ハトポッポ体操 Ⅱ | エトナ火山のお嫁さん(自分史編)

ハトポッポ体操 Ⅱ

 お遊戯を覚えるのも人一倍時間がかかりましたっけね。

でもお遊戯や体操は、いつも近くにいるお友達の振りつけをマネっこすればいいんだからラッキィ!

しばらく経ったら真美ちゃんだって、ちゃぁんと保育園児堂みんなでやる朝のハトポッポ体操ができるようになりました。


妹の京子ちゃんも2歳になって、同じ保育園に通い始めました。

みんなで体操してる時、お姉ちゃんどうしてるかなぁってちょこちょこハト組さんまで探しにきちゃったことがあったっけね。

ピンク色のワンピースに、おかっぱで赤いほっぺたをして・・・。

周りの子供たちは大笑い。

「あれ、京子だぜ~!!」

先生が慌てて連れ戻しに駆けてきました。

京子ちゃんはお姉ちゃんが心配だったんだよね?

その京子ちゃんは、大人になって立派な看護婦さんになるんだよ。


 目を使った集中力は大きくなるに従って養われていったけど、子供のときはまだ自分の視力をよく把握していません。

子供独特の飽きっぽさもあって、みんなといっしょのことを協力してやるという能力に欠けていました。


ちっちゃな私にとって、世界は二分されていたんです。

自分と、自分の周りの目に見える範囲(半径2~3m)の世界と、視力の範囲を超えた未知の世界です。


(その世界で)みんなが何をしていようと、自分とは関係ないもーん!


どうしてもそのような考え方になりがち。困ったもんですよね。

他の子達が先生の指導で何かをやっているのに、自分だけ部屋の隅にあるおもちゃで勝手に遊んでいる・・・なんていうことがよくありました。


視覚障害の子供たちとの接し方その3 周りの世界の状況を「実況中継」してあげる。

誰それちゃんが今こんな格好をして、こんな風に面白いことをやっている。

グループでこういう物を作っているから、一緒にやろうよ。

お空が曇ってて雨が降りそうだから、お部屋に入ろうね。

向こうに茶色いふわふわの毛をしたちっちゃい犬がいて、砂場の砂をほっている・・・


子供の見ることのできない世界について、誰かがその世界のことを子供の目の代わりになって「通訳」してくれることで、その子に周りの状況への参加を促すことができるのです。

視覚障害者のためのテレビ映画の無声シーンで、補助解説が必要なことをみてもおわかりになりますよね。

大人になっても、周囲が突然笑い出したのにみんなが何で笑っているのかわからず、毎回何で?何で?って聞くのも悪いような気がして一人取り残されている人が沢山いるんですよね。


視覚障害の人への実況中継って、外国語を覚えなくてもできる一番楽な通訳じゃぁないですか! 

誰かの役には立ちたいけれど、寄付するお金もないし外国の人に道も教えてあげられない・・・なんて言ってないで、さぁあなたも今日から、視力の弱いお友達やお年寄りにやってあげましょう!!