フランスの大統領選挙は予想通り、EUと一蓮托生のグローバル路線を突き進むマクロン氏が勝ちました。

 

しかし、どちらになっても大きな違いはなかったかもしれません。

前回の記事でも書いたように、EUにいるのか、EUを抜けるのかで運命が大きく変わるからです。

(ルペン氏はEU離脱の国民投票をすると言っていました。抜けないと変えられないからです。)

 

結局フランス国民は、既に簡単に主権を行使できない状態になっていることがわかります。

(いやいや、投票で行使したという意見もあるでしょう。しかし、マクロン氏がEUに反対してやりたいことがたとえ1つあってもできませんから、フランスだけで決める方がより国民の意見を反映することになるのです。)

 

 

考える人ここで、少し昔を考えてみてください。 

 

昔、労働条件が酷かったために労働争議が起き、激しい弾圧の歴史を乗り越えて、徐々に権利を勝ち取って状況を改善してきました。

その時の労働組合は誰の見方だったでしょうか?

労働者の味方だったのです。

 

今はどうでしょう?連合という統括しているところも、大手労働組合を見ても、彼らは労働者を代表して労働者の味方として必死で働いているとは思えません。

 

企業側は、この組合を懐柔して労働者を意のままに操る組織に変えたのです。

労働者をうまく抑えれば栄転、又は、この組合専従者を高給(正確には労働者から強制的にかき集めた組合費)で雇うことで、美味しい思いをさせてあげて骨抜きにする、こうやって労働者の本当の権利を守ってくれる組合ではなくなりました

労働者は厳しい状況に追い込まれ、権利を得たと思ったのもつかの間、それは逃げ水のように逃げてしまいました。

 

それと同じことが国家単位で起きているのです。

 

国家はかつて労働者を弾圧しましたが、メディアも健全で主権在民が機能していたため、最終的には労働者の味方となってあらゆる規制をしてくれました。

 

しかし、企業側は諦めません。

労働組合の次は、国家を標的にします。

 

国内では金の力で拡声器を買い占め、ぶっ通しで国民洗脳に勤しんでいます

もちろん政治家にも露骨に接近し、企業とメディアが国民世論を自由に操るために、政治家も企業側のいうことを聞くようになりました。民主主義の悪用をしているのです。

 

世界的には、欧州はEU、その他の地域でも条約で網を掛けられ、貿易協定、経済連携と言いながらそれ以上の社会変革を強いることで外圧を掛けています。

 

国家は内側と外側からの攻勢で弱体化してしまいました。

 

私たちはまたもや庇護してくれるもの(=国家)を失おうとしています

 

国民主権で国家の政策は国民が決められるようになったかに見えたところで、逃げ水のように去ろうとしています。

 

経済というのは人の生き死にを左右します。経済を牛耳る企業側のお膳立てで生計を立てる人たちが増えるにつれ、グローバル化から出られなくなる人が増えてきます。

 

酷い弊害が見え、国家の上に君臨するEUや各種協定、条約から命令されても逆らえない、こういう状態でも、今日のご飯が欲しいから反対できなくなってくるのです。

 

今まであまりにもひどい政治腐敗が主原因で貧しかった国の人間が、先進国庶民を搾取して豊かになりつつあります。それを取り上げて、グローバル化は人を豊かにすると宣伝します。

政治腐敗はそのままですから、この構図は地上の全庶民が同じように貧しくなるまで続くことになります。

グローバリストが作り上げた社会でしか生きられない人が増えて、そのうち社会保障が破たんすると、そういう人はみんな奴隷になります。

社会保障がないところの貧困層は誰かに隷属するか犯罪者になるしかないのです。

 

そんなことはない、みんなが高等教育を受けられる教育無償化によって、もっといい生活を得られるはずだと言うかもしれませんが、みんながそうなればそれに価値はなく、またそれも逃げ水となっていくのです。その中でやはり順位が付けられますから今までと変わりません。

 

 

企業側が何世紀にも夢にまで見た、たくさんの奴隷、到達まであと少し

 

私たちが民主主義を掴んだと思っているのは、それは手に届きそうで決して触れない逃げ水

 

グローバリストが見ているのか? 私たちが見ているのか?
砂漠に見える湖の蜃気楼

 (出典


両者がともに蜃気楼を見ているなら、現実はどうなるのか?

・・・グローバル化の行き着く先は、破滅だと思います。ガクブル

 

選挙権はこれからもあるでしょう。でも、

グローバル化が進んだ国々では、それを行使して世の中を変えることは何重にもハードルが設置されていて、簡単には出来なくなってしまったのです。

 

日本は今、その欧州を数十年遅れで追いかけています。

それも、私たちを憎み、蔑み、侵略進行中の中国人や朝鮮人と手を繋いで走っています。ガクガク