ケンちゃんが元とび職だったって皆さん知ってます?
ある日親方とケンカして「明日から来ねぇよ!」と啖呵を切り
千葉の現場からタクシーに乗って帰ってきたのはも30年も前の事だ
(タクシー代は20000円くらいよ、アタシが払ったのよ!)

当時私は上の娘を身ごもっていて明日にも産まれようかという大きなお腹をしていた
これから子供が生まれようという時に、お父さんになるっていうのに
無職になるなんて荒業を平気でできるわがままなケンちゃんだった

まぁその後親方とも和解をして
時々仕事上のお付き合いもあったりしていたのだけれど

先月の事だったかその頭のところで働く若い衆が
なんでも無免許飲酒運転でつかまっちゃったらしい
・・・・で人手が足りなくてケンちゃんに手伝ってほしいと言ってきたのだ

今自分の仕事がちょっと暇らしくお手伝いに行くことにしたケンちゃん
仕事は砂利運び、斫り、ブロック積みなどなど・・・・
昔取った杵柄とばかりに嬉しそうに生き生きと出かけていく

そして日に焼けて真っ黒になり汗みどろになって帰ってくる
この炎天下若くもないジイサンが土方仕事なんて・・・
大丈夫なのかねぇ?

ケンちゃんは60歳、一緒に作業している兄いは64歳だよ?
爺さんふたりで頑張ってるんだってさ

仕事着の汚れも凄まじい
今朝洗濯をしようと丸めてある作業着を広げてみたら・・・Σ(・ω・ノ)ノ!
どこのジャングルで転げまわってきたの?ってくらい泥んこ!
文句を言われるかと思ったのか隠すように丸めてあった

洗い桶に裏返してつけてあった足袋も泥でまっ茶色
・・・・オイオイ
汚さないように仕事をしろってのがどだい無理な話なのだろうが
石鹸つけたたわしでこすって汚れを落としてやっと洗濯機に入れた

思えばケンちゃんがとび職だったころは家事の一切を姑がしていたから
こんな泥汚れの洗濯したことなかったんだな
私はお客扱いのお嫁様だったからね

多分ケンちゃんのドカチンごっこも明日で終わるだろう
今日はあんまり汚さないで帰ってきてほしいものだ