こんばんは。

さて・・・・・・どうしましょう~~~と悩みつつ・・・・・・。

UPが夜中を跨いでも、大目に見て下さいませm(_ _ )m・・・汗

ヴァレンタインは、また後日・・・。

ソチ五輪・・・フィギュアに釘付けでして・・・(汗)。あせる

おぉ~~~ビックリマーク 羽生結弦君が~~~!!

金メダル~~~ヾ(@^▽^@)ノ音譜

結局、UPが朝~~~今まで起きてました。

(今から寝ます!( ´艸`)・・・)





   六花(むつのはな)~降り積もる結晶(想い)~ Ⅱ.後編


 リビングテーブルに朝食を並べて、食パンに具を挟みサンドイッチにして食べ、

キョーコの手料理に舌鼓を打つ。

蓮はキョーコと漸く恋人同士になれた幸せを、噛み締めていた。


「最上さんの手料理は、本当に美味しい。

俺が是程までに、食が進むことは無いからね。

毎日でも、食べたいよ。」


「ありがとうございます。

敦賀さんに、そう言ってもらえると、嬉しいです。

本当に普段・・・・・・ほっといたら、何も召し上がられないのですもの。

手料理を振舞う甲斐があります!!」


キョーコは、蓮の言葉が嬉しくて、ほんのりと頬に朱が差した。


「うん。ありがとう・・・・・・。

最上さんの手料理、これからもずっと独り占めさせてね。」


キョーコの頬が、更に赤くなると、蓮の甘やかな微笑みを見るのが耐えれず、俯き加減になる。


お弁当作ったら、持って行って下さいますか?


「・・・・・・えっ? ゴメン!

今の聞こえなかったから、出来ればもう一度、言ってもらって良い?」


俯いて小声で言ったキョーコの声が聞こえず、蓮は慌てて聞き返した。

そんな蓮にキョーコは・・・・・・。


「い・・・・・・意地悪です~~~。

もう一度言うの、恥ずかしいじゃないですか!!」


八つ当りだとは、解っているが、恥ずかしさを誤魔化す為で。


「最上さん・・・・・・ごめんね?

恥ずかしいかもしれないけど、もう一度言って?」


ふいっと視線を顔ごと横にしているキョーコに、顔を近づけると両頬を手で挟み、

自分の方へと向ける。

突然の蓮のアップに、驚いたキョーコは、視線が泳ぎまくり、ウロウロオロオロしていた。


「///っつ~~~あのですね。

おっ・・・・・・お弁当を作ったら、持って行って下さいますか?

毎日は無理でも、出来る限り作ります。

だからっ!

・・・・・・京都や・・・・・・東京に出てきてから、LMEに入るまで、

私の手料理を美味しいって、食べて下さる方居なかったから。

敦賀さんが、美味しく食べて下さるのが嬉しい。///」


照れ照れと言うキョーコを、優しく見守る。


「勿論。

最上さんのお弁当、有り難く頂くよ。

粗末にしたら、それこそ・・・・・・罰(ばち)が当たる。」


「そんな事ないですよ。

罰が当たる何て・・・・・・。

美味しいお弁当を、一生懸命作りますね。」


「うん。」


蓮は一言、返答をすると、そのままキョーコの額に、額どうしをくっつけた。


(///ちっ、近いです~~~敦賀さん!!

敦賀さんの髪質ってサラサラだし・・・・・・今、金髪なのよね・・・・・・。

金髪に合わせて碧眼にしているし~~~///

余計に、キラキラして眩しい~~~。)


「敦賀さん!

近すぎて、心臓がとてもじゃないけど、持ちません!!

破裂しそうです~~~。///」


ドキドキを通り越して、ドコドコとリズムを刻んでいる心臓に、収まる様子は見られない。

目をギューッと瞑って、只管耐えまくっているであろうキョーコの様子に蓮は、

流石にこれ以上は限界かと判断し、寂しくもあったが・・・・・・額を離し朝食の続きを食べる。


キョーコも少し蓮の温もりが離れたことに寂しさを感じた。

しかし・・・・・・如何せん食事中である為、目の前に座っている蓮の姿にホッとして、

コンソメスープを一口飲んだ。


サンドイッチを食べながら、キョーコに変わった様子がないか、こっそり窺う。


(う~ん・・・・・・近づけば気づくかと思ったけど、ダメだったか。

何時この姿に気づくかな?)


自分が、嘗ての“コーン”で“久遠・ヒズリ”だと、気付いた時の反応がどう返ってくるのか、

想像は五分五分だった。

きっと、怒るか泣き出すかするのだろうと、思える。


 ――――――数日前に、父であるクーから連絡が入った。


「やぁ! 敦賀君・・・・・・元気そうだね。

頑張ってるようで、嬉しいよ!!

・・・・・・敦賀君?

お~い・・・・・・聞こえてるか~?」


前触れもなくしてきた連絡に、蓮は胡散臭さを感じ、米神が引き攣る。


「で?

一体、何の用ですか!」


ワントーン低くなった声に、クーは危機感を感じた。


「用が無ければ掛けては如何のか!?

父さんは、悲しいぞ。久遠!!」


溜息を吐いた蓮は、クーに本題に入るように促す。


「どうかしたんですか?

いつもは、先に社長から連絡がきていたじゃないですか・・・・・・。

それが、真っ先に連絡を寄越すのだから、余程の事と考えると思いますけど?

それで?

何があったんですか?」


「いや、あったにはあったんだが・・・・・・不可抗力だしな~・・・・・・。」


中々、話し出そうとしないクーに、蓮は駄目押しをする。


「そう言えば、俺が15歳の時に家を飛び出して、ロケから帰ってきた母さんに、

大っ嫌い呼ばわりされた挙句、半年間口を聞いてもらえなかったんですよね~?

父さんが来日した時の事を知ったら、今度は何の位の期間、口を聞いてもらえなくなるのでしょうね?」


な!?

待て、久遠。そんな事したら、本当に1年間は聞いて貰えなくなるだろう~~~!」


ギョッとしたクーは、蓮を何とか宥めようとし、渋々話し始める。


「先に言っておくが、不可抗力だからな!!

あー・・・・・・そのだな、久遠・・・・・・お前が、日本で“敦賀蓮”をしている事が、

こっちで数人にバレた・・・・・・。」


「・・・・・・は?むかっ

どうすれば、バレると?むかっむかっ


蓮の怒りに、クーは尻込みし、たじたじになった。


「いやな、ホームパーティーをした時に、リビングでその数人と、

『DARK MOON』を見ていただけだぞ!

そうしたら急に、現在撮影中の映画監督が、言い当てたのだから仕方ないだろう。

まさか、“敦賀蓮”から“久遠”にあっさり気付くとは、思わなかったのだからな?

流石のジュリも、唖然としていたぞ。」


「はぁ~~~・・・・・・。

解りました。

要するに父さんと母さんが、『DARK MOON』をウキウキしながらでも、見ていたのでしょう。

絶対に!!

それにしても・・・・・・バレたにしては、えらい静かですね。

こっちで話しにもなっていませんよ?」


クーの話しに、蓮は不思議そうに相槌を打った。


「そりゃそうだろう・・・・・・。

その場にいた者は、プロ意識の高い監督や俳優だけだからな。

無闇矢鱈と、言い触らすような輩は居ないぞ。

それに、“久遠”に気付いたその監督は、日本好きだと聞いている。

ここ最近の日本俳優のレベルの高さに、注目していたのもあったみたいだ。

久遠、お前以外には、キョーコも名前が上がっていたから、今から楽しみで父さんは嬉しい。

偶には、アールマンディでの撮影で、こっちに来た時でいいから、家に顔を見せなさい。」


「解りました。

周りに話しが広まる心配が無いなら、それでいいです。

ですが一応、社長にも話しておいて下さいね。

家に顔を出すのは、スケジュールに余裕があれば、そうします。」


蓮はクーと少し話した後、電話を切って、社に連絡をする。

アールマンディのアメリカでの撮影が、予定に入っているかと、

その時にスケジュール的に余裕が作れるか・・・・・・を、確認した。


母であるジュリには悪いが、クーとばかり話していた事が解ると、拗ねそうなので、

時間を見計らって切ったのだった。


クーが社長にきちんと話していたみたいで、昨日、社長から呼び出しがあり、

ローリィの自宅に仕事が終わって、訪れた。

そこに、ジェリー・ウッズが待機していたのに驚く。


ローリィの話しは、バレた相手が、口が堅い者で助かった事・・・・・・。

“敦賀蓮”が芸名で、本名が“久遠・ヒズリ”だと言う事を、必ず二人には言う事。

マネージャの社と、キョーコにである。


ジェリー・ウッズは、紅茶を飲みながら会話を聞いており、

驚きで一瞬目を見開いたが、どことなく納得がいった。


セバスチャンは、さして表情に変化は感じられない。

ローリィが片腕にしているだけの事はある。


本来ならば、“久遠”の事を知る者は、少ないに越した事はない。

だが、スケジュールが分刻みどころか、秒刻みとなっているので、

どうしてもフォロー出来る人物がローリィは、欲しかった。


口が堅く、信頼のおける者・・・・・・。

とくれば、蓮の周りに居る人物は、限られる。


ローリィから、テン(キョーコ曰く、“ミューズ”)は蓮の髪の色を戻すように言われ、

別室で準備した専用台で、作業に取り掛かる。


蓮は、ローリィに帰りの挨拶に行く前に、洗面台を借り、カラーコンタクトを外した。

姿は、何処から見ても、金髪碧眼の“久遠”である。

誰も“敦賀蓮”だとはこの日本で思う人は、居ないだろう。


 蓮は、クーから連絡があった時の事を思い出し、ほんの少し口角が上がる。


「敦賀さん、どうかされました?」


蓮が、電話の方を見ながら、微笑んでいたのに、キョーコが気付いた。


「ん?

別にどうもしないよ。

只ね、数日前に父さんから、連絡があってね。

色んな話しを出来たよ。

15歳でこの日本に来てから、昨年まで全く音信不通で通していたし。

両親と蟠りを解く事が出来たのは、最上さんのお陰。」


「私・・・・・・?

敦賀さんの御両親って???

何の事ですか?

私、何もしていませんよね。」


キョーコの頭の上に、大量の?マークが飛び交っている。

蓮は、静かに息を吐くと、一度目を閉じた。

心の動揺を落ち着かせると、ゆっくりと目を開いた。

心臓の動悸は、今までにないくらい、ドキドキしている。


「間違ってはいない。

確かに最上さんだよ。

両親との蟠りを除いてくれたのは・・・・・・。

最上さんにどうしても気付いて欲しいから、俺から話す事はないけど。

感謝しているんだよ。」


蓮は、ふわりと嬉しそうに微笑むと、窓の外を見上げた。

降る雪の量が、徐々に増してきている様子に、眉間に皺がよる。


(私が?

一体、何時・・・・・・?

御両親の事は、存じ上げないけど、今の敦賀さんの姿・・・・・・。

気にしないようにしていたけど、コーンに瓜二つ・・・・・・。

まさかね?

でも、本当に敦賀さんが“コーン”だったら?

以前、先生が言った息子さんの“久遠”さんの発音、“コーン”って聞こえたのよね。

えっ・・・・・・それじゃ何?

・・・・・・“敦賀蓮”=“コーン”=“久遠・ヒズリ”と言う・・・・・・とんでもない方程式が成り立ってしまう訳!?

ぅうぇええええええええええええ~~~~~~!!!

///チョッ、ちょっと待って!

私、久遠さんの子供の頃を演じたんじゃなかったっけ?

いぃやゃややややややややや~~~~~~!!!)


目の前で挙動不審のキョーコに気が付き、蓮は視線を向けた。

赤くなったり青くなったり、忙(せわ)しく百面相をしている。


(うん・・・・・・。

まぁ~・・・・・・大体、何を考えているのか、手に取るように解るけどね。

本当に、面白い娘(こ)だよね~最上さんって。)


クスクス笑っている蓮に、思考を読まれたことを悟ったキョーコは、

クッションを頭に抱えて、蹲った。


「最上さん、どうやら俺の事に気が付いたみたいだね。

ありがとう。

最上さんには、感謝してもしきれない。

本当に君が居なかったら、まだまだ燻り続けていて、後数年は掛かっていただろうからね。」


「///恥ずかしいです~。///

まさか、敦賀さんご本人だったなんて。

でも、良かったです!!

ちゃんと、空を飛び回れているのですよね。

あの時、何の約束もしていなかったのに、再開出来るなんて、凄いです。奇跡です!!

神様に感謝です!!」


両手を胸の前で組んで、キョーコは蓮をキラキラした瞳で見上げる。


「最上さん・・・・・・キョーコちゃんは、俺が今までずっと黙っていた事に、怒らないの?

普通だったら、怒りそうなものだけど。」


蓮は、キョーコが泣くか怒るかしない事に、不思議でならなかった。

キョーコは、そんな蓮をジッと見つめると、ポツリポツリと理由を話し始める。


「敦賀さん、えっと・・・・・・久遠さんでいいですか?」


キョーコの問いに、首を縦に振る。


「車の中や、家で二人きりの時には、“久遠”の名前でいいよ。

後は、“敦賀蓮”の名前でね。」


「はい。

それで、久遠さん・・・・・・私が泣いたり怒ったりしないのは、

先生が来日した時に、久遠さんの話しを聞いていたからです。

それに、LMEに入る直前に出会ってから、ずっと傍で見続けてきているのですよ?

何も気付かない筈無いじゃないですか。

何か重いものをその背に背負っているのは、感じていました。

社長さんにその訳を尋ねた事もあるんですよ。

様子が可笑しかったし、深い闇があったから・・・・・・でも、答えては貰えませんでしたけど。」


キョーコの話しに、蓮は呆然としていた。

こんなに自分の事を見ていてくれているとは、思いもしなかったから。


「キョーコちゃんには、敵わないな~・・・・・・。

そんな風に、見てくれているなんて思わなかった。

今はまだ、全てを話すことは出来ないけれど、何れは聞いてくれる?」


蓮が辛そうな表情をしたので、キョーコは、大丈夫だと笑顔で答えた。


「ありがとう。キョーコちゃん。」


蓮が安心して微笑むと、キョーコもはにかんだ。


「所でキョーコちゃん。

キョーコちゃんの名前、“キョーコ”って呼んでもいい?

俺のことは、“久遠”と呼んでくれて構わないから。」


「ぅえ!?

///え~っとですね・・・・・・私の名前を、呼び捨てですか?

///何か恥ずかしいと言うか、擽ったい様な感じがしないこともないですけど。

どっ、どうぞ!!

久遠さんの名前は、さん付けでも宜しいですか?

呼び捨てにするには、まだちょっと~~~///」


赤くなっているキョーコが可愛いなと思う。

蓮はキョーコが少しづつでも、卑下する癖が無くなっていく事を願った。


 これまで以上に近づいた二人は、朝食を済ますと、仲良く食器を片付けて、珈琲の時間を寛いだ。


蓮は珈琲を飲みながら、もう一つ気になっていた外を眺める。

先程よりも雪が酷くなっている気がする。


外を心配しながら、見つめている蓮に気付く。


「久遠さん、雪がどうかしたんですか?」


「ん? うん・・・・・・。

降り始めた時よりも、どんどん降ってきているなって。」


蓮が窓に近づいたので、キョーコもそれに倣った。

窓に近づいて眼下に見る街中が、雪に覆われている事にこの時漸く知ることが出来た。


「何か、凄い事になってきているね。

ひょっとしたら、夕食の分も買い出ししといたのは、正解かもしれないよ?

これ以上積もったら、車を出しにくくなる。」


「うわぁ~。真っ白ですね。

でも、綺麗~。」


キョーコには、しんしんと降り続ける雪が、舞い踊っているように見える。

雪が風に煽られて、舞い散る。


「久遠さん、こんな雪の中、危ないから車を運転したらダメですよ。

万が一、事故にでも巻き込まれたらどうするんですか?」


「運転しようにも、まず無理だから。

冬用のタイヤにしてないし。

よもや雪が降り積もるとは、思ってもみなくてね・・・・・・。」


苦笑していると、視線を感じキョーコを見る。

蓮を見上げたキョーコは、微笑んだ。

キョーコに微笑み返しながら、雪景色を楽しんでいる。


「久遠さんの部屋は眺めがいいですよね。

街を眼下に望めていいなぁ~。

あれ? あっ!

久遠さん、これ見て下さい。

雪の結晶ですよ。

綺麗な形してます。」


「本当だね。

外の気温が下がってきているから、ハッキリ見ることが出来たのかな?

雪の結晶は、正六角形で様々な形があるんだよね。

一つとして、同じ形はないって聞いた事が、あるよ。」


キョーコが見つけた雪の結晶の周りに、意外と見つけることが出来た。


「綺麗~~~♪」


雪の結晶に見入っているキョーコに、雰囲気を壊したくは無いが、

仕事がある身では、止む終えず・・・・・・。


「キョーコ?

仕事のオフって、どうなってるの?

俺は、今日の誕生日と明日の夕方までは、オフだけど・・・・・・。」


キョーコは、トートバッグから手帳を取り出すと、スケジュールの確認をした。


(///キョーコ・・・・・・照れる///)


「今日はオフで、明日はお昼からお仕事です。

あの、敦賀さん。

誕生日プレゼント、何がいいか決まらなくて、まだ用意出来ていないんです。

お昼から、誕生日のプレゼント、選びに行きませんか?」


「キョーコから貰えるモノは、何でも嬉しいよ。

二人で過ごすこの時間も、俺にとっては至福の時だし。

外の雪が凄くて、出掛けるのも大変そうだ。

今日は、おうちデートしとこうね?」


おうちデートの言葉に反応して、思わず嬉しそうな顔をする。


「でも、申し訳無いです!!

おうちデートは、嬉しいし楽しいですよ。

でも、久遠さんの誕生日に残る物を渡せないなんて、彼女失格です。」


蓮は、一生懸命なキョーコに、頬が緩みそうになった。

一方キョーコは、蓮に言っている自分の言葉に、少し驚きを見せる。

蓮とキョーコは、互いに意見を譲り合わず・・・・・・。

結局の所は、蓮に丸め込まれたと言うより・・・・・・天気を知りたくて、天気予報をつけた。

天気予報を見て絶句したキョーコは、今回は大人しくしていようと、決めたのだった。


                                                  終わり




メロキュン・・・?

どうでしょう・・・・・・メロキュン入っているような・・・・・・入っていないような~・・・・・・。

〔終わり〕にしてますが、ヴァレンタインに続きますよ~。