー 小さじ1/2
シナモンパウダー 小さじ1/2
塩 小さじ1/8
バター 113g (4oz)
砂糖 1/2カップ
卵(常温) 2個
ビタースイートチョコレート 85g (3oz)
バターミルク 1/2カップ
<フロスティング>
クリームチーズ(常温でやわらかくなったもの) 113g (4oz)
サワークリーム 大さじ1/2
バター(常温) 57g (2oz)
パウダーシュガー 3/4カップ
バニラビーンズ 1/2本分
バニラエキストラクト 小さじ1/2
塩 ひとつまみ
オーブンを180℃(350°F)のに温める。
ボールに中力粉、ベーキングソーダ、シナモン、塩を入れて混ぜる。
別のボールにバター、砂糖を入れて、スタンドミキサー又はハンドミキサーを使ってバターがクリーミーになるまで混ぜる。そこへ卵を一個ずつ混ぜ入れる。次にチョコレートを混ぜ入れる。チョコレートが全体によく混ざったら、バターミルクを入れて混ぜ、先にボールで混ぜ合わせた粉を少しずつ入れていく。粉が全体的に混ぜ合わさったらミキサーを止める。(あまり混ぜすぎないように注意する事。)
マフィン型に、カップケーキの髪カップを並べる。
そこへ生地をそれぞれのカップの2/3ぐらいの高さまでスプーンで流し入れる。
全てのカップに生地が入ったら、オーブンで20分~25分焼く。
カップケーキが焼き上がったらオーブンから取り出し、冷ます。
カップケーキが冷めたら、フロスティングを作る。
上のフロスティングの材料全てをボールに入れてミキサーで混ぜ合わせる。
フロスティングの材料が奇麗に混ざったら、カップケーキにのせて仕上げる。
***
火曜日に大学院のプレゼンが待っている相方のスケジュールを考えて、
土曜日を私達のバレンタインデーにした。
相方の大好きなトマトのスープとフェンネルのサラダを食べた後、
デザートにはこのカップケーキ。
しっとりとしたチョコレートのカップケーキの上に、
バニラ味の甘い濃厚なクリームチーズのフロスト。
「ハッピーバレンタインデー」
ミントのハーブティーを片手に乾杯した。
辞書でロマンチックを調べてみると、
「現実離れしていて空想的で甘美なさま。小説にありそうなさま。」
とあった。
例えば、バレンタインデーにはファンシーなレストランに行き、
キャンドルライトの下で普段とは違う特別な料理を食べて、
ワインを開け、生バンドの演奏に耳を傾けながら、愛を語らう。
そんな感じなんだろうか?
それとも、ヘリコプターに乗って夜景を見ながらシャンパンを飲む。
そんな感じ?
ドレスアップして豪華なクルージングに出て海の真ん中でダンスをする。
なんていうのもまた現実離れしているかな。
2月はそんな風にしてロマンチックを満喫している
カップルが世界中には溢れているのだろうか。
***
商業的だからいう皮肉的な見方をしている訳ではないが、
私は基本的にバレンタインデーというものには特別な感情はない。
スーパーで見かけるチョコレートの山には心を惹かれるけれど、
何かこう、サンクスギビングやクリスマスやお正月程のワクワク感がないし、
14日が休日と言う訳でもないので、何となくピンとこないのだ。
2月にひょこっとやってくるこの日をどう過ごすべきか、
正直なところ私も良くわからない。
結局のところ、私がバレンタインをどう過ごしたいのか考えてみた。
バレンタイン=ロマンチックな日というイメージがある。
では、ロマンチックとはいったい何ぞや?
という流れで、私は「ロマンチック」を辞書で引く事になったのだ。
***
辞書を引いて意味は分かったものの、まだ実感がない。
だから、私がロマンチシズムを感じた出来事をいくつか思い浮かべてみた。
例えば、2008年のクリスマスが近いある冬の夜のこと。
その日はクイーンアンにあるMelting Potのバーで軽くご飯を食べる事にした。
私はブルーベリーモヒート、相方はIPAを飲みながら、
おつまみにチーズフォンデューを食べた。
食べ終わって、ウェイターがお会計のチェックを机に持ってきた。
その合計があまりにも安かったので、よく見てみると、
チーズフォンデューの値段が合計に入っていなかった。
そこで、さっきのウェイターの彼を呼んで、
「チーズフォンデューのチャージがかかってないよ」
と伝えると、彼が「どれどれ」とチェックをみて、笑顔でこんな風に言った。
「本当だね~、君たちすごく正直だから、
今日はこの値段でいいよ。良いクリスマスをね~!」
2人で「今日は何だかいい夜だね」とニコニコしながら家に帰った。
またある時、2人で旅行に行ったバリ島のウブドでのこと。
オンボロ自転車を借りてウブドの郊外をサイクリングしていると、
道に迷ってしまって、林の中の行き止まりのような場所に辿り着いた。
2人ともヘトヘトで喉もからからで、もうギブアップ寸前な時に、
どこからともなく現れたココナッツを抱えたおばさん。
「ココナッツジュース飲む?」
と聞いてくるので、「も、もちろん!!!」と私達は答えた。
おばさんが目の前で上手にココナッツに穴を開けて、
「ハイどうぞ」と私に手渡した。
ココナッツジュースで元気を取り戻した私達は無事に、
もと来た場所へ戻る事もできた。
帰り道に偶然立ち寄った小さな手作りのアクセサリーのお店で、
相方は私に赤い葉っぱの形のしたピアスを買ってくれた。
ある夏の日、とても天気がよくて気持ちよい週末だった。
カバンに水とリンゴとミックスナッツを入れて、
私達は愛車に乗り込んだ。
行き先は決めず、
とにかく気の向くままにどこかへ行ってみる事にした。
そして、古くて小さな街や広い牧場の風景を楽しみながら、
相方のセレクトした夏用のドライブ曲のボリュームを上げて、
とにかく行ける所まで行った。
特に何かすごいものにも出会わなかったけれど、
日が暮れてきたので、家路に着いた。
***
私がロマンチックだと感じる事は辞書の意味と少し違う気がする。
そんなに豪華な現実離れした空想的で甘味な事柄ではないし、特別な日でもない。
私がロマンチシズムを感じるときというのは、
毎日の中で起こる小さな事が、心に触れたときだった。
特別な準備をしたり、豪華な場所に行ったりしたところで、
それが心に触れなければロマンチックではない訳だ。
だから、バレンタインデーの過ごし方は特に無理はせずに、
いつもと変わらない時間を2人で一緒に過ごせたらいいなと思う。
そこに、チョコレートのカップケーキなんかがデザートにあれば、
それ以上のロマンチックな時間は私には思い浮かばないなぁ。
チョコレートカップケーキ
クリームチーズのフロスティングのせ
(12個分)
<スポンジ>
中力粉 1カップ
ベーキングソーダー 小さじ1/2
シナモンパウダー 小さじ1/2
塩 小さじ1/8
バター 113g (4oz)
砂糖 1/2カップ
卵(常温) 2個
ビタースイートチョコレート 85g (3oz)
バターミルク 1/2カップ
<フロスティング>
クリームチーズ(常温でやわらかくなったもの) 113g (4oz)
サワークリーム 大さじ1/2
バター(常温) 57g (2oz)
パウダーシュガー 3/4カップ
バニラビーンズ 1/2本分
バニラエキストラクト 小さじ1/2
塩 ひとつまみ
オーブンを180℃(350°F)のに温める。
ボールに中力粉、ベーキングソーダ、シナモン、塩を入れて混ぜる。
別のボールにバター、砂糖を入れて、スタンドミキサー又はハンドミキサーを使ってバターがクリーミーになるまで混ぜる。そこへ卵を一個ずつ混ぜ入れる。次にチョコレートを混ぜ入れる。チョコレートが全体によく混ざったら、バターミルクを入れて混ぜ、先にボールで混ぜ合わせた粉を少しずつ入れていく。粉が全体的に混ぜ合わさったらミキサーを止める。(あまり混ぜすぎないように注意する事。)
マフィン型に、カップケーキの髪カップを並べる。
そこへ生地をそれぞれのカップの2/3ぐらいの高さまでスプーンで流し入れる。
全てのカップに生地が入ったら、オーブンで20分~25分焼く。
カップケーキが焼き上がったらオーブンから取り出し、冷ます。
カップケーキが冷めたら、フロスティングを作る。
上のフロスティングの材料全てをボールに入れてミキサーで混ぜ合わせる。
フロスティングの材料が奇麗に混ざったら、カップケーキにのせて仕上げる。
***
火曜日に大学院のプレゼンが待っている相方のスケジュールを考えて、
土曜日を私達のバレンタインデーにした。
相方の大好きなトマトのスープとフェンネルのサラダを食べた後、
デザートにはこのカップケーキ。
しっとりとしたチョコレートのカップケーキの上に、
バニラ味の甘い濃厚なクリームチーズのフロスト。
「ハッピーバレンタインデー」
ミントのハーブティーを片手に乾杯した。