手作りの、小さなかたまり | Just A Little Bite

手作りの、小さなかたまり

「手作り」という響きに弱い私。

「手作り」=「新鮮で美味しくて、愛情たっぷりなこと」
のような気がしてしまうのだ。


シアトル生活でもやはり”手作り”の言葉に惹かれることが多い。

少し前に、”手作りパスタ”で人気のあるイタリアンレストランに行く機会があった。
そのお店のメニューに ”手作りニョッキ” の文字を発見。

その他の美味しそうな手打ちのパスタメニューに心が揺れながらも、
ニョッキのあのモチモチ感が頭から離れなくて、悩んだ末にニョッキを注文することに。

しばらくすると、トマトのいい香りがして、
黒いエプロンを立派なお腹にまとったイタリア訛りのウェイターのおじさんが、
私のオーダーしたトマトソースのニョッキを手にやってきた。

「どうぞ、楽しんでね」

とチャーミングにニョッキのお皿を私の目の前に置くおじさん。
湯気が立って美味しそうなニョッキを一口、
うん、期待していたモチモチでプリプリした感じがバッチリ。


キレイに空になった私のお皿、

「気に入ってくれたようだね」

とウェイターのおじさんが嬉しそうにさげる。


「とっても」

と、おじさんに答えながら、
ふっと初めてニョッチを食べたときのあの感動が頭によぎる。



***



イタリア語で ”かたまり(塊)”の意味を持つ名前の食べ物、

「ニョッキ」


$Just A Little Bite-ricotta gnocchi1



ニョッキを知ったのは確か、私が大学生になってからだったと思う。
ワイン好きの母の影響でワインに合う料理が好きになり、
その流れでイタリア料理がお酒を飲む前よりもっと身近になった。

ある時イタリアンレストランで、メニューを眺めていると、
”手作りニョッキ”という文字が目に飛び込んできた。


気になってオーダーしたニョッキを一口、
”もちもち”っとした食感と”ほんのり甘い味”、
これにトマトのソースが絡み合って美味しいこと!

それからというもの、ニョッキの名前をメニューで見るたびにあの食感を味わいたくて、
色んなお店のニョッキを注文することが増えていった。



***


ニョッキは家でも簡単に作れる。
そして、混ぜ込むものによってバラエティーが楽しめるのもいい。


この日は、冷蔵庫に眠っていたリコッタチーズを使って、
リコッタとバジルのニョッキを作る事に。


$Just A Little Bite-ricotta gnocchi2



リコッタとバジルのニョッキ(約4人分)

リコッタチーズ(水気をよく切ったもの)   450g(1LBS)
パルメザンチーズ              1/2カップ
フレッシュバジル(みじん切り)       大さじ2
卵(大)                  2個
塩                     小さじ1/2
中力粉(オールパーパスフラワー)      2カップ

お好みのパスタソース


水気を良く切ったリコッタチーズ、パルメザンチーズ、フレッシュバジル、卵、塩と中力粉1と1/2カップをボールに入れて混ぜ合わせる。

残りの中力粉1/2をお好みの固さになるまで少しずつ足しながら混ぜ合わせる(小麦粉の量を増やすと少し固めの重い感じに、少なめにすると軽い感じのニョッキになります)。

作業台に中力粉をまんべんなく振りかける。ニョッキの生地はベタベタと手にくっつきやすいので、手にも粉をつけて、ゴルフボール程の量の生地を手に取り、作業台で棒状にのばし(大体人差し指ぐらいの厚さ)、包丁で棒状になったニョッキを切り分ける。切り分けたニョッキは中力粉が振りかけられたタッパーや鉄板に並べる。これを繰り返す。


鍋にたっぷりお湯を沸かし、沸騰した状態のお湯にニョッキを入れる。

ニョッキが浮かび上がって来たらお湯をきり、お皿へ盛る。

お好みのパスタソースをかけて食べる。


$Just A Little Bite-ricotta gnocchi5




この日、私が作ったソースはホールトマトをたっぷりのバターと一緒に煮て、
塩で味付けしたとってもシンプルなソース。



手作りニョッキをひと口、


モチモチのニョッキから、ふわっとバジルが香る。