今月6日、オンラインゲームのエミュレーターサーバー(以下、「エミュ鯖」という)の
運営者と利用者が、著作権法違反(同一性保持権の侵害)の疑いで書類送検された。
エミュ鯖が摘発されるのは、全国で初めてのこと。



以下、要点整理。

・オンラインゲームのタイトルは、エヌ・シー・ジャパンが運営する「タワーオブアイオン」。

・ゲームプログラム(クライアントデータ)の入手先については不明。
(日本公式?北米公式?それとも不正に入手?)

・サーバープログラムは、独自に開発したものらしい

・エミュ鯖では、ゲームの進行速度を早くするようにプログラムを改変していたらしい。

・容疑は「著作権法違反(同一性保持権の侵害)」(+アルファ?)
 「同一性保持権」とは、著作物を著作者の意に反して改変することを禁止するもの。
 おそらく、ゲームの進行速度を改変したことが該当。

・日本公式アイオンは月額料金制だが、エミュ鯖は基本無料。
 ただし、運営費等をウェブマネーで受け取っていた。その額なんと280万円!



ここから私見。

・エミュ鯖はシロかクロか?
イメージとしては、クロに近いグレーといったところ。

1.通常、クライアントデータは、無料で一般に公開されている。
→公式サイトから正規のクライアントデータを入手することは違法ではない。

2.一方、サーバープログラムは、当然だけど非公開。
→独自開発したサーバープログラムなら問題ない?
(サーバープログラムが流出している場合もあるらしいが、これを使うと違法かも)

3.正規に入手したクライアントデータを、独自開発したサーバープログラムで動作させたら?
→グレーっぽいけど、私的利用の範囲でセーフかな?
(そもそも著作権者に知られなることがないけど)

4.では、不特定多数に公開したら?
→この変からかなりクロくなるな。

5.さらにプログラムを改変して公開したら?
→アウトー!



今回の事例では、(日本において)有料である商品を無料で提供した上、
金銭受け取っていたこともあり、不正競争防止法(営業妨害)も関連するかもしれない。

グレー(クロ?)なエミュ鯖で遊ぶのは問題あるけど、
それは本家に不満があるからだったりするわけで・・・(´・ω・)
お互いに納得できるような状況になると良いんですけどね。