おもひでココット
卵焼き、目玉焼き、
ゆで卵、オムライス、温泉卵
卵料理には幸せな思い出がいっぱい詰まっている。
そんな数ある卵料理の中でも、母が作る卵のココットは、
子供の私にとって特別なごちそうのように思えた。
ほうれん草とソーセージが入った卵のココット。
焼いて熱々な卵に、ケチャップを少しのせて食べるのが私の食べ方だった。
母の料理はどれも美味しくて、いつも色んな食器を使って、
食卓にいっぱい料理が並んだ。
フルタイムの仕事をしながら、おいしい料理を作ってくれていた母。
自分が働くようなって、それがどれだけ大変なことか少し分かった気がする。
疲れを感じさせない、楽しくて、ちょっぴり洋風な母の料理が子供の私には嬉しかった。
母が選ぶ食器はやさしい色のデザインが多くて、
卵のココットの器も生成り色のあったかいココットだった。
幼い私は、ハンバーグと同じぐらい、この卵のココットにときめいた。
***
母の卵のココットを思い出したので、
この日は私も卵のココットを作る事にした。
私が作ったのは、中にサワークリームが入った卵のココット。
ゆるい半熟の卵にサワークリームが絡み、
とろとろで濃厚な味が口いっぱいに広がる。
丁度冷蔵庫に西洋ネギとハムとトマトがあったので、
それを細かく切っていれる事に。
マッシュルームやチーズ、玉ねぎ、コーンなどを入れても美味しい。
卵とサワークリームのココット(1人分)
卵(大) 1個
サワークリーム 大さじ1
薄切りハム 1枚(小さいサイコロ型に切る)
西洋ネギ(Leek) 大さじ1(薄くスライスしたもの)
プチトマト 2個
バター ココットに塗る用
塩 適量
胡椒 適量
オーブンを200℃(400°F)に温める。
バターを塗ったココット(器)に、サワークリームを入れる。
サワークリームの上に、ハム、西洋ネギをのせ、卵を割り入れる。
プチトマトを卵のふちに沈めるようにしていれる。
塩と胡椒で味付けをする。
ココットが半分ぐらい沈む程度の水をオーブン皿にはり、そこへココットを置く。
ココットをのせたオーブン皿をオーブンに入れて、約20分焼く。
卵がお好みのゆるさになったのを確認して、オーブンから出す。
熱々のうちに食べる。
とろとろな卵に、トーストしたフランスパンを絡めて食べるのが美味しい食べ方。
春は新鮮な美味しい濃厚卵が市場にたくさん並ぶ時期。
当分の間、日曜のブランチに欠かせない存在になりそうだな。