さて 無理やりに 心理士とのカウンセリングが開始されました。
週に2回 50分 小さな空間で 心理士と向き合い しかし私の心は抵抗していました
人に話したから何が変わるのだ?そう思っていました。

目も合わさない 聞かれたことに 別にとか 何もとか そんな風に 自分のことなのに自分のためなのに
非協力的だった私。

それでも いつ行っても同じ声のトーンで静かに ゆっくり 話をする心理士
徐々に それは辛かったのかもしれない というように 会話になりつつあったある日

その日は カウンセリングの前に診察が入っていました。聞こうと思っていたことがありました
主治医に 先生 私が子供を産んだら虐待しますか?

その時 私自身 負の連鎖があることも承知していたけれど 主治医の口から聞きたかったのです

先生は ゆっくり でも迷いなく 可能性は あります

主治医の元を飛び出し 病院の中を猛ダッシュで走って 非常階段の脇で 泣き崩れました。
分かっては いたけれど 辛かった。

後ろから 急に ツナデさん という声がした 振り向くと 心理士が立っていました
追いかけてきたんですね そして 驚くことに私を抱き締めたのです。

女性に抱き締められたのは 初めてでした 母に抱かれた記憶はないから…

感じたことのない 安心感と 絶望的な気持ちで 私は号泣しました

その後 私は 心理士とちゃんと向き合うことにしました 聞かれたことに対して どう感じたのか
今はどう思っているのか 時には震えながら 時には涙を堪えながら 話しました

そして 色んなことが今までありましたね まだまだ 聴いてないことも沢山あるけれど
貴方が悪いから 起こったことではないのですよ でも 心と身体は悲鳴をあげているのです
だから その悲鳴を聴いてあげてもらえますか?

と心理士に言われました。
滅多に 泣くことのない私 我慢してしまうのです 泣く事を禁じられていたから
唇から血が滲むくらい 唇を噛み締めて 涙が零れないように 上を向いて堪えるのです

ですが その時 小さな声で 分かりました と言いながら 泣き出しました
40分泣き続けて その間じゅう ティッシュを渡しながら 私の背中を撫で続けてくれました。

ごめんね… 自分に対してでした リストカットや薬の多量服用
色んな形で自分を傷つけた それにたいして ごめんね って 思ったのです

これが 私の受け入れでした。

その後 去年の夏まで 同じ心理士とのカウンセリングは続きました
わけあって 今はしていません。

15年近くになります。

みなさんに 私が言える事は 精神科の先生 薬を出す先生ですね
自分に合った先生と 出会うのは大変な事です 5件行ったって見つからないかもしれない
私は10件以上行きました

自分のSOSに気づいてあげられたのなら 大変だけど辛いけど 合わない度に もう嫌だって思うけど
諦めないで 探し続けてください

薬を飲むだけでは 心の風邪は治らないから 熱が出てるから解熱剤 そういうわけにはいかないのが
心の風邪 お薬はサポーターです
第一に 自分が治そうと思う事 次にその支えになる先生を探すこと

辛い時は 辛いって言っていいんです 泣きたい時はなけばいいんです
その時 自分の周りに誰も居ないかもしれない。一人で辛いって泣く事も しんどいけど

いつの日か こんな風に思う事ができるかもしれない

私は孤独だった 誰も頼れないし 頼る人もいない そう思っていたけれど ちゃーんと考えると
人間は 生きている限り 必ずどこかで誰かと 繋がっている 気づかなかっただけで差し伸べられた手を掴めなかったのかもしれない。

それが 例え 薬局の受付の人でも たった一言でも言葉を交わす事は 繋がっているという事

現に 私は 薬局の受付の人に 命を救われましたからね。

今回は ここまでにします。